出典 しゅってん : フリー百科 ひゃっか 事典 じてん 『ウィキペディア(Wikipedia)』
Kiva Microfunds (キヴァ、キーヴァ・マイクロファンド)はインターネット を介 かい してマイクロファイナンス を行 おこな うNPO (en:501(c) )機関 きかん で、発展 はってん 途上 とじょう 国 こく の小規模 しょうきぼ 事業 じぎょう と融資 ゆうし 者 もの の仲介 ちゅうかい を行 おこな う[ 1] 。
「Kiva 」とはスワヒリ語 ご で絆 きずな や合意 ごうい といった意味 いみ を持 も つ。寄付 きふ ではなくビジネス性 せい を持 も った融資 ゆうし を提供 ていきょう することで持続 じぞく 的 てき な支援 しえん を目指 めざ していること、貸 か し手 て が途上 とじょう 国 こく で融資 ゆうし を必要 ひつよう とする借 か り手 て を自 みずか ら選択 せんたく できることが反響 はんきょう を呼 よ び、数 すう 多 おお くのメディアで紹介 しょうかい されている。元 もと アメリカ大統領 だいとうりょう クリントンもKivaの活動 かつどう を支持 しじ し、メディアでKivaの紹介 しょうかい をしている。
2005年 ねん 10月 、マット・フラネリー、ジェシカ・フラネリー夫妻 ふさい により設立 せつりつ された[ 2] 世界 せかい 初 はつ のperson to personマイクロファイナンス機関 きかん 。(設立 せつりつ 経緯 けいい についてより詳 くわ しくは[1] を参照 さんしょう )
Kivaはインターネットを利用 りよう して小口 こぐち 融資 ゆうし を募 つの り、それを取 と りまとめて発展 はってん 途上 とじょう 国 こく の個人 こじん 事業 じぎょう 主 ぬし に融資 ゆうし する仕組 しく みを提供 ていきょう している。寄付 きふ や募金 ぼきん と異 こと なるのは、融資 ゆうし なので、投資 とうし した資金 しきん は返済 へんさい される。2011年 ねん 9月 がつ 時点 じてん で返済 へんさい 率 りつ は98.8%以上 いじょう という高水準 こうすいじゅん を保 たも っている。[ 3]
一口 ひとくち 25USドル からの融資 ゆうし を受 う け付 つ けており、支払 しはら い方法 ほうほう は現在 げんざい 、手数料 てすうりょう 無料 むりょう で利用 りよう できるPayPal のみとなっている。[ 4] 。
現在 げんざい では世界 せかい 216か国 こく で62万 まん 人 にん 以上 いじょう が約 やく 200億 おく 円 えん 近 ちか くを途上 とじょう 国 こく の貧困 ひんこん 層 そう に貸 か し付 つ けている。融資 ゆうし は1年 ねん から1年 ねん 半 はん で返済 へんさい され、再 ふたた び別 べつ の貧困 ひんこん 層 そう へ貸 か し付 つ けるか、kivaへ寄付 きふ するか、自己 じこ のPaypal口座 こうざ を経由 けいゆ して銀行 ぎんこう 口座 こうざ へ引 ひ き出 だ すかを選 えら ぶことができる[ 5] 。
ここでは、Kivaの仕組 しく みを時間 じかん 軸 じく に沿 そ って説明 せつめい する。
まず最初 さいしょ に、勤労 きんろう 意欲 いよく が高 たか く、資金 しきん があれば商売 しょうばい を拡大 かくだい できるプランをもっている発展 はってん 途上 とじょう 国 こく の個人 こじん 事業 じぎょう 家 か を見 み つけることが必要 ひつよう になる。これは発展 はってん 途上 とじょう 国 こく の現地 げんち 法人 ほうじん (Micro Finance institutions:MFI)が担当 たんとう する。MFIは個人 こじん 事業 じぎょう 家 か から話 はなし を聞 き いて、それを英語 えいご に翻訳 ほんやく し、Kivaにレポートする。この際 さい 、資金 しきん の返済 へんさい 計画 けいかく も立案 りつあん されている。
Kivaでは現地 げんち のレポートを吟味 ぎんみ し、Webサイトに掲載 けいさい する。
世界中 せかいじゅう の貸 か し手 て はWebサイトを閲覧 えつらん して、自分 じぶん が共感 きょうかん する借 か り手 て がいた場合 ばあい に、小口 おぐち 融資 ゆうし を行 おこな う。
Kivaは集 あつ まった小額 しょうがく 融資 ゆうし をとりまとめてMFIに送金 そうきん し、個人 こじん 事業 じぎょう 家 か に届 とど けてもらうように委託 いたく する。 (実際 じっさい に届 とど けられたことを証明 しょうめい するため、個人 こじん 事業 じぎょう 家 か のサインをもらうことになっている)
