PIPE

パイプ（PIPE、英語えいご:Private Investment in public equity）は、株式かぶしきの募集ぼしゅう・売出うりだしの際さいに、限定げんていされた投資とうし家かに募集ぼしゅう・売出うりだしを行おこなう私募しぼの方式ほうしきのことを言いう。PIPEsとも呼よばれる。

すでに上場じょうじょうされている株式かぶしきについて行おこなわれる募集ぼしゅう・売出うりだしは、通常つうじょう、公募こうぼの方式ほうしきで行おこなわれる。しかし、公募こうぼには相当そうとうのコストと時間じかんを要ようし、機動きどう性せいに欠かけることがある。そこで、証券しょうけん取引とりひき法ほうに認みとめられている条件じょうけんの範囲はんい内ないで、限定げんていされた投資とうし家かに対たいして、私募しぼの形式けいしきで行おこなうことがあり、それを一般いっぱんにパイプと呼よんでいる。私募しぼで行おこなうことにより、発行はっこう企業きぎょうにとっては公募こうぼに比ひして機動きどう的てきに資金しきん調達ちょうたつができ、また投資とうし家かにとっても市場いちば価格かかく（時価じか）よりも割安わりやすな価格かかくでまとまった株数かぶすうを取得しゅとくすることができ、また上場じょうじょう株式かぶしきであればExit（売却ばいきゃく等とう）もたやすいことはメリットである。他方たほう、時価じかを下回したまわる価格かかくでの第三者だいさんしゃへの株式かぶしき発行はっこうは有利ゆうり発行はっこうとなる場合ばあいがあり、その場合ばあいには株主かぶぬし総会そうかいの特別とくべつ決議けつぎが必要ひつようであること、既存きそん株主かぶぬし持分もちぶんの大おおきな希薄きはく化かを招まねきかねず、十分じゅうぶんな説明せつめいが必要ひつようであること、投資とうし家かにとっても全ぜん株かぶを取得しゅとくする場合ばあいと異ことなり、他たの一般いっぱん株主かぶぬしが残のこる状態じょうたいでの投資とうしとなり、投資とうし先さき企業きぎょうに対たいするコントロールが限定げんていされることは留意りゅうい点てんである。

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