石いし抹狗狗いぬ

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石いし抹 狗いぬ狗いぬ（せきまつ くく、? - 1289年ねん）は、モンゴル帝国ていこくに仕つかえた契ちぎり丹に人じんの一人ひとり。

概要がいよう[編集へんしゅう]

石いし抹狗狗いぬは石いし抹高奴やつの曾孫そうそんにあたる。狗いぬ狗いぬは幼おさない頃ころからモンゴルの征服せいふく戦争せんそうに加くわわり、勇壮ゆうそうなことで知しられた。至いたり元もと8年ねん（1271年ねん）、厳いむ忠範ただのりの軍勢ぐんぜいに従したがって重慶たーちん包囲ほういに加くわわり、その後ごは朝陽あさひ塞ふさがの攻略こうりゃくで功績こうせきを挙あげた。至いたり元もと9年ねん（1272年ねん）、南みなみ宋そうの将軍しょうぐんの昝万まん寿ことぶきが成都せいとを襲撃しゅうげきしたため、狗いぬ狗いぬがモンゴル兵へい2千せんを率ひきいてこれを撃退げきたいした。至いたり元もと16年ねん（1279年ねん）、はそれまでの功績こうせきにより宣せん武将ぶしょう軍ぐん・管かん軍ぐん総そう管かんの地位ちいを授さづけられ、遂とげ寧やすしに駐屯ちゅうとんした。至いたり元もと17年ねん（1280年ねん）、更さらに明あきら威い将軍しょうぐん・管かん軍ぐん副ふく万まん戸こに昇格しょうかくしている[1]。

亦また奚不薛蛮が叛乱はんらんを起おこすと､ 狗いぬ狗いぬは招討使しの薬くすり剌海に従したがって叛乱はんらんの平定へいていに加くわわった。また、四川しせん方面ほうめん軍ぐんの最高さいこう司令しれい官かんイェスデルが都と掌てのひら・烏がらす蒙こうむ・蟻あり子こ諸しょ蛮を鴨かも楼ろう関せきの戦たたかいで破やぶった際さいには、狗いぬ狗いぬは最もっとも大おおきな功績こうせきを挙あげた。至いたり元もと21年ねん（1284年ねん）、モンゴル兵へい800の軍団ぐんだんを率ひきいて散ち猫ねこ蛮を菜園さいえん坪つぼ・滲水渓けいの戦たたかいで破やぶったので、石いし塞ふさがによって守まもりを固かためていた散ち猫ねこ蛮も投降とうこうするに至いたった。至いたり元もと24年ねん（1287年ねん）、懐ふところ遠大えんだい将軍しょうぐん・夔州路ろ万まん戸この地位ちいに移うつり、重慶たーちんに移住いじゅうしたが、至いたり元もと26年ねん（1289年ねん）に亡なくなった。死後しごは息子むすこの石いし抹安童わらわが跡あとを継ついでいる[2]。

モンゴル帝国ていこくの四川しせん駐屯ちゅうとん軍ぐん[編集へんしゅう]

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脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

  1. ^ 『元もと史し』巻まき166列伝れつでん53石せき抹狗狗いぬ伝でん,「狗いぬ狗いぬ少しょう従したがえ征伐せいばつ、以壮勇いさみ称しょう。八はち年ねん、従したがえ僉省厳いむ忠範ただのり以兵囲かこえ重慶たーちん、攻おさむ朝陽あさひ寨、先登せんとう。九きゅう年ねん、宋そう将すすむ昝万寿率衆襲成都、狗いぬ狗いぬ以蒙古いにしえ軍ぐん二に千せん撃げき敗はい之の。十じゅう六ろく年ねん、朝廷ちょうてい録ろく其前後ご功こう、賜金しきん虎とら符ふ、授宣武将ぶしょう軍ぐん・管かん軍ぐん総そう管かん、戍遂寧やすし。十じゅう七なな年ねん、進すすむ明あきら威い将軍しょうぐん・管かん軍ぐん副ふく万まん戸こ」
  2. ^ 『元もと史し』巻まき166列伝れつでん53石せき抹狗狗いぬ伝でん,「亦また奚不薛蛮叛、従したがえ招討使し薬やく剌海討平之の。行くだり省しょう也速帯たい児じ討都掌てのひら・烏がらす蒙こうむ・蟻あり子こ諸しょ蛮、戦せん于鴨楼ろう関せき、狗いぬ狗いぬ最さい有功ゆうこう。二に十じゅう一いち年ねん、以蒙古いにしえ軍ぐん八百従征散猫蛮、戦せん於菜園えん坪つぼ・滲水渓けい、皆みな敗はい之の、壁かべ守もり石せき寨、月餘げつよ散ち猫ねこ降くだ、大盤おおばん諸しょ蛮亦降くだ。二に十じゅう四よん年ねん、遷懐遠大えんだい将軍しょうぐん・夔路万まん戸こ、移うつり戍重慶けい。二に十じゅう六ろく年ねん、卒そつ。子安こやす童わらわ襲かさね」
  3. ^ 牛うし根ね2010,77-78頁ぺーじ

参考さんこう文献ぶんけん[編集へんしゅう]

  • 牛うし根ね靖裕やすひろ「モンゴル統治とうち下かの四川しせんにおける駐屯ちゅうとん軍ぐん」『立たて命いのち館かん文学ぶんがく』第だい619号ごう、2010年ねん
  • 『元もと史し』巻まき166列伝れつでん53石せき抹狗狗いぬ伝でん
  • 『新元しんもと史し』巻まき163列伝れつでん60石せき抹狗狗いぬ伝でん
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