陶とう恩おん培つちかえ

陶とう恩おん培つちかえ（とうおんばい、Tao Enpei、1801年ねん - 1855年ねん）は、清きよし末すえの官僚かんりょう。字じは益えき之の。浙江せっこう省しょう山陰さんいん県けん出身しゅっしん。

生涯しょうがい

1835年ねんに進士しんしになり、庶吉士しに選えらばれ、編修へんしゅうとなった。その後ご湖南こなん省しょう衡州知ち府ふとなり、1851年ねんに民衆みんしゅう蜂起ほうきを鎮圧ちんあつして道みち員いんに昇進しょうしんした。1852年ねん、太平たいへい天国てんごく軍ぐんが湖南こなん省しょうに北上ほくじょうすると防備ぼうびを固かためた。そのため太平たいへい天国てんごく軍ぐんは衡州を避さけ、安全あんぜんが守まもられた。1853年ねん、湖南こなん按察使しに抜擢ばってきされ、各地かくちの天地てんち会かいの蜂起ほうき軍ぐんを破やぶった。その後ご山西さんせい布ぬの政せい使しに昇進しょうしんし、江蘇ちぁんすー布ぬの政せい使しに遷った。

1854年ねんには湖北こほく巡じゅん撫なでに昇進しょうしんした。当時とうじ、清しん軍ぐんは武漢ぶかん三さん鎮を太平たいへい天国てんごく軍ぐんから奪回だっかいしていたが、漢かん陽ひ・漢かん口こうを再ふたたび奪うばわれ、武たけ昌あきらは孤立こりつした。しかし道みち員いん李り孟はじめ群ぐん・知ち府ふ彭玉麟の水軍すいぐんと按察使し胡えびす林はやし翼つばさの陸軍りくぐんが援軍えんぐんに来きて、撃退げきたいに成功せいこうした。ところが太平たいへい天国てんごく軍ぐんの側がわも石いし達たち開ひらくが率ひきいる援軍えんぐんが来きて猛攻もうこうを加くわえたため、ついに武たけ昌あきらは陥落かんらくし、陶とう恩おん培つちかえは自殺じさつした。死後しご、文節ぶんせつの諡号しごうが贈おくられた。