個人 こじん 事業 じぎょう 家 か は資金 しきん を元 もと に家業 かぎょう を拡大 かくだい する。
MFIは毎月 まいつき 、個人 こじん 事業 じぎょう 家 か のもとに赴 おもむ き、資金 しきん を回収 かいしゅう し、それをKivaに送金 そうきん する。
Kivaでは送金 そうきん された資金 しきん をそれぞれの貸 か し手 て に振 ふ り分 わ ける。
貸 か し手 て は返金 へんきん された資金 しきん を別 べつ の融資 ゆうし にまわすか、Kivaへ寄付 きふ するか、銀行 ぎんこう 口座 こうざ から引 ひ き出 だ すかを選 えら ぶ。
以上 いじょう のサイクルによって、Kivaは回 まわ っている。
発展 はってん 途上 とじょう 国 こく の個人 こじん 事業 じぎょう 家 か が支払 しはら う利子 りし [ 編集 へんしゅう ]
発展 はってん 途上 とじょう 国 こく の個人 こじん 事業 じぎょう 家 か は融資 ゆうし に利子 りし をつけて返済 へんさい している。この利率 りりつ は平均 へいきん 21%と高 たか いものになっているが、この利子 りし はKivaにも貸 か し手 て にも返 かえ されず、全 すべ て現地 げんち 法人 ほうじん の活動 かつどう 費 ひ にあてられている。(なぜこのような高 たか い利率 りりつ になっているかは[2] を参照 さんしょう )
上述 じょうじゅつ したようにKiva自身 じしん は、借 か り手 て から利子 りし をもらうわけでもなく、マージンをとっているわけでもない。
Kiva自身 じしん は個人 こじん からの寄付 きふ と著名 ちょめい な企業 きぎょう からの寄付 きふ によって成 な り立 た っている。しかし例 たと えばKivaを通 つう じて個人 こじん で融資 ゆうし を行 おこな う際 さい 、Kivaのシステム上 じょう 寄付 きふ を求 もと められるが、その額 がく はデフォルトで融資 ゆうし 額 がく の15%であり、毎月 まいつき 一定 いってい 額 がく の融資 ゆうし を行 おこな うサブスクリプションや、返済 へんさい が1年 ねん から1年 ねん 半 はん で行 おこ なわれている実情 じつじょう を考 かんが えれば、実質 じっしつ 年率 ねんりつ に近 ちか い。日本 にっぽん に住 す む一般 いっぱん 的 てき なサラリーマンが融資 ゆうし をする場合 ばあい に15%の寄付 きふ を上乗 うわの せするとすれば、インフレ率 りつ を考 かんが えればMFIの年利 ねんり より実質 じっしつ 的 てき に高 たか い手数料 てすうりょう を寄付 きふ という形 かたち で得 え ていることになる。これは融資 ゆうし を受 う ける側 がわ の利息 りそく を、貸 か す側 がわ が負担 ふたん していることになり、最終 さいしゅう 的 てき な借 か り手 て との間 あいだ に、二 に 重 じゅう に利息 りそく が発生 はっせい しているとみることができる。
Kivaは途上 とじょう 国 こく 各地 かくち にあるMFI(Micro Finance Institution)と提携 ていけい し、アジア、中東 ちゅうとう 、南米 なんべい 、アフリカ全 すべ ての地域 ちいき に融資 ゆうし を提供 ていきょう している。アフガニスタン 、スーダン 、ウガンダ 、シエラレオネ といった紛争 ふんそう で荒廃 こうはい した貧困 ひんこん 国 こく へも融資 ゆうし を行 おこな っている点 てん が特徴 とくちょう である。
Kivaを日本語 にほんご で利用 りよう できる環境 かんきょう はKiva Japan (http://kivajapan.org )という任意 にんい 団体 だんたい が主導 しゅどう になって始 はじ まっている。日本人 にっぽんじん 利用 りよう 者 しゃ も増加 ぞうか 傾向 けいこう にありKivaHP内 ない のTeam Japan というコミュニティには600人 にん 以上 いじょう が登録 とうろく している。ただし公式 こうしき サイトでの活動 かつどう 報告 ほうこく は2008年 ねん 、2009年 ねん しか掲載 けいさい されておらず、2017年 ねん 現在 げんざい の活動 かつどう 状 じょう 況 きょう は不明 ふめい 。また、日本語 にほんご でKivaを解説 かいせつ するサポートページもいくつか存在 そんざい する[ 6] [ 7] [ 8] 。