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一つ(ヒトツ)とは? 意味や使い方 - コトバンク

デジタル大辞泉だいじせんひとつ」の意味いみみ・例文れいぶん類語るいご

ひと‐つ【ひとつ】


かず自然しぜんすうのはじめ。いち。

ぶつなどをかぞえるときの、1個いっこ。「りんごを―べる」「―ふた間違まちがってもかまわない」「まんに―の可能かのうせい
㋑1はいうつわはいったさけみずなどにいう。また、すこりょう。「つめたいみずを―がれ」
「―まいりさうなおかおでござる」〈虎明とらあききょうなべはちばち
年齢ねんれいの、1さい。「―としる」「―はん幼児ようじ
行為こうい状態じょうたいのひとまとまり。副詞ふくしてきもちいて、すこし、のをもあらわす。「今日きょうは―気分きぶんがすぐれない」「いま調子ちょうしない」
同一どういつなこと。同一どういつにすること。「家計かけいを―にする」「―屋根やねしたらす」
かたち表現ひょうげんちがっていても中身なかみおなじであること。また、ていること。一体いったい。「全員ぜんいんしんを―にする」「世界せかいは―だ」
厳密げんみつにいえばちがうものでも、かんがえようによってはその範疇はんちゅうはいること。一種いっしゅ。「これも人生じんせいの―だ」「それも―のかんがえだ」
くらべて、一方いっぽう。また、ある側面そくめんいちめん。「―にはこういう解釈かいしゃくつ」
いくつかの事項じこう列挙れっきょするときに見出みだしとしてもちいるかたり。「―、本会ほんかい社員しゃいんをもって構成こうせいする」「―、きむきんいちまんえん也」
名詞めいししたいて、それ以外いがいにはないことを強調きょうちょうするかたり。…だけ。「―で脱出だっしゅつする」「はは―でそだてられる」「くかかないかは自分じぶん決心けっしん―だ」
10打消うちけしのかたりともなって)あるものを代表だいひょうさせて、類似るいじ事柄ことがらのすべてを否定ひていするかたり。…さえも。「ごみ―ちていない」「あいさつ―できない」「風邪かぜ―ひかない」
11 奈良なら平安へいあん時代じだい定時ていじほうで、じゅうたつこくひとつをよん等分とうぶんしたもののだいいち
12 だい1。順序じゅんじょすうの1番目ばんめ
「―にはを習ひきゅうへ。つぎにはきんのきんを」〈まくらさん
ふく
これから行動こうどうこそうとするときにもちいるかたり。ちょっと。さあ。ためしに。「―やってみよう」「―うたでもいかがですか」
かる依頼いらいするときにもちいるかたり。どうか。「―よろしくおねがいします」
[しもせっ]此処ここらここひとせんひとひゃくひとひゃくにち説法せっぽうひとふたつにひと
[類語るいご]1)(2共通きょうつう是非ぜひいちさんよんろくななはちきゅうじゅうじゅうひゃくせんまんおくちょうゼロれいふたみっよっいつむっななやっここのじゅうとお/(4)(5とも一斉いっせい同時どうじおな同様どうよう同然どうぜんひとしいイコール一緒いっしょ通有つうゆう普遍ふへん同一どういつ一律いちりつ類似るいじ相似そうじ酷似こくじ近似きんじたりったり類縁るいえん髣髴ほうふつつうずるかよつうそこするいちいつにする2つよいてえてむりやりつとめてできるだけ極力きょくりょくなるたけなるべく可及的かきゅうてきかならきっと絶対ぜったい是非ぜひなにとしてもどうしてもなになんでもでもしてたってどうぞどうかくれぐれもねがわくはなにとぞなんとかまげてかならずや必然ひつぜん必定ひつじょう必死ひっし不可避ふかひちかっててっきりちがいないはずまってすなわちいやおうでもいやでもおうでもいやいやでもいやいやとも是非ぜひともなにぶんひらしんしんからしんこころから衷心ちゅうしんかえがえ無理むり無理むり算段さんだん無理無体むりむたい無理押むりお無理むりつよ強制きょうせいてき強引ごういん強気つよき強行きょうこう独断どくだん独断どくだんてき理不尽りふじん強硬きょうこう頑強がんきょう問答もんどう無用むよう強要きょうよう力尽ちからつき力任ちからまかうでことごとごり断固だんこ一刀両断いっとうりょうだん横柄おうへい威圧いあつてきいやおうがんとして横紙破よこがみやぶ横紙よこがみやぶ有無うむわせず腕力わんりょくうったえる横車よこぐるまけがましいねじせるくびなわける遠慮えんりょ会釈えしゃくもない無遠慮ぶえんりょこうあつてき高飛車たかびしゃあたまごなしとおける一方いっぽうてきごううで

