得点とくてん

得点とくてん（とくてん）とは、試験しけん、スポーツ、ゲームなどで点数てんすうを得えること。また、その数値すうちのこと。点数てんすうをつけることを採点さいてん（さいてん）という。

試験しけんにおける得点とくてん

試験しけんの成績せいせきは通常つうじょう、採点さいてん後ごの得点とくてんで表あらわされる。全すべてに正解せいかいした場合ばあいを満点まんてん（まんてん）という。試験しけんは100点てん満点まんてん、50点てん満点まんてん、10点てん満点まんてんなどが多おおい。合格ごうかくか不ふ合格ごうかくかを定さだめる試験しけんでは事前じぜんに合格ごうかく点てん（ごうかくてん）を設定せっていしておく（例たとえば100点てん満点まんてんにおける70点てん）。当然とうぜん、資格しかく試験しけんや学業がくぎょうの進級しんきゅう試験しけんでの合格ごうかく点てんは内容ないようによって異ことなるが、近年きんねんでは、100点てん満点まんてんにおける60点てんが多おおい。さらに、学業がくぎょうの進度しんどを見みる試験しけんでは事前じぜんに落第らくだい点てん（らくだいてん）を設定せっていしておき、例たとえば100点てん満点まんてんにおける30点てん未満みまんは落第らくだいとすることがある。

ちなみに、落第らくだい点てんは赤あか点てん（あかてん）、欠点けってん（けってん）とも称しょうされる。かつては合格ごうかく点てんを及第きゅうだい点てん（きゅうだいてん）と称しょうしていた時代じだいがあった。

上位じょういの得点とくてんを得えた者ものの一定いってい数すうだけを合格ごうかくさせる選抜せんばつ試験しけんもあるが、この場合ばあいでも最低さいてい合格ごうかく点てん（さいていごうかくてん）を設定せっていして、相対そうたい的てきに成績せいせき上位じょうい者しゃでもこの得点とくてん基準きじゅんを下回したまわった場合ばあい、不ふ合格ごうかくとする場合ばあいがある。

なお、大学だいがく入学にゅうがく共通きょうつうテストにおいて、科目かもくごとの平均へいきん得点とくてんの差さを調整ちょうせいするために得点とくてん調整ちょうせいが行おこなわれることがある。

スポーツにおける得点とくてん

基本きほん的てきにほとんどのスポーツでは、試合しあい終了しゅうりょう時じに、得点とくてんの最もっとも高たかいチームあるいは選手せんしゅがその試合しあいに勝利しょうりしたことになる。得点とくてんの条件じょうけんは各かくスポーツによって異ことなる。以下いかに主おもなものを挙あげるが、詳細しょうさいについては各かくスポーツの項目こうもくを参照さんしょう。

