(Translated by https://www.hiragana.jp/)
購買力 - Wikipedia コンテンツにスキップ

購買こうばいりょく

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』

購買こうばいりょく(こうばいりょく、えい: Purchasing power)とは、1単位たんい通貨つうか購入こうにゅうできるざいやサービスのりょうのことである。たとえば、1950年代ねんだいに1単位たんい通貨つうかってみせくと、現在げんざいよりもおおくの品物しなものうことができ、1950年代ねんだいには通貨つうか購買こうばいりょくたかかったことをしめしている。

貨幣かへい所得しょとくおなじでも、物価ぶっか水準すいじゅんがれば、そのぶん購買こうばいりょく低下ていかする。しかし、物価ぶっか水準すいじゅんよりも貨幣かへい所得しょとく上昇じょうしょうほうはや場合ばあいもあるので、インフレかならずしも貨幣かへい所得しょとく購買こうばいりょく低下ていかさせるとはかぎらない。実質じっしつ所得しょとくとは、インフレ調整ちょうせい所得しょとくすので、実質じっしつ所得しょとくたかければたかいほど、購買こうばいりょくたかいことを意味いみする。

伝統でんとうてきに、貨幣かへい購買こうばいりょくかねぎん価値かちおおきく依存いぞんしていたが、市場いちばにおける特定とくてい商品しょうひん入手にゅうしゅ可能かのうせい需要じゅようにも左右さゆうされていた。現代げんだいのほとんどの不換紙幣ふかんしへいは、あめりかドルのように、商品しょうひんやサービスの代金だいきん国際こくさいてき移転いてんする目的もくてきで、流通りゅうつう市場いちばにおいてたがいに商品しょうひん貨幣かへい交換こうかんされている。

アダム・スミス指摘してきしたように、貨幣かへいつことは他人たにん労働ろうどうを「命令めいれい」する能力のうりょくあたえるので、購買こうばいりょくはある程度ていど他人たにん自分じぶん労働ろうどうざい貨幣かへい通貨つうか交換こうかんしようとする範囲はんいで、他人たにんたいする権力けんりょくとなるのである。

物価ぶっか指数しすうでは、基準きじゅんねんを100として正規せいきするのが一般いっぱんてきである。あるとし通貨つうか単位たんいたとえば1ドルの購買こうばいりょく基準きじゅんねんのドルであらわすと、100/Pとなり、Pはそのとし物価ぶっか指数しすうとなる。つまり、定義ていぎによれば、1ドルの購買こうばいりょく物価ぶっか水準すいじゅん上昇じょうしょうするにつれて減少げんしょうする。

アダム・スミスは、購買こうばいりょく単位たんいとして1あいだ労働ろうどう使用しようした。したがって、価値かちは、あたえられたりょう生産せいさんする(またはおなじものを購入こうにゅうするのに十分じゅうぶんりょう価値かちがあるほかざい生産せいさんする)ために必要ひつよう労働ろうどう時間じかん測定そくていされる。

EUROSTATは、購買こうばいりょく平価へいか(PPS)を人工じんこうてき通貨つうか単位たんい定義ていぎしている。

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]

出典しゅってん[編集へんしゅう]

  • 『10ねんデフレ』(日本経済新聞社にほんけいざいしんぶんしゃ
  • 貨幣かへい利子りし動態どうたい』(岩波書店いわなみしょてん
  • 近代きんだい経済けいざいがく基本きほん用語ようご辞典じてん』(春秋しゅんじゅうしゃ