給付きゅうふ判決はんけつ

給付きゅうふ判決はんけつ（きゅうふはんけつ）とは、民事みんじ訴訟そしょうにおいて、訴訟そしょうの対象たいしょうとなっている権利けんりに基もとづき被告ひこくに対たいして一定いっていの作為さくい（行為こういを行おこなうこと）又または不ふ作為さくい（行為こういを行おこなわないこと）を命めいずる判決はんけつである。

概要がいよう

例たとえば、原告げんこくが被告ひこくに対たいして原告げんこく所有しょゆうの不動産ふどうさんを3000万まん円えんで売却ばいきゃくしたのに、被告ひこくが売買ばいばい代金だいきんを支払しはらわないと認定にんていされた場合ばあいには、「被告ひこくは原告げんこくに対たいして3000万まん円えん(の金員きんいん）を支払しはらえ」との判決はんけつが下くだされる。

なお、上記じょうきの例れいでは特約とくやくがない限かぎり、被告ひこくは原告げんこく所有しょゆうの不動産ふどうさんの引渡ひきわたしを受うけるまでは代金だいきんの支払しはらいを拒こばむことができる（同時どうじ履行りこうの抗弁こうべん権けん）が、被告ひこくが裁判さいばん上じょうこの抗弁こうべん権けん又または、留置とめおき権けんの抗弁こうべんを行使こうしする旨むねの主張しゅちょうをした場合ばあい、引換ひきかえ給付きゅうふ判決はんけつ（「被告ひこくは、別紙べっし目録もくろく記載きさいの不動産ふどうさんの引渡ひきわたしを受うけるのと引ひき換かえに、原告げんこくに対たいして3000万まん円えん（の金員きんいん）を支払しはらえ」）が下くだされる。この場合ばあい、給付きゅうふの履行りこうは、執行しっこう開始かいしの要件ようけんである（民事みんじ執行しっこう法ほう31条じょう）。

関連かんれん項目こうもく

• 給付きゅうふ訴訟そしょう