• 野球やきゅうにおいては、一塁いちるい→二塁にるい→三塁さんるいと進すすむ塁るいした走者そうしゃが本塁ほんるいに触ふれるごとに攻撃こうげき側がわの得点とくてんになる。また、走者そうしゃが本塁ほんるいに触ふれてチームとしての得点とくてんが成立せいりつした際さい、その走者そうしゃに与あたえられる個人こじん記録きろくも得点とくてんと呼よぶ。ソフトボールなど野球やきゅうから派生はせいした競技きょうぎも同様どうようである。詳細しょうさいは得点とくてん (野球やきゅう)を参照さんしょう。
• クリケットにおいては、第だい1打者だしゃと第だい2打者だしゃが互たがいに反対はんたい側がわのウィケットに到達とうたつするごとに得点とくてんになる。
• フットボールやバスケットボール（得点とくてん (バスケットボール)参照さんしょう）、ホッケー、ハンドボール、ラクロスなどにおいては、対戦たいせんする2チームそれぞれの陣地じんちにゴールがあり、相手あいてのチームの陣地じんちにあるゴールにボール（またはパック）を入いれると得点とくてんとなる。チームとしての得点とくてんの合計ごうけいによって勝敗しょうはいを決きめる。また、個人こじん記録きろくとしての「ボールに触ふれて直接ちょくせつゴールに入はいった得点とくてん（反則はんそくになることなくボールをゴールに入いれ、認みとめられたチームとしての得点とくてん）の合計ごうけい」も意味いみする。バスケットボールの場合ばあい、レギュレーション内ない総そう得点とくてんを試合しあい数すうで割わった、いわゆる平均へいきん得点とくてんが個人こじん成績せいせきとなる。
• テニスやバレーボール、卓球たっきゅうなどでは、主おもに相手あいてチーム側がわからのボールを打うち返かえすことに失敗しっぱいした場合ばあいに、相手あいて側がわチームの得点とくてんとなる。一方いっぽうの合計ごうけい得点とくてんが一定いってい数すうに達たっした時点じてんでセット（テニスはゲーム、そして一定いっていゲーム獲得かくとくでセット）獲得かくとくとなり、先さきに一定いってい数すうのセットを獲得かくとくした方ほうが勝かちとなる。ただし、1999年ねんまでのバレーボールでは、第だい5セットを除のぞきサイドアウト制せいと呼よばれるルールでサーブ権けんを持もつ場合ばあいに限かぎり得点とくてんが認みとめられていた（1988年ねんまでは第だい5セットも）。
• カーリングでは、エンド終了しゅうりょう時じにハウス内ないのストーンの中なかで、相手あいてチームの全すべてのストーンよりも内側うちがわにあるストーンの数かずが得点とくてんとなる。
• アマチュアボクシングやレスリングでは、相手あいてに対たいして有効ゆうこうな攻撃こうげきを与あたえた場合ばあいに得点とくてんとなる。試合しあい終了しゅうりょう時じの得点とくてんの合計ごうけいによって勝敗しょうはいを決きめるが、一定いってい点てん差さが付ついた場合ばあいは試合しあいを打うち切きり、得点とくてんの多おおいほうが勝利しょうりとなる。
• プロボクシングやキックボクシング、総合そうごう格闘技かくとうぎなどでは、ジャッジが各かくラウンドごとに10点てんを上限じょうげんに対戦たいせん者しゃの優劣ゆうれつを得点とくてん化かし、その合計ごうけいを判定はんていとして示しめす。
• 体操たいそう競技きょうぎ、飛込とびこみ競技きょうぎ、アーティスティックスイミング、フィギュアスケート、フリースタイルスキー（スキークロス除のぞく）などでは、その技術ぎじゅつを得点とくてん化かしたうえでそれが最もっとも多おおい者ものが勝利しょうりとなる。ただし、2004年ねんまでのフィギュアスケートでは、席次せきじ数すうまたは順位じゅんい点てんの少すくない者ものが上位じょういとなる規則きそくであった。
• 上記じょうきのほか、片方かたがたの得点とくてんがもう片方かたがたのそれの2倍ばいある場合ばあいを「ダブルスコア」という。

カードゲームにおける得点とくてん

トランプや花札はなふだなどのカードゲームにおいても、他たのプレイヤーと得点とくてんを競きそい合あい、その結果けっかゲーム終了しゅうりょう時じに得点とくてんの最もっとも高たかいプレイヤーが勝利しょうり者しゃとなる。ただしトランプゲームの中なかには、逆ぎゃくに、得点とくてんの最もっとも低ひくいものを勝かちとするゲームもある。

コンピュータゲームにおける得点とくてん

コンピュータゲームにおいては、アクションゲームやシューティングゲーム、パズルゲームなどを中心ちゅうしんに採用さいようされている。「スコア」と呼よばれることが多たが、ポイントなど別べつの単位たんいで呼よぶゲームもある。

得点とくてんは、主おもに敵てきキャラクターを倒たおしたり、アイテムを入手にゅうしゅするなどといった方法ほうほうで得えることができる。制限せいげん時じ間あいだのあるゲームでは、ステージクリア時じの残のこりタイムが得点とくてんに換算かんさんされるものも多おおい。得点とくてんが一定いってい値ちに達たっすることによって、プレイヤーキャラクターの残ざん機き数すうが増ふえる（エクステンド）ものもある。

ハイスコア

ゲームオーバーとなるまでにプレイヤーが獲得かくとくした得点とくてんのうち、最高さいこうの記録きろくを「ハイスコア（high score）」と呼よぶ。全国ぜんこく規模きぼでハイスコアを競きそい合あうコンピュータゲーム誌し企画きかくをきっかけに、ハイスコアラーと呼よばれる熱心ねっしんなゲーマー層そうが登場とうじょう・顕在けんざい化かし、「全一ぜんいつ」が彼かれらのステータスとなった。

関連かんれん項目こうもく

• 失点しってん