長久寺ちょうきゅうじ (彦根ひこね市し)

長久寺ちょうきゅうじ
所在地しょざいち	滋賀しが県けん彦根ひこね市し後三条ごさんじょう町まち59
位置いち	北緯ほくい35度ど15分ふん41.4秒びょう 東経とうけい136度ど15分ふん13.7秒びょう
山号さんごう	普ひろし門かど山さん
院号いんごう	常つね心しん院いん
宗派しゅうは	真言宗しんごんしゅう豊山とよやま派は
創建そうけん年ねん	長久ながひさ2年ねん（1041年ねん）
法人ほうじん番号ばんごう	8160005005384

長久寺ちょうきゅうじ（ちょうきゅうじ）は、滋賀しが県けん彦根ひこね市しにある真言宗しんごんしゅう豊山とよやま派はの寺院じいん。山号さんごうを普ふ門かど山さん、院号いんごうを常つね心しん院いんとする。

由緒ゆいしょ

1041年ねん（長久ながひさ2年ねん）、勅命ちょくめい（勅願ちょくがん）により後三条ごさんじょう天皇てんのうの皇后こうごうの祈願きがん所しょ、即すなわち勅願ちょくがん寺てらとして創建そうけんされ、創建そうけん時じの年号ねんごうをもって寺てら名めいとした。創健そうけん当初とうしょから江戸えど時代じだい初期しょきまでは天台宗てんだいしゅうの寺院じいんであった。

創建そうけん時じより寺てら勢ぜいは大おおいに振ふるい、寺領じりょうは平田ひらた畷なわて街道かいどうを西境にしさかいに、南みなみは片淵川かたぶちがわ、東ひがしは平田ひらた村むら、北きたは旧きゅう芹川せりかわ流域りゅういきまで拡ひろがっており（現在げんざいの彦根ひこね市しのほぼ北きた半分はんぶんに相当そうとう）、他ほかにも近江おうみ国こく内うち、隣接りんせつする美濃みの国こく・大和やまと国こく・山城やましろ国こくにも寺領じりょうを有ゆうし、当地とうちにおいて名刹めいさつといわれた湖東ことう三山さんざん（百済寺くだらでら・金きむ剛つよし頂いただき寺てら・西明寺さいみょうじ）に比肩ひけんし、比叡山ひえいざん延暦寺えんりゃくじを凌しのぐほどの勢力せいりょくであった。

しかし1510年ねん（永なが平ひらた7年ねん）に、六ろく角かく・京極きょうごく両氏りょうしの兵火へいかにより大だい打撃だげきを受うけ、さらに1571年ねん（元もと亀かめ2年ねん）、織田おだ信長のぶながの比叡山ひえいざん焼やき討うちに際さいして、織田おだ軍ぐんに逆ぎゃく心しんありとされて堂塔どうとう伽藍がらんをことごとく焼やき尽つくされた。これにより平安朝へいあんちょう以来いらいの近江おうみの名刹めいさつ・長久寺ちょうきゅうじは一旦いったん消滅しょうめつした。徳川とくがわの治世ちせいに入はいってようやく荒廃こうはい著いちじるしい長久寺ちょうきゅうじの復興ふっこうが始はじまる。彦根ひこね藩はん主おもとなった井伊いい氏しは後水尾天皇ごみずのおてんのうの勅みことのりを奉ほうじて、普ひろし門もん山やま常つね心しん院いんの山号さんごう院号いんごうを賜たまわり、徳川とくがわ将軍家しょうぐんけの助力じょりょくも受うけながら、長久寺ちょうきゅうじの再建さいけんに尽力じんりょくし、また松山まつやま氏し・西尾にしお氏し・雨森あめのもり氏しをはじめとする近江おうみの在地ざいち豪族ごうぞく達たちも、長久寺ちょうきゅうじ復興ふっこうに合力ごうりょくした。その甲斐かいもあって、往年おうねんの権威けんいを復ふくし現在げんざいに至いたる。

関連かんれん項目こうもく

• 後三条ごさんじょう天皇てんのう
• 後水尾天皇ごみずのおてんのう
• 松山まつやま氏し

交通こうつうアクセス

• JR琵琶湖びわこ線せん（東海道本線とうかいどうほんせん）・近江おうみ鉄道てつどう本線ほんせん（彦根ひこね・多賀たが大社たいしゃ線せん）彦根ひこね駅えきから湖みずうみ国こくバスで上後うえご三条さんじょう停留所ていりゅうじょ下車げしゃ、徒歩とほ4分ふん。
• 近江おうみ鉄道てつどう本線ほんせん（彦根ひこね・多賀たが大社たいしゃ線せん）ひこね芹川せりかわ駅えきから徒歩とほ17分ふん。

外部がいぶリンク

• 長久寺ちょうきゅうじ - 滋賀しが・びわ湖こ観光かんこう情報じょうほう
• 長久寺ちょうきゅうじ本堂ほんどう（観音堂かんのんどう） - 彦根ひこね市し
• 常つね心しん院いん 長久寺ちょうきゅうじ - 八百万やおよろずの神かみ