Brix

Brix（ブリックス）値ちは、主おもに食品しょくひん産業さんぎょうのワイン、精糖せいとう、果実かじつ農業のうぎょうなどで、ショ糖とう（いわゆる砂糖さとう）、果糖かとう、転化てんか糖とう、ブドウ糖ぶどうとうなど、いわゆる糖とうの含有がんゆう量りょうを測はかるために、糖度とうどとして用もちいられる物理ぶつり量りょうである。ただし、Brix値ちは糖度とうどとは同一どういつではないとする立場たちばもある。

概要がいよう

Brix値ちは20℃のショ糖とう溶液ようえきの質量しつりょう百分率ひゃくぶんりつに相当そうとうする値ねで定さだめられている。ショ糖とう1 gのみを溶質ようしつとして含ふくむ水溶液すいようえき100 gをBrix屈折くっせつ計けいで測定そくていしたときその示度しど Brix 値ちが1%である。つまり、質量しつりょう分ぶん率りつ30%のショ糖とう溶液ようえき（100 gの溶液ようえき中ちゅうに30 gのショ糖とう（水みずは70 g））では、Brix値ちが30%となる。

一般いっぱん的てきには、Brix値ちは、糖度とうどとして認識にんしきされる。しかし、ショ糖とう以外いがいの固形こけい成分せいぶんを含ふくむ溶液ようえきでは、Brix値ちは固形こけい成分せいぶん濃度のうどの目安めやすになるが、ショ糖とう以外いがいの糖とう成分せいぶん、糖とう成分せいぶん以外いがい(例たとえば食塩しょくえん)も屈折くっせつ作用さようを持もつため、そのまま糖とうの量りょう(重量じゅうりょう分ぶん率りつ)となるわけではないことに注意ちゅういが必要ひつようである。ジュースや果汁かじゅうの可か溶固形成けいせい分ぶんは、果糖かとうやブドウ糖ぶどうとうが多おおく含ふくまれており、実際じっさいの糖類とうるいの総そう重量じゅうりょうとは異ことなり、重量じゅうりょうを知しるには換算かんさんする必要ひつようがある。

測定そくてい装置そうち

Brix計けいの測定そくてい原理げんりは基本きほん的てきに屈折くっせつ計けい、糖度とうど計けい、密度みつど計けいと同おなじである。

名前なまえの由来ゆらい

1897年ねんにドイツ/オーストリア人ひと化学かがく者しゃのアドルフ・ブリックス (1798–1870）により紹介しょうかいされたことに由来ゆらいする。アドルフ・ブリックスは、ドイツ人じん化学かがく者しゃのカール・ボーリングに由来ゆらいする「ボーリング（°Balling）」という同様どうようの糖度とうど単位たんいを元もとに修正しゅうせいを加くわえ，Brixを発表はっぴょうした。その他たにもプラート(Plato)、ボーメ(Baume)、エスクレ(Oechsle)などの糖度とうどの単位たんいがある。