セイレーン！スタバのロゴって実じつはギリシャの怪物かいぶつ!?

セイレーン って知しっていますか？
普段ふだん、あまり聞きく言葉ことばでも、名前なまえでもないかもしれません。

では、サイレンは？

これは、ほとんどの方ほうがご存知ぞんじですよね。

パトカーや救急きゅうきゅう車しゃが鳴ならしている音おとを作つくっている装置そうちですよね。
実じつは、このサイレン、語源ごげんは「セイレーン」なんです。

恐おそらく、一番いちばん身近みぢかにいるセイレーンは、スタバです（笑）
スタバのロゴの女性じょせい、あれがセイレーンです。

今回こんかいは、そんなセイレーンについてです。
なお、これはシリーズでお届とどけしているギリシャ神話しんわの第だい8回かい目めとなります。

サイレンの語源ごげん

というと、パトカー、救急きゅうきゅう車しゃなどは急いそいで現場げんばに急行きゅうこうするために、警報けいほうとして鳴ならしていますよね。

サイレンは、何なにか事故じこや事件じけん、病人びょうにん、ケガ人じんを連想れんそうさせるので、あまりその音おとに良よい印象いんしょうがあるものではありません。

でも、語源ごげんのセイレーンは、ギリシャ神話しんわに登場とうじょうする、歌うたう怪物かいぶつなのですが、これが魅力みりょく的てきな歌うたを歌うたうんです。

思おもわず、その歌うたに引ひき寄よせられてしまうようです。

ギリシャ神話しんわのセイレーンとは？

ギリシャ神話しんわに登場とうじょうするセイレーンですが、姿すがたは半はん人にん半はん鳥ちょうといって、鳥とりの姿すがたで、首くびから上うえだけが美うつくしい女性じょせいの姿すがたという怪物かいぶつです。

とにかく歌うたが、強烈きょうれつに魅惑みわく的てきで美うつくしい歌声うたごえなんです。

セイレーンの棲家（すみか）は、アンテモエッサという島しまです。
ここで、いつも海うみに向むかって歌うたっています。

島しまの前まえを通とおりかかる船ふねは、その歌声うたごえに引ひき込こまれて、ついつい島しまに行いってしまうんだそうです。

何なにのために歌うたう？

でも、セイレーンって何なにのために歌うたっているのかが、よく分わかりません。

その歌うたに魅了みりょうされた船乗ふなのりは、急きゅうに進路しんろを島しまに変かえ難破なんぱするか、島しまに上陸じょうりくして死しぬまで歌うたを聴きき続つづけることになります。

でも、一体いったい、何なにのためにそんな事ことをするのかの理由りゆうがわかりません。
怪物かいぶつにありがちな、おびき寄よせて食たべてやろう・・・というわけでもないんです。

 かなり、はた迷惑めいわくな怪物かいぶつです（笑）

そんな、セイレーンは、ギリシャ神話しんわでは2回かい登場とうじょうします。
順じゅんにそれを見みていきましょう。

ギリシャ神話しんわ１　：　アルゴー号ごうの航海こうかい

ギリシャ神話しんわの中なかの、アルゴー号ごうの航海こうかいにセイレーンは登場とうじょうします。

アルゴー号ごうの航海こうかいの話はなしの主人公しゅじんこうは、イアソンで、仲間なかまたちと、コウルキスの黄金おうごんの羊ひつじの毛皮けがわを取とりに行いくための冒険ぼうけんが描えがかれています。

12の功業こうぎょう中ちゅうのヘラクレスも途中とちゅうまで参加さんかしています。

アンテモエッサ島とうの前まえを通とおりかかった、アルゴー号ごうは、セイレーンの歌声うたごえに惑まどわされて、漕こぎ手しゅが勝手かってに進路しんろを島しまに向むかわせてしまいます。

しかし、オルフェウスが竪琴たてごとを鳴ならして、セイレーンの歌声うたごえをかき消けして難なんを逃のがれています。

ギリシャ神話しんわ2　：　オデュッセウスの航海こうかい

トロイア戦争せんそうの後のちに、帰国きこくの途とにつくオデュッセウスが、神かみをないがしろにしているという罰ばっで、10年間ねんかんも海うみをさまようことになるのですが、その航海こうかい中ちゅうに、アンテモエッサ島とうの前まえを立たち寄よります。

