糯もち

糯もち（もち）とは、イネやオオムギなどの作物さくもつでアミロースを全まったくあるいはほとんど含ふくまない品種ひんしゅ。

概要がいよう

対義語たいぎごは粳うるち（うるち）であり、組成そせいとしてアミロースを全まったくあるいはほとんど含ふくまないものを糯もち、アミロースを含ふくむものを粳うるちという。これらの性質せいしつのことを糯もち粳うるち性せい（もちうるちせい）という。粳うるち性せい植物しょくぶつが変異へんいした変異へんい体たいである。ヨード・ヨードカリ水溶液すいようえきとの呈てい色しょく反応はんのうにおいて赤色あかいろを示しめす。

糯もちの品種ひんしゅのある植物しょくぶつとしては、イネ、トウモロコシ、オオムギ、アワ、キビ、モロコシ、アマランサスなどがある。モチ性せいの品種ひんしゅのデンプンは調理ちょうり時じに強つよい粘性ねんせいを生しょうじるという特性とくせいを持もつ。なお、「糯もち」の一いち字じでもち米まいを意味いみすることもある。

なお、同音どうおんの語かたりとして「餅もち」があるが、「餅もち」がモチ性せいの穀こく粒つぶなどを蒸むした上うえで搗つくなどして作つくられた食物しょくもつをいうのに対たいし、「糯もち」はアミロースを全まったくあるいはほとんど含ふくまない性質せいしつを持もつ作物さくもつを指さす。

参考さんこう文献ぶんけん

• 農業のうぎょう・生物せいぶつ系けい特定とくてい産業さんぎょう技術ぎじゅつ研究けんきゅう機構きこう 編へん「もち, 糯もち」『最新さいしん農業のうぎょう技術ぎじゅつ事典じてん』農のう山やま漁村ぎょそん文化ぶんか協会きょうかい、2006年ねん、1525 - 1526頁ぺーじ。ISBN 4-540-05163-6。 
• 渡部わたなべ忠世ただよ; 深澤ふかざわ小百合さゆり『もち（糯もち・餅もち）』法政大学ほうせいだいがく出版しゅっぱん局きょく〈ものと人間にんげんの文化ぶんか史し〉、1998年ねん。ISBN 978-4-588-20891-1。 

関連かんれん項目こうもく

• デンプン
• もち米まい

外部がいぶリンク

• 『糯もち』 - コトバンク