福引ふくびき

福引ふくびき（ふくびき）とは、「当あたり」や「はずれ」、または景品けいひんの種類しゅるいを定さだめたくじを引ひき、当あたった場合ばあいは景品けいひんなどを配くばるという、遊戯ゆうぎ的てきな性格せいかくをもった抽選ちゅうせんである。

歴史れきし的てきには、702年ねんに聖武天皇しょうむてんのうが正月しょうがつに布ぬのなどを景品けいひんとして短冊たんざくを引ひく余興よきょうを行おこなったのがはじまりとも言いわれている。また、年初ねんしょにその年としの吉兆きっちょうを占うらなうため、2人ふたりで1つの餅もちを引ひっ張ぱり合あい、どのようにちぎれるかを見みる縁起えんぎかつぎとの関連かんれんも指摘してきされている。

今日きょうでは、商店しょうてん街がいの販売はんばい促進そくしんの一環いっかんや祭まつりの出だし物ものとして、くじ引びきや抽選ちゅうせん器き（ガラガラ、ガラポン）を用もちいて行おこなわれることが多おおい。

日本にっぽんの法律ほうりつ的てきには商品しょうひんやサービスを購入こうにゅうして福引ふくびきの権利けんりを配布はいふする場合ばあいは、販売はんばい価格かかくや賞品しょうひんの価格かかくの条件じょうけんを満みたせば「クローズド懸賞けんしょう」に該当がいとうし、実施じっしすることが出来できる。

なお刑法けいほうに富とみくじ販売はんばい・取次とりつぎ・授受じゅじゅ罪ざい（刑法けいほう187条じょう）があるが、一般いっぱんに福引ふくびきの形態けいたいは券けんそのものを販売はんばいするのではなく買物かいもの時じなどに無料むりょう配布はいふされるもので落選らくせん者しゃが財産ざいさんを失うしなう関係かんけいにないから刑法けいほうの「富とみくじ」には該当がいとうしない。しかし、くじが有料ゆうりょうで販売はんばいされたもので、それにより落選らくせん者しゃが財産ざいさんを失うしなう関係かんけいにある場合ばあいには刑法けいほうに抵触ていしょくするおそれがある。例たとえば事前じぜんに抽選ちゅうせん券けんを販売はんばいしてその販売はんばい価格かかくを上回うわまわる景品けいひんが一部いちぶの者ものにのみ当あたるという形式けいしきをとることは、刑法けいほうで禁きんじられている富とみくじ行為こういに該当がいとうするおそれがある。

関連かんれん項目こうもく

• くじ
• 紋もん合あわせ