UV&ヒートプロテクトガラス

UV&ヒートプロテクトガラスとは、AGCが製造せいぞう・供給きょうきゅうしている自動車じどうしゃ用ようガラス「クールベール」の三菱自動車工業みつびしじどうしゃこうぎょうの呼称こしょう。三菱みつびしが主力しゅりょく車種しゃしゅで採用さいようしているほか、日産自動車にっさんじどうしゃも「UV・IRカット」の呼称こしょうで一部いちぶ車種しゃしゅに採用さいようしている。現在げんざいの自動車じどうしゃのガラスはほとんど紫外線しがいせんを遮さえぎる機能きのうがあるが、このガラスはさらに赤外線せきがいせんを遮断しゃだんする機能きのうを備そなえたものである。

概要がいよう

主おもにフロントガラスに用もちいられる。三菱自動車みつびしじどうしゃでは一部いちぶ車種しゃしゅにフロントドアガラスにも用もちいている。フロントガラス用ようは合あわせガラスの中なか間あいだ層そうに紫外線しがいせんと赤外線せきがいせんを吸収きゅうしゅうする粒子りゅうしを練ねり込こむ。フロントドアガラス用ようはガラスにその粒子りゅうしを混まぜ込こむ。可視かし光線こうせんのみを損失そんしつを少すくなく通過つうかさせる。従来じゅうらい赤外線せきがいせん遮断しゃだんのために薄うすい金属きんぞく膜まくをコーティングしたタイプに比くらべ、ワイパーなどによる表面ひょうめん摩耗まもうで効果こうかが薄うすれるという事こともない。運転うんてん席せきや助手じょしゅ席せき乗員じょういんの手てや顔かおなどのジリジリ感かんや不快ふかいな暑あつさを軽減けいげんし、快適かいてき性せいを向上こうじょうする効果こうかがある。冷房れいぼう効率こうりつの向上こうじょう、炎天下えんてんか駐車ちゅうしゃ時じの車内しゃない温度おんどの上昇じょうしょうを押おさえる効果こうかもある。電波でんぱを遮断しゃだんしないため、ETCの通信つうしん機能きのうを阻害そがいせず、レーダー探知たんち機きや車載しゃさいテレビ用ようのフイルムアンテナが問題もんだいなく使つかえる。さらにダッシュボード上じょうに後こう付づけなどで設置せっちされた映像えいぞう・音響おんきょう機器ききの故障こしょう率りつも低減ていげんするなど、さまざまな利点りてんがある。

三菱みつびしでは、2005年ねんに発売はつばいした新型しんがたSUVのアウトランダーや2006年ねん1月がつに発売はつばいしたi（アイ）にも採用さいようされ、主力しゅりょく車種しゃしゅで標準ひょうじゅん化かがほぼ完成かんせいしている。

採用さいよう車種しゃしゅのフロントガラスの周囲しゅういの不ふ透視とうし部分ぶぶんに「AGC UV&HEAT PROTECT」のロゴが打だ刻こくしている。しかし、主力しゅりょく車種しゃしゅでの標準ひょうじゅん化かが完成かんせいした時期じき以降いこう発売はつばいの、2005年ねん10月以降いこうに新しん発売はつばいされた新型しんがた車しゃやマイナーチェンジ車くるまからはこの打だ刻こくは中止ちゅうしされ、代かわりにガラスのエッジング（メーカーやガラスの銘柄めいがらが透視とうし部分ぶぶんに白しろく小ちいさめに打だ刻こくされている部分ぶぶんで、ほとんどの自動車じどうしゃガラスの下隅したすみ部分ぶぶんにある）の最さい下部かぶに「U」の文字もじが打だ刻こくされ、これが唯一ゆいいつの識別しきべつ点てんとなっている。

新車しんしゃに装着そうちゃくされる以外いがいに補修ほしゅう用よう（割われたときの交換こうかん用よう）としても販売はんばいされている。旭硝子あさひがらす子会社こがいしゃが運営うんえいする自動車じどうしゃガラス専門せんもんネット「グラスピット」で主おもに取とり扱あつかい、多おおくの車種しゃしゅでの特注とくちゅう対応たいおうも可能かのうである。

なお、同様どうようなフロントガラスを日本板硝子にほんいたがらすもGEAR-MANブランドにて販売はんばい・施工しこうしている。

関連かんれん項目こうもく

• 三菱自動車工業みつびしじどうしゃこうぎょう
• AGC
• 総そう商しょう