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鴨居 玲(かもい れい、男性、1928年2月3日 - 1985年9月7日[1])は、日本の洋画家である。社会や人間の闇を描いた画家であった。
石川県金沢市生まれ[2]。下着デザイナーの鴨居羊子は姉。
自画像を含む人物画で目の玉や視線を描かないのが特徴で、その理由を「仏像の影響」を語っていた[2]。心筋梗塞で倒れる数年前、美術史家の坂崎乙郎との対談で死ぬことへの恐怖におののくことがあると語り、「自分の滅びゆく自画像」を描き続けることを「全くうまい方法」と表明し、絶筆を含めて晩年が自画像を何枚も描いた[2]。
画中のサインは初期にはRei Kamoiであったが、1971年頃からRey Camoyに改めている。
生年月日と生地に異説があり、生年月日には1927年10月3日説が、生地には大阪府高槻市説がある。
出生届が出されていなかったため、二つ存在する戸籍謄本には「出生を認む」と書かれてあった。鴨居が病床の母・茂代(モヨ)に尋ねると、「たしか焼きいもの甘かった時バイ…」との答えが帰って来たが、どちらも焼きいもの甘い季節なので本当の生年月日は分からずじまいである。
過去には長崎県平戸市出身と書かれているものもあるが、それは後に本人が「嘘である」と訂正している。しかし両親は長崎県の人間であり、鴨居自身の本籍も長崎県である。
- 『鴨居玲素描画集<酔って候>』神戸新聞出版センター、1979年
- 『鴨居玲画集 夢候 作品1947-1984』日動出版部、1985年
- 『鴨居玲素描集』日動出版部、1988年
- 『鴨居玲画集』日動出版部念
- 『踊り候え』風来舎、190年
- 瀧悌三『一期は夢よ 鴨居玲』日動出版部 1991年
- 伊藤誠『回想・鴨居玲』神戸新聞社 1993年
- 新版『回想の鴨居玲 「昭和」を生き抜いた画家』神戸新聞総合出版センター 2005年
- 牧野留美子『哀しき道化師<鴨居玲の絵画と生の軌跡>』神戸新聞総合出版センター 2003年
- 長谷川智恵子『鴨居玲 死を見つめる男』講談社 2015年5月
- 植松三十里『羊子と玲 鴨居姉弟の光と影』河出書房新社 2023年2月