LPG船せん

LPG船せん「George N」

LPG船せん（LPG carrier）、またはLPGタンカー（LPG tanker）はブタン・プロパンなどを液化えきかした液化えきか石油せきゆガス（LPG）を輸送ゆそうする貨物かもつ船せんである。

種類しゅるい

液化えきか方法ほうほうにより、主おもに2つのタイプに分わけられる。

加圧かあつ式しき（圧力あつりょく式しき）

石油せきゆガスに圧力あつりょくを加くわえることにより液化えきかする方式ほうしき。加圧かあつ式しきで大だい容量ようりょうのタンクは難むずかしいため、主おもに内うち航こう用ようなど小型こがたのLPG船せんに用もちいられる。

冷却れいきゃく式しき（低温ていおん式しき）

石油せきゆガスを冷却れいきゃくすることにより液化えきかする方式ほうしき。プロパンでもマイナス42度ど程度ていどで液化えきかできるため、LNG船せんよりも技術ぎじゅつ的てきには容易よういである。外そと航こう用ようの大型おおがたLPG船せんは冷却れいきゃく式しきである。

歴史れきし

加圧かあつ式しきのLPG船せんはアメリカでは1930年代ねんだいから存在そんざいしていた。冷却れいきゃく式しきではより高度こうどな技術ぎじゅつが必要ひつようなLNG船せんの方ほうが先さきに開発かいはつされ、1958年ねんに貨物かもつ船せんを改造かいぞうした「メタン・パイオニア」が完成かんせいした。

日本にっぽんでは1960年ねんに建造けんぞうされた加圧かあつ式しきの内うち航こうLPG船せん「第だい一いちえるぴい丸まる」が初はつで、1962年ねんには世界せかい初はつの本格ほんかく的てきな冷却れいきゃく式しき外がい航こう大型おおがたLPG船せん「ブリヂストン丸まる」が建造けんぞうされた。

1960年代ねんだい頃ごろまでLPGとナフサ等とうの兼けん用船ようせんも建造けんぞうされていた。衝突しょうとつ炎上えんじょう事故じこで有名ゆうめいな第だい拾ひろえ雄お洋よう丸まるもLPG/ナフサ兼けん用船ようせんであった（第だい十じゅう雄ゆう洋よう丸まる事件じけん参照さんしょう）。

参考さんこう文献ぶんけん

• 糸いと山さん直之なおゆき『LNG船せんがわかる本ほん』成山なりやま堂どう書店しょてん 1996年ねん ISBN 4-425-32122-7
• 海人あま社しゃ『世界せかいの艦船かんせん』2000年ねん12月がつ号ごう No.576
• 船舶せんぱく技術ぎじゅつ協会きょうかい『船ふねの科学かがく』1960年ねん3月がつ号ごう 第だい13巻かん第だい3号ごう