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記載きさい

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』

記載きさい(きさい、英語えいご:description)とは書類しょるいなどにしるすことである。ここでは生物せいぶつがくとく分類ぶんるいがくにおける用語ようごとしての記載きさい解説かいせつする。

生物せいぶつがくにおける記載きさい

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生物せいぶつがくにおける記載きさいとはある生物せいぶつ形質けいしつ言葉ことば写真しゃしんなどで記述きじゅつすること、およびしたものである。生物せいぶつ分類ぶんるいぐん定義ていぎするためにもちいられ、とくにそれがあたらしい分類ぶんるいぐんだった場合ばあい、それを論文ろんぶんとうかたち発表はっぴょうすることでしん分類ぶんるいぐんとしてみとめられる。これをはら記載きさいという。国際こくさい藻類そうるい菌類きんるい植物しょくぶつ命名めいめい規約きやくでは英語えいごまたはラテン語らてんご指定していされている[1]一方いっぽう国際こくさい動物どうぶつ命名めいめい規約きやくでは言語げんご指定していがない[2]。なお、一般いっぱんてき学名がくめいもちいられるしょうとはことなり生物せいぶつ境界きょうかいさだめたりちがいを強調きょうちょうするためのものではない。これをしるした論文ろんぶん記載きさい論文ろんぶんという。

広義こうぎ

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よりひろ意味いみでは、記載きさいとは科学かがく全般ぜんぱんにおいて事物じぶつ現象げんしょうをありのままに記録きろくすることである。その有様ありさましめし、その構成こうせい要素ようそ区分くぶんし、その個々ここについて構造こうぞうはたらきについて観察かんさつ判断はんだんした結果けっか記録きろくすることである。

科学かがくしょ分野ぶんやは、記載きさい科学かがくはじまり、分析ぶんせき科学かがく、あるいは実験じっけん科学かがく進展しんてんする。科学かがくは、まず自然しぜんかい存在そんざいする事象じしょう把握はあくすることからはじまる。それをふまえて、そのもとにある法則ほうそくせいらえるために分析ぶんせき実験じっけんおこなわれるからである。

しかし、そのなかでも生物せいぶつがくとく記載きさい科学かがくであるといわれた。これは、それ以外いがい科学かがく分野ぶんやくらべ、生物せいぶつがくあつか生物せいぶつはるかに多様たようであり、しかもその構造こうぞう複雑ふくざつだからである。おおよそ18世紀せいきまでの生物せいぶつがく個々ここ記載きさいにそのほとんどすべてが集約しゅうやくされた。18世紀せいきから19世紀せいきなかばにそれらの知識ちしきあつめ、比較ひかく検討けんとうすることでそれらを体系たいけいけ、法則ほうそくせいいだそうとするために比較ひかく重視じゅうしする学問がくもんあらわれた(比較ひかく解剖かいぼうがく比較ひかく発生はっせいがくなど)。そして実験じっけん生物せいぶつがく使つかわれるようになった時期じき遺伝いでん分野ぶんや発生はっせい分野ぶんやでようやく19世紀せいきなか以降いこうになってからのことである。

類義語るいぎご

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脚注きゃくちゅう

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  1. ^ 2011ねんのメルボルン規約きやく改称かいしょうされるまでは「国際こくさい植物しょくぶつ命名めいめい規約きやく」であり、はら記載きさいかならラテン語らてんご記載きさいともなわなければならなかった。
  2. ^ ひろ通用つうようする言語げんごかれた要約ようやく掲載けいさいするべき」とされている。

参考さんこう文献ぶんけん

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