近江おうみ米よね

東ひがし近江おうみ市し建部南たけべみなみ町まちにて（2010年ねん5月がつ）

米原まいばら市し柏原かしわばらにて（2012年ねん10月がつ）

近江おうみ米よね（おうみまい）は、滋賀しが県けん（旧きゅう近江おうみ国こく）で生産せいさんされる米べいの名称めいしょう。特定とくていの銘柄めいがらを指さすものではなく、滋賀しが羽二重はぶたえ糯もちなど、もち米まいを含ふくむ場合ばあいもある。江こう州しゅう米まい（ごうしゅうまい）とも言いう。

概要がいよう

近江おうみ国こくは安土あづち桃山ももやま時代じだいには陸奥みちのく国こく（現在げんざいの福島ふくしま県けん、宮城みやぎ県けん、岩手いわて県けん、青森あおもり県けん）に次つぐ石高こくだかで、江戸えど時代じだいには品質ひんしつの評価ひょうかも高たかかった。品質ひんしつの高たかさは米べいの品種ひんしゅによるものではなく、他た地ちにはない古こ琵琶湖びわこ層そうの「ズニン」、「ズニンコ」、「ヌリ」と呼よばれる粘土ねんど層そうに含ふくまれるミネラル成分せいぶんによるものと考かんがえられている。またこの粘土ねんど層そうにより生産せいさん過程かていでの水みず管理かんりの容易たやすさが品質ひんしつ向上こうじょうにも繋つながったとみられる。しかし、明治めいじの地租ちそ改正かいせいで品質ひんしつが下落げらくする事態じたいに見舞みまわれた。以後いご、品種ひんしゅ改良かいりょうなどの取とり組くみが進すすめられた。

2019年ねんにおいて、滋賀しが県けんの主食しゅしょく用水ようすい稲いね生産せいさん高だかは15万まん3700トンで、近畿きんき地方ちほうでは兵庫ひょうご県けん（17万まん5400トン）に次ついで多おおい。2016年ねんの作付さくづけ面積めんせきは31,900ヘクタールで、品種ひんしゅ別べつにはコシヒカリ (37%)がトップ、次ついでキヌヒカリ (22%)、日本晴にっぽんばれ (10%)、秋あきの詩し (7%)、みずかがみ (7%)の順じゅんとなっている。このうち、キヌヒカリは全国ぜんこく最多さいたの生産せいさん量りょうである。日本晴にっぽんばれは全国ぜんこく的てきにはコシヒカリなどに代替だいたいされて作付さくづけが減少げんしょうする中なか、滋賀しが県けんでは中ちゅう生なま品種ひんしゅ（コシヒカリやキヌヒカリは早生わせ）として一定いっていのシェアを保たもっている。中ちゅう生せい品種ひんしゅの後継こうけいとして開発かいはつされたのが秋あきの詩し、キヌヒカリの高温こうおん耐たい性せい強化きょうかを目的もくてきとして開発かいはつされたのがみずかがみである。

また、かつて日本にっぽん穀物こくもつ検定けんてい協会きょうかいでは基準きじゅん米まいとして滋賀しが県けん野洲やす市しの日本晴にっぽんばれを採用さいようしていた（現在げんざいは複数ふくすうのコシヒカリBLのブレンド米ぶれんどまいを基準きじゅんとしている）。

外部がいぶリンク

• 【展示てんじ】近江おうみ米べいの挑戦ちょうせん - 滋賀しが県庁けんちょう（滋賀しが県立けんりつ公文書こうぶんしょ館かんで2016年ねんに開ひらかれた企画きかく展てんの内容ないよう紹介しょうかい）