VARTH

VARTH
OPERATION THUNDERSTORM

ジャンル	縦たてスクロールのシューティング
対応たいおう機種きしゅ	アーケード
開発元かいはつもと	カプコン
発売はつばい元もと	カプコン
プロデューサー	岡本おかもと吉よし起おこり
ディレクター	岡本おかもと吉よし起おこり 船水ふなみず紀孝のりたか 西谷にしたに亮あきら
音楽おんがく	泉谷いずみや雅樹まさき 梶野かじの俊夫としお 下村しもむら陽子ようこ
人数にんずう	1 - 2人ふたり（同時どうじプレイ）
発売はつばい日び	1992年ねん

『VARTH OPERATION THUNDERSTORM』（バース オペレーションサンダーストーム）は、1992年ねんにカプコンより発売はつばいされたアーケード用ようシューティングゲーム。

オーソドックスな縦たてスクロールシューティングゲーム。敵てき弾だんを防ふせぐポッドを使つかいこなし進すすんでいく。ステージ数すうが全ぜん30面めんと非常ひじょうに多おおいが、1ステージあたりの長ながさはかなり短みじかい。また、後半こうはん面めんは前ぜん半面はんめんのアレンジである場合ばあいが多おおい。ボスは特定とくていステージのみ配置はいちされている。1ステージの80%以上いじょうをクリアしてからミスすると、自動じどうで次つぎステージに進すすめる（ボーナス点てんが入はいらず進すすまされてしまう）。

ゲームシステム

8方向ほうこうレバーと2ボタン（ショット、ボンバー）により操作そうさする。

ボンバーは時間じかん経過けいかとレバー操作そうさで自動的じどうてきに所持しょじ数すうが回復かいふくする。時間じかんにより回復かいふくする上限じょうげんは3発はつだが、ボンバーアイテムを取とることにより最大さいだい5発はつまでストックできる。ボンバーの所持しょじ数すうが少すくないほど、レバー操作そうさによる回復かいふく速度そくどは早はやくなる。

本ほん作さくは単独たんどくプレイ時じにミスをするとステージの途中とちゅうまで戻もどされるが、ステージの80%以上いじょう進すすんでいた場合ばあいは次つぎのステージからの再開さいかいになる（ボスステージの場合ばあいはステージの最初さいしょからやり直なおしになる。ただし、ステージ21 - 25での再開さいかいは補給ほきゅうとしてステージEXが挿入そうにゅうされ、2面めん通とおして最終さいしゅうボスと戦たたかうステージ29、30での再開さいかいは29ステージの最初さいしょからやり直なおしになる）。なお、同時どうじプレイもしくは日本にっぽん国外こくがい版ばんではその場ばで復活ふっかつする。

小しょう技わざとして、取得しゅとく時じにスコアが入はいるアイテム（ショットパワーアイテムはLVMAX時じ、ボムアイテムはストック5の時ときに取得しゅとく）は、取得しゅとく時じに短時間たんじかんではあるが無敵むてき状態じょうたいになる。なお、ステージ内ないには当あたり判定はんていのある箇所かしょが存在そんざいし、そこを攻撃こうげきし続つづけるとモビちゃんやリュウをはじめとする隠かくれキャラクターが出現しゅつげんし、様々さまざまな効果こうかをもたらす。

メインショット

自じ機きのショットは3種類しゅるい。同種どうしゅのショットアイテムまたはパワーアップアイテム(POW)を取得しゅとくする毎ごとにパワーアップする（最高さいこう8段階だんかい）。最高さいこう段階だんかいでパワーアップを取とると5000点てん。また、ステージ進行しんこうに応おうじてミスした後のちの所持しょじパワーアップ数すうが変化へんかする。

なお、使用しようしているメインショットによって、ボンバーも変化へんかする。

マシンガン

自じ機き前方ぜんぽうに飛とぶセミオート連射れんしゃのショット。ゲーム開始かいし時じの装備そうび。

ボンバーは敵てきを追尾ついびする5発はつの光ひかり弾だんを発射はっしゃする「ホーミングボム」。

ワイドショット

前方ぜんぽうを広ひろくカバーする多方向たほうこうショット。硬かたい敵てきに対たいして接近せっきんして撃うつとかなり効果こうか的てき。

ボンバーは巨大きょだいな火ひ球だまを飛とばす「ファイヤーボム」。後方こうほうを含ふくむ5方向ほうこうに発射はっしゃし、全すべてを貫通かんつうする。

レーザー

押おしっぱなしで伸のびるレーザー。自じ機きの動うごきに合あわせて左右さゆうに移動いどうするので、意図いと的てきにコントロール可能かのう。硬かたい敵てきに対たいする貫通かんつう力りょくはない。

ボンバーは画面がめん全体ぜんたいに広ひろがる電撃でんげきを放はなつ「スパークボム」。特とくに自じ機き周辺しゅうへんの威力いりょくが極きわめて高たかい。

ポッド

ポッドアイテムを取得しゅとくすると、敵てき弾だんを防ふせぐ（レーザーや巨大きょだいな弾たまは防ふせげない）ポッドが2個こ装備そうびされる。

ポッドの挙動きょどうは、敵てき弾だんに反応はんのうして周囲しゅういを回転かいてんする「ファジィポッド」と、自じ機きの前方ぜんぽうに固定こていの「フロントポッド」の2種類しゅるいをゲーム開始かいし時じに選択せんたくできる。