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精選せいせんばん 日本にっぽん国語こくごだい辞典じてんひとつ」の意味いみみ・例文れいぶん類語るいご

ひと‐つ【ひとつ】

  1. ( 「つ」は接尾せつび )
  2. [ 1 ] 名詞めいし
    1. [ いち ] かずとしてのいちいち単一たんいつなもの。それだけであること。
      1. もの物事ものごとかぞえるときにいう。いち。また、いちさい助数詞じょすうしともなわないで、たんに「ひとつ」とかぞえることがおおい。
        1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「いちはしらあがみやつくりてきょう(みあへ)たてまつる〈一阿斯毗苔徒鞅餓離能宮(あしヒトツあがりのみや)うんふ〉」(出典しゅってん日本書紀にほんしょき(720)神武じんむ即位そくいぜんきのえとらねんいちがつ)
      2. 容器ようきいちりょうとくさけなど飲食いんしょくぶつについて、副詞ふくしてきもちいる。
        1. (イ) 一杯いっぱい、またはすこしのあらわす。
          1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「さけ(しゅ)をひとつちてこう、ひとつこしめされこうへ」(出典しゅってん謡曲ようきょく一角いっかく仙人せんにん(1520ごろ))
        2. (ロ) なみなみといっぱいであることをあらわす。
          1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「『なにさけか』『なかちゅう、はやひとるは』」(出典しゅってんとらひろしほん狂言きょうげんといさけ室町むろまちまつ近世きんせいはつ))
      3. 行為こうい状態じょうたいなどひとまとまりの事柄ことがらかぞえる場合ばあいにいう。副詞ふくしてきもちいて、すこしのをもあらわす。
        1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「いち(ヒトツ)くだり(しわざ)はしもっひゃくくだりりぬ」(出典しゅってん東大寺とうだいじ諷誦ふうしょうぶん平安へいあん初期しょきてん(830ごろ))
        2. 「このぶん(ふみ)かれたりし、ひとつたがはず、このくにまもりとありしままなるを」(出典しゅってん更級さらしな日記にっき(1059ごろ))
      4. ひとつつみ(いちつつみ
        1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「ひゃくりょうひゃくりょう(ヒトツふたつ)もまうけるさんだん」(出典しゅってん黄表紙きびょうし奇妙きみょういただきらい地蔵じぞう道行みちゆき(1832))
      5. 名詞めいしのちにあって、それを限定げんてい、または強調きょうちょうするのにもちいる。
        1. (イ) のち否定ひていかたりともなって強調きょうちょうする。すこしも。…さえ。「物音ものおとひとつしない」「ちりひとつない」
          1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「まもり(もり)ひと出来できねへのに」(出典しゅってん滑稽本こっけいぼん浮世うきよ風呂ふろ(1809‐13))
        2. (ロ)しんなどが)ひとすじであること。また、それだけが重要じゅうようであること、それ次第しだいであることをあらわす。
          1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「黒髪くろかみ白髪はくはつまでとむすびてししんいち(ひとつ)いまかいかめやも」(出典しゅってん万葉集まんようしゅう(8Cいちいちろく)
          2. しんざしひとつのあさからぬに、よろづのざいゆるさるるなめりかし」(出典しゅってん源氏物語げんじものがたり(1001‐14ごろ夕顔ゆうがお)
        3. (ハ) いちもの物事ものごとげて、それをすこしでも、という気持きもちあらわす。「文句もんくひとつもってやりたい」
          1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「那智なち新宮しんぐうものともに、矢一やいち(ヒトツ)いかけて、平家へいけ子細しさいもうさん」(出典しゅってん高野たかのほん平家へいけ(13Cまえよん)
      6. 名詞めいし直前ちょくぜんにあって、そのものだけで孤立こりつしていることをあらわす。「ひとまつ」「ひとぼし
      7. ( 「わがひとつ」の ) だれでもない自分じぶん
        1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「ひとつのしんからおんなりょうかいのなれのはて」(出典しゅってん浮世草子うきよぞうし西鶴さいかくとめ(1694)さん)
      8. ( 「…のひとつ」のかたちで ) ある範囲はんいぞくしているものであることをあらわす。
        1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「今日きょうてき無政府むせいふ生産せいさん表現ひょうげん形態けいたいのひとつといってもよい」(出典しゅってん現代げんだい経済けいざいかんがえる(1973)〈伊東いとう光晴みつはるIII )
    2. [ ] ことなるふた以上いじょうもの同一どういつになること、複数ふくすうものひとつのもの共用きょうようすることをあらわす。同一どういつなこと。名詞めいしうえいて複合語ふくごうごをつくることがおおい。