事前じぜんに、セイレーンの歌声うたごえを聞きいてはいけないという事ことを知しらされていた、オデュッセウスは、船ふねの漕こぎ手しゅの耳みみをロウで栓せんをして、自分じぶんは、栓せんをしませんが、代かわりに体からだをマストに縛しばり付つけさせます。

やがて、セイレーンの歌声うたごえが聞きこえると、オデュッセウスはその魅力みりょくにとり憑つかれ、島しまへ向むかうように大声おおごえを出だしますが、漕こぎ手しゅは耳みみに栓せんをしているので、歌うたは聞きこえてきません。

また、セイレーンの歌うたが聞きこえていることが、オデュッセウスの姿すがたを見みる事ことで分わかりました。

アンテモエッサの島しまを離はなれ、セイレーンの歌声うたごえが聞きこえなくなると、オデュッセウスは正気しょうきを取とり戻もどし、その姿すがたを見みた、漕こぎ手しゅは耳みみの栓せんを外はずしました。

 こうして、難なんを逃のがれます。

スタバのマーク

スタバのマークの女性じょせい、あれがセイレーンです。
でも、とても鳥とりには見みえませんよね？

そうなんです、実じつはセイレーンは、古代こだいギリシャでは、半はん人にん半はん鳥ちょうとされていたのですが、中世ちゅうせい以降いこう、人魚にんぎょと一緒いっしょになってしまいます。

 でも、いわゆるマーメイドの様ような人魚にんぎょではなく、尾おが二ふたつあるタイプがあるタイプです。
スタバのマークにある、左右さゆうから出でているシマシマのもの、あれはセイレーンの2つの尾おの先さきです。

よく腕うでと、勘違かんちがいされています（笑）

今いまのロゴは、顔かおを中心ちゅうしんとしたロゴでしたが、スタバの設立せつりつ当初とうしょは、全体ぜんたいが映うつっています。

今いまでも、シアトルにある「スタバの1号ごう店てん」では、このオリジナルロゴを使つかい続つづけているので、お土産みやげでも人気にんきです。

なぜ、スタバのロゴがセイレンなのか？

ということは、アメリカのスタバのHPのブログにのっています。

 スタバのロゴを決きめる際さいに、何なにかコーヒーの航海こうかいの歴史れきしや、シアトルの海港かいこうのルーツにまつわる話はなしはないかと、様々さまざまな海うみにまつわる本ほんを読よんでいたところ、二ふたつの尾おを持もつ人魚にんぎょ、セイレーン（16世紀せいきの木版もくはん画が）が目めに飛とび込こんできて、 航海こうかいともつながりのある、このセイレーンにインスパイアされて、スタバのシンボルとなったようです。

スタバにとっては、もちろん怪物かいぶつではなく、ミューズ的てきな存在そんざいですね。

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これ以外いがいにも、まだまだ色いろんなエピソードなどを紹介しょうかいしています。
よかったら、ご覧らん下ください。

ギリシャ神話しんわシリーズの目次もくじはこちらより
⇒ ギリシャ神話しんわシリーズの目次もくじ

まとめ

あとがき

サイレンは、イヤな音おとで、魅惑みわく的てきの逆ぎゃくの様ような音おととなっているのが、少すこし皮肉ひにくですね。

セイレーンは、3～4体たいとされていて、それぞれ音域おんいきのパートが違ちがうとか・・・
混声こんせい合唱がっしょう団だんだったんですね、一度いちど、聞きいてみたい（笑）

本文ほんぶん中ちゅうで、ご紹介しょうかいした絵画かいがは、ドラマ性せいを持もたせるためと、見みる人ひとに場面ばめんを分わかりやすくするために船ふねの近ちかくに実際じっさい、セイレーンを登場とうじょうさせていますが、実際じっさいは、島しまから歌声うたごえだけが聞きこえるだけで、姿すがたは現あらわしていません。

それにしても、ついついスタバに用もちいも無なく寄よってしまい、コーヒーを買かってしまうのは、まさにセイレーンの魅惑みわくなのでしょうか？（笑）