なおポッドを取とらずにいると、ステージクリア毎ごとに50000点てんのポッドレスボーナスが得えられる。また、2人ふたり同時どうじプレイ時じにプレイヤー同士どうしが重かさなると両者りょうしゃの周囲しゅういをポッドが回転かいてんし、離はなれた瞬間しゅんかんに重かさなり続つづけた時間じかんに応おうじた攻撃こうげきをする。最大さいだいまで貯ためると画面がめん全体ぜんたいにダメージ+弾たま消けし効果こうか。

ポッドからは、アイテムに応おうじたサブウェポンが発射はっしゃされる。同おなじ種類しゅるいのポッドアイテムを取とる毎ごとに3段階だんかいにパワーアップする。

ホーミング

敵てきを追尾ついびするミサイル。パワーアップすると弾たま速そくと連射れんしゃ力りょくがアップする。

ミサイル

前方ぜんぽうへの単発たんぱつミサイル。パワーアップすると3Wayになる。

ナパーム

近距離きんきょりで炸裂さくれつする。パワーアップすると爆風ばくふうの範囲はんいが広ひろがる。

バグ

• 4面めんボスの「サテライト」を破壊はかいした際さいのボーナスポイントが27000、29000だった場合ばあい、その10倍ばいの得点とくてんが加算かさんされる。
• 17面めん終盤しゅうばん、左ひだり斜ななめ下かへの画面がめんスクロールが終了しゅうりょうし、通常つうじょうのスクロールに戻もどったあたりで、画面がめん左端ひだりはしよりだいたい自じ機き4 - 5機き分ぶん右みぎに位置いちしていると突如とつじょ自じ機きが爆発ばくはつして1ミスとなることがある。

移植いしょく

日本にっぽん国内こくないでは長年ながねんどの機種きしゅにも家庭かてい用よう移植いしょくされていなかったが、2021年ねん2月がつ18日にちにNintendo Switch版はん『カプコンアーケードスタジアム』（PlayStation 4版はん、Xbox One版はん、PC版ばんは同年どうねん5月25日にちに発売はつばい）に初はじめて収録しゅうろくされた。

日本にっぽん国外こくがいではPlayStation Portable版はん『Capcom Classics Collection Remixed』およびPlayStation 2、Xbox版はん『Capcom Classics Collection Vol.2』に収録しゅうろくされている。

開発かいはつ

本ほん作さくは『ストリートファイターII'』や『クイズ&ドラゴンズ』と同どう時期じきに作つくられ、新人しんじんのスタッフを中心ちゅうしんとした少しょう人数にんずう体制たいせいで、1年ねんにも満みたぬ期間きかんをかけて作つくられた。スタッフの片岡かたおか謙治けんじは制作せいさくにあたり過去かこの名作めいさくシューティングゲームを意識いしきしていたことを認みとめており、「VARTH」という題名だいめいも『ダライアス』のように最後さいごが「ス」で終おわる作品さくひんはヒットするのと、阪神はんしんタイガースのランディ・バースにあやかってつけたものである。また、敵てきキャラクターのプログラミングを手掛てがけた江こう城じょう元秀もとひでは、1ステージの80％をクリアすると次つぎのステージが解放かいほうされるという仕様しようについて、片岡かたおかが『ゼビウス』を意識いしきしていたのではないかと『ダライアスバースト クロニクルセイバーズ』DLCコラボ座談ざだん会かいの中なかで推測すいそくしている。江こう城じょうは、CPシステムの基板きばんのメモリ容量ようりょうが16メガバイトと限かぎられていたため、ステージやボス戦せんでスクロール表示ひょうじを使用しようしたと座談ざだん会かいの中なかで振ふり返かえっている。片岡かたおかは、当時とうじのシューティングゲームとしては珍めずらしい、ボンバーの自動じどう回復かいふくを導入どうにゅうした理由りゆうについて、当時とうじの日本にっぽん国外こくがいのプレイヤーは敵てきの攻撃こうげきを回避かいひするのが得意とくいな反面はんめん、強つよい武器ぶきから優先ゆうせんして使つかうことが多おおく、これではボスとの戦たたかいに時間じかんがかかってしまうためだと、『ダライアスバースト クロニクルセイバーズ』DLCコラボ座談ざだん会かいの中なかで説明せつめいしている。また、リュウをはじめとする隠かくしキャラクターを用意よういした理由りゆうについて、片岡かたおかは「あれはシューティングをプレイしていて、ここ撃うったら何なにか出でるのかなと思おもうところでちゃんと何なにかを出だしてあげると、喜よろこんでもらえるのかなと思おもってやっていましたね。基本きほん、得点とくてん稼かせぎですが。」と説明せつめいしている。 なお、本ほん作さく開発かいはつ後ごは対戦たいせん型がた格闘かくとうゲームのブームが起おこり、本ほん作さくの開発かいはつスタッフもそのような作品さくひんに参加さんかしていった。