      1. 同一どういつもの場所ばしょしめす。ふた以上いじょうものが、その場所ばしょなどを共有きょうゆうするような場合ばあいにいう。「ひとつきさきはら(きさいばら)」「ひとつ(や)」など。
        1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「めいどもも、まれしよりひとつにて、よる左右さゆうしおきするも」(出典しゅってん更級さらしな日記にっき(1059ごろ))
      2. いくつかの物事ものごとが、あたかも単一たんいつもののように、いっしょになって同一どういつ状態じょうたいをなすさま。一体化いったいかしたもの。「ひとつしん」「ひとつこと」など。
        1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「いもうとわがれもいち(ひとつ)なれかもさんかわなる二見ふたみみちわかれかねつる」(出典しゅってん万葉集まんようしゅう(8Cさんななろく)
      3. 同一どういつ種類しゅるいであることをいう。「ひとつしょく」「ひとつなみだ
        1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「みどりなるひとつくさとぞはるあき色々いろいろはなにぞありける〈よみじんしらず〉」(出典しゅってん古今ここん和歌集わかしゅう(905‐914)あきのぼるよん)
      4. 一種いっしゅ。あるしゅ厳密げんみつにいえばその範疇はんちゅう(はんちゅう)にははいらないが、かんがえようによっては、これもそのなかれてもよい、というような場合ばあいにいう。
        1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「しゅうとばばも、〈りゃく慳貪けんどん邪見じゃけんかくらば、これもひとつの済度さいどなるべし」(出典しゅってん滑稽本こっけいぼん浮世うきよゆか(1813‐23))
    3. [ さん ] だいいち
      1. 順序じゅんじょすうとしてのだいいち番目ばんめあらわす。いち番目ばんめ
        1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「其時ひとつのたからなりける鍛冶かじたくみ(かぢたくみ)ろくにんしとりて」(出典しゅってんたけ物語ものがたり(9Cまつ‐10Cはつ))
        2. 「そのむくさのひとつには、そへうた」(出典しゅってん古今ここん和歌集わかしゅう(905‐914)仮名かめいじょ)
      2. 奈良なら平安へいあん時代じだい定時ていじほうにおけるじゅうたつこくひとつをよん等分とうぶんしたもののだいいち
        1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「(ね)ひとつもとに、をとこのもとにきたりけり」(出典しゅってん伊勢物語いせものがたり(10Cまえろくきゅう)
    4. [ よん ] ( 「ひとつは」または「ひとつには」のかたちもちいる ) 対比たいひして、一方いっぽう
      1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「われに言葉ことばを交はしけるぞや、ひとつは末世まっせ奇特きとくぞと、おもひながらもたずけば」(出典しゅってん謡曲ようきょく檜垣ひがき(1430ごろ))
  3. [ 2 ] 副詞ふくし
    1. おもいたってなにかをはじめたり、こころみたりする気持きもちあらわすかたりこころみに。ちょっと。
      1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「おまえまア性根しょうこんをすへてひと思案じあんをしておな」(出典しゅってん人情本にんじょうぼん春色しゅんしょくうめよし禰(1841‐42ごろ)
    2. かるひともの依頼いらいするときにもちいる。どうか。「ひとつよろしくおねがいします」
      1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「これはひとつ、どうしても今後こんごこちらのおちからにすがらないことにはっていけないと」(出典しゅってん医師いし高間たかま房一ふさいち(1941)〈田畑たばた修一郎しゅういちろういち)
    3. あるべき状態じょうたいからすこしそれているさまをあらわす。「いまひとつぴんとない」
      1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「白井しらい馬鹿ばかかたぎたんですよ、其がひとはぐれたからたまらない、極端きょくたんまでって仕舞しまったんですね」(出典しゅってん良人りょうじん自白じはく(1904‐06)〈木下きのした尚江なおえぞく)

ひっと‐つ【ひとつ】

  1. 名詞めいし ( 「ひとつ(いち━)」に促音そくおん添加てんかしたかたり ) ほんのわずかのりょう程度ていどをいう。おおく「ひっとつも」のかたちけし表現ひょうげん呼応こおうしてもちいる。
    1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「ふうに吹升られたとをもったれば、ひっとつもさではなし」(出典しゅってんもりぞくみどりしょう(1439ごろさん)

ひて‐つ【ひとつ】

  1. 名詞めいし 「ひとつ(いち━)」の変化へんかしたかたりか。
    1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「ひてつしゃにといひしひともありき」(出典しゅってん枕草子まくらのそうし(10Cおわりいちきゅう)

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