箱船はこぶね

箱船はこぶね（はこぶね）とは、船ふねの一種いっしゅで、その形状けいじょうから分類ぶんるいされる。すなわち、方形ほうけいの形かたちをした船ふねをいう。箱はこ舟ぶね、方舟はこぶねとも書かかれる。

神話しんわの箱船はこぶね

箱船はこぶねは、『旧約きゅうやく聖書せいしょ』『創世そうせい記き』に登場とうじょうするノアの方舟はこぶねが良よく知しられている。これは神かみヤハウェが邪悪じゃあくな人間にんげんを滅ほろぼすため起おこした大だい洪水こうずいにあって、善良ぜんりょうなる人ひとであったノアとその一族いちぞくだけを例外れいがいとして救すくうため、ノアに命めいじて箱船はこぶねを造つくらせた物語ものがたりである。ノアたちはこの箱船はこぶねに乗船じょうせんして、大だい洪水こうずいによる滅亡めつぼうを逃のがれた。

一方いっぽう、類似るいじした話はなし・伝承でんしょうが他たの文化ぶんか圏けんの神話しんわなどでも伝つたわっている。ギリシア神話しんわでは、「青銅せいどうの時代じだい」の人間にんげんが悪あくに堕だしたため、神かみゼウスが大だい洪水こうずいを起おこし、青銅せいどうの人間にんげんを滅ほろぼしたという神話しんわのなかで登場とうじょうする。プロメーテウスの息子むすこデウカリオーンは、父ちちより大だい洪水こうずいによる滅亡めつぼうの計画けいかくを教おしえられ、箱船はこぶねを建造けんぞうして、妻つまピュラーと共ともに難なんを逃のがれたとされる。

関連かんれん項目こうもく

• 大だい洪水こうずい
• ノアの方舟はこぶね
• デウカリオーン
• en:Ark - 英語えいごの ark には、箱船はこぶね以外いがいに様々さまざまな意味いみや用法ようほうがある。一般いっぱんに「方形ほうけい」をしたものを指さす。また、そこからの派生はせい語ごなどがある。ユダヤ教きょうの聖せい櫃ひつ、契約けいやくの箱はこなども英語えいごでは、Ark と呼よばれる。これらはいずれも、方形ほうけいの箱はこである。