香こう琳院

香こう琳院（こうりんいん、? - 文化ぶんか7年ねん5月がつ20日はつか（1810年ねん 6月21日にち））は、江戸えど幕府ばくふ第だい11代だい将軍しょうぐん・徳川とくがわ家斉いえなりの側室そくしつで、第だい12代だい将軍しょうぐん・徳川とくがわ家慶いえよしの生母せいぼ。

家系かけい

木下きのした利次としつぐの女系じょけい子孫しそんであり、小姓こしょう・押田おしだ敏勝としかつの三さん女じょ。母ははは押田おしだ勝久かつひさの養女ようじょ（天野あまの久ひさ豊ゆたかの娘むすめ）。また家慶いえよしの側室そくしつ・清涼せいりょう院いんは姪めいに当あたるとされる。

名なは照あきら、楽らく、里さと衛まもる。名なのひとつである楽らくは、第だい3代だい将軍しょうぐん・徳川とくがわ家光いえみつの側室そくしつで第だい4代だい将軍しょうぐん・徳川とくがわ家綱いえつなの生母せいぼの宝たから樹いつき院いんにあやかったとされる。

生涯しょうがい

天明てんめい7年ねん（1787年ねん）に大奥おおおくに入はいり、最初さいしょは家斉いえなりの義妹ぎまい・種たね姫ひめの婚儀こんぎに従したがって紀州きしゅう藩はんの奥おく向むきに仕つかえた。

大奥おおおくに復帰ふっき後ごに家斉いえなりの側室そくしつとなり、寛政かんせい5年ねん（1793年ねん）に家斉いえなりの次男じなん・家慶いえよし（幼名ようみょう・敏次としじ郎ろう）を生うんだ。次ついで御ご年寄としより上座かみざに昇進しょうしんし、また家慶いえよしが将軍しょうぐん世子せいしとなった為ため、次期じき将軍しょうぐんの生母せいぼとして大奥おおおくの女中じょちゅうたちから畏敬いけいされるに至いたる。