階層かいそうがたデータモデル

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階層かいそう構造こうぞうれい分木ぶんぎ

階層かいそうがたデータモデル(かいそうがたデータモデル)は、データを構造こうぞうあらわしたデータモデルである。一般いっぱんには、会社かいしゃ組織そしきなどで使つかわれている。階層かいそうがたデータベースともばれる。

階層かいそうがたでは、データをうえからしたへとていくために、おやデータとデータという関係かんけい発生はっせいする。これは会社かいしゃ組織そしきれいにとると、社長しゃちょうしたにはいくつもの部署ぶしょがあり、部署ぶしょしたにはちが業務ぎょうむ担当たんとうする存在そんざいするといった関係かんけいになる。

このような体系たいけいでは、1つのデータをさが手順てじゅんは1とおりしか存在そんざいしない。これは、おやデータとデータが1たい関係かんけいでしか存在そんざいしないためである。

特徴とくちょう[編集へんしゅう]

さきほどの会社かいしゃ組織そしきれいでは各課かくかはそれぞれちがった社員しゃいんがいるわけだが、ここでたとえばある社員しゃいんがなにかのプロジェクトチームにはいった場合ばあいには、その社員しゃいんはプロジェクトチームにいながら所属しょぞく元々もともといたなので、組織そしきしめすとその社員しゃいんは2にんいることになる。つまり、データの重複じゅうふく発生はっせいしてしまう。

このようなことから、データが様々さまざまおやデータのしたにある場合ばあいには、データが必要ひつよう以上いじょうえてしまう欠点けってんがある。このため、IMSDL/I VSEなど実際じっさい階層かいそうがたDBMSでは、仮想かそうレコード(ポインター)を実装じっそうしている。

なお事例じれいIMS実績じっせき参照さんしょうのこと。

長所ちょうしょ[編集へんしゅう]

  • だい規模きぼデータベースでも、必要ひつよう資源しげんすくなく、高速こうそくで、応答おうとう時間じかん見積みつも精度せいどたかい。
  • レコード単位たんいきのため、プログラミングが容易よういである。SQLのようなひょうのカーソル操作そうさ不要ふようである。

短所たんしょ[編集へんしゅう]

  • 専用せんようのスキルが必要ひつようである。
  • レコードの絞込しぼりこみはアプリケーションでおこな必要ひつようがある。SQLでのWHEREに相当そうとうする機能きのうよわい。

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]