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第六感だいろっかん

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』

第六感だいろっかん(だいろっかん、sixth sense)とは、基本きほんてきに、五感ごかん以外いがいのもので五感ごかんえるものをしており[1]理屈りくつでは説明せつめいしがたい、するどくものごとの本質ほんしつをつかむしんはたらきのこと[1]一般いっぱんにはヒト視覚しかく聴覚ちょうかく触覚しょっかく味覚みかく嗅覚きゅうかく五感ごかん以外いがい感知かんち能力のうりょくをいう[2]。ヒト以外いがい動物どうぶつにみられる視覚しかく聴覚ちょうかく触覚しょっかく味覚みかく嗅覚きゅうかく五感ごかん以外いがい感知かんち能力のうりょく微弱びじゃく電場でんじょうなどの感知かんち能力のうりょく)を表現ひょうげんすることもある[3]

概説がいせつ

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第六感だいろっかんという言葉ことばは、基本きほんてきに、五感ごかんえるもので、物事ものごと本質ほんしつつかしんはたらきのことをしている[1]純粋じゅんすい日本語にほんごおもわれているが、西洋せいようてき概念がいねんであり、このいいかたはじめたのは、17世紀せいきまつイギリス哲学てつがくしゃシャフツベリとされている[4]類義語るいぎごとして、インスピレーションかん直感ちょっかん霊感れいかん、などがある[1]

ちょう感覚かんかくてき知覚ちかく(Extrasensory perception、ESPちょう能力のうりょく一種いっしゅ)が類義語るいぎごとしてあつかわれることもある。

自身じしん家族かぞくとう生命せいめい危険きけんせまったさいに「むしらせがきた」と認識にんしきされたり、電話でんわがかかってくるまえ予知よちしたり、その電話でんわだれからかってるかを予知よちしたという主張しゅちょうがなされる場合ばあいがある。

すうひゃくキロはなれたみずじょうかってまよわず移動いどうするあるしゅ動物どうぶつは、人間にんげんよりはるかにすぐれた嗅覚きゅうかくみずにおいをてているとされる[よう出典しゅってん]

また、人間にんげんにおいての「いや予感よかん」というものは、人間にんげんそなわっている野性やせいてき本能ほんのうから、機械きかい部品ぶひん変形へんけいによるかすかな摩擦音まさつおんやコンロのガスのにおいが若干じゃっかんちがうなど「いつもとちがう」ということを無意識むいしきのうちにかんっているためだとされる[よう出典しゅってん]。 これについては、チェルノブイリ原発げんぱつ爆発ばくはつ事故じこ2にちまえから、一部いちぶ作業さぎょういんで「なにかない」と自覚じかくしていたとインタビューにこたえていたという[よう出典しゅってん]

霊感れいかん

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中村なかむら天風てんぷう霊感れいかんを、五感ごかんえているところから「第六感だいろっかん」ともんだ。その身近みぢかれいとしては「むしらせ」というのがある[5]。もともと人間にんげんとして生命せいめいたからには、だれでもこの感覚かんかくっているのだが、文明ぶんめいじんになるにしたがって、このはたらきがよわくなってしまった[5]、「だからこの霊感れいかん自覚じかく正念しょうねん)をみがけば、無念むねん無想むそうになれる」と中村なかむらべた[5]中村なかむら意識いしきを「にくせい意識いしき」と「心性しんせい意識いしき」と「れいせい意識いしき」に分類ぶんるいし、3つめの「れいせい意識いしき」のなか第六感だいろっかん霊感れいかん)もふくまれているとした[5]

第六感だいろっかん実体じったい研究けんきゅう

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電気でんき

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微弱びじゃく電気でんきかん能力のうりょくが「第六感だいろっかん」ととらえられることがある。生物せいぶつ一部いちぶには電位でんい変化へんか感知かんちする能力のうりょくつものがられており、たとえばサメにあるロレンチー器官きかんは1960年代ねんだい微弱びじゃく電気でんき電場でんじょう)を感知かんちできる感覚かんかくであることが判明はんめいしている[3][6]

磁気じき

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磁気じき地磁気ちじき)をかん能力のうりょく(磁覚)が「第六感だいろっかん」ととらえられることもあり、2019ねん3がつ東京大学とうきょうだいがくやカリフォルニア工科こうか大学だいがくなどの共同きょうどう研究けんきゅうチームがヒトには地磁気ちじきおおまかにかん能力のうりょくがあるとする研究けんきゅう成果せいか米国べいこく専門せんもん発表はっぴょうした[2]。なお、地磁気ちじきかんじる磁覚についてはわたどりなどの鳥類ちょうるいサケミツバチなどにその能力のうりょくられる[2]

動物どうぶつられる五感ごかん以外いがい感覚かんかく

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へびは、ねつ方向ほうこうかんピット器官きかんつ。

化学かがく物質ぶっしつ

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マダニは、左右さゆうぜんあし末節まっせつ背面はいめんハラー器官きかんち、動物どうぶつ二酸化炭素にさんかたんそ検出けんしゅつする。

嗅覚きゅうかく方向ほうこう感覚かんかく

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サメは、100まんぶんの1にうすめたにおいもかんるするどい嗅覚きゅうかくち、さらにりょうはなかんじたにおいのタイミングのからにおいの発生はっせいげん方向ほうこう知覚ちかくする[7]

出典しゅってん

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  1. ^ a b c d 大辞泉だいじせん
  2. ^ a b c 人間にんげんの「第六感だいろっかん磁気じきかんじる能力のうりょく発見はっけん 東大とうだいなど 産経新聞さんけいしんぶん、2019ねん3がつ21にち閲覧えつらん
  3. ^ a b サメの第六感だいろっかん 獲物えものをとらえる電気でんき感覚かんかく 日経にっけいサイエンス、2019ねん3がつ21にち閲覧えつらん
  4. ^ 佐々木ささきけんいち 2004, p. 9.
  5. ^ a b c d みさき龍一郎りゅういちろう中村なかむら天風てんぷうしんきたえる言葉ことば』PHP研究所けんきゅうじょ、2005
  6. ^ イカは電気でんきてきなステルスをおこなうことが発見はっけんされる ascii.jp、2019ねん3がつ21にち閲覧えつらん
  7. ^ The Function of Bilateral Odor Arrival Time Differences in Olfactory Orientation of Sharks Archived 2012-03-08 at the Wayback Machine., Jayne M. Gardiner, Jelle Atema, Current Biology - 13 July 2010 (Vol. 20, Issue 13, pp. 1187-1191)

参考さんこう文献ぶんけん

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  • 佐々木ささき健一けんいち美学びがくへの招待しょうたい中央公論ちゅうおうこうろんしんしゃ中公新書ちゅうこうしんしょ〉、2004ねんISBN 4-12-101741-2 

関連かんれん文献ぶんけん

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  • M.バートン、モーリスバートン『動物どうぶつ第六感だいろっかん法政大学ほうせいだいがく出版しゅっぱんきょく、2006(振動しんどうたいする感覚かんかく反響はんきょう航法こうほうちょう音波おんぱ利用りよう動物どうぶつ味覚みかく神秘しんぴ動物どうぶつ嗅覚きゅうかく驚異きょうい動物どうぶつ視覚しかく動物どうぶつおこなっている太陽たいようほし利用りようした天測てんそく航法こうほう体内たいない時計とけいなぞ 等々とうとうあつかっている)
  • たくみ英一ひでかず第六感だいろっかん正体しょうたいなぞ : だれもがっている不思議ふしぎ能力のうりょく秘密ひみつせまる』河出書房新社かわでしょぼうしんしゃ、1999、ISBN 4309501834
  • ソニアショケット『第六感だいろっかん仕事しごとかす: 可能かのうせい最大限さいだいげんまで方法ほうほうダイヤモンド社だいやもんどしゃ、2009、ISBN 4478004994
  • ジュディス・オルロフ『スピリチュアル・パワーアップ・レッスン:しあわせになる第六感だいろっかんみがかた』ハート出版しゅっぱん、2007、ISBN 4892955531

関連かんれん項目こうもく

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作品さくひん番組ばんぐみ

外部がいぶリンク

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  • SixthSense (MIT Media Labが開発かいはつしたウェアラブル・ジェスチャ・インタフェース[1]