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採油(サイユ)とは? 意味や使い方 - コトバンク

採油さいゆみ)サイユ英語えいご表記ひょうき)oil production

翻訳ほんやくoil production

デジタル大辞泉だいじせん採油さいゆ」の意味いみみ・例文れいぶん類語るいご

さい‐ゆ【採油さいゆ

(スル)
地下ちか油層ゆそうから石油せきゆること。
植物しょくぶつ種子しゅしなどからあぶらをしぼりとること。「菜種なたねから採油さいゆする」
[類語るいご](1採掘さいくつ採鉱さいこう採炭さいたん露天掘ろてんぼ

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精選せいせんばん 日本にっぽん国語こくごだい辞典じてん採油さいゆ」の意味いみみ・例文れいぶん類語るいご

さい‐ゆ【採油さいゆ

  1. 名詞めいし
  2. 地中ちちゅうから石油せきゆること。
  3. 植物しょくぶつをしぼってあぶらること。

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改訂かいてい新版しんぱん 世界せかいだい百科ひゃっか事典じてん採油さいゆ」の意味いみ・わかりやすい解説かいせつ

採油さいゆ (さいゆ)
oil production

油田ゆでん地下ちか存在そんざいする油層ゆそうからあなつうじて原油げんゆ地表ちひょうすこと。一般いっぱん採油さいゆ工学こうがく採油さいゆ技術ぎじゅつ)には,油層ゆそうちゅう流体りゅうたいながれをあつか油層ゆそう工学こうがく技術ぎじゅつあな掘削くっさく仕上しあほうかんするさく(鑿)技術ぎじゅつ地表ちひょうでガスを分離ぶんりしたり,水分すいぶんすなをはじめとする不純物ふじゅんぶつ除去じょきょするなどの処理しょりおこない,精油せいゆしょなどへ原油げんゆとして出荷しゅっかするまでの過程かていあつか処理しょり技術ぎじゅつなどがふくまれる。しかしせま意味いみでの採油さいゆ技術ぎじゅつは,生産せいさんちゅう油田ゆでんにおけるあな管理かんり地表ちひょう施設しせつ運転うんてん保守ほしゅなどの生産せいさん操業そうぎょうかんする技術ぎじゅつのみを意味いみする。

原油げんゆ一般いっぱんに,油層ゆそうがんいわつぶあいだにできるせまいすきまに蓄積ちくせきされた状態じょうたいになって存在そんざいし,こうあつみずやガスと共存きょうぞんするのが普通ふつうである。このようにして存在そんざいする原油げんゆはとくに好条件こうじょうけんめぐまれないかぎり,ぜん埋蔵まいぞうりょうの30~40%程度ていど以上いじょう地上ちじょう回収かいしゅうすることは一般いっぱん困難こんなんなので,巨費きょひとうじて発見はっけんした原油げんゆ効率こうりつてき回収かいしゅうすることは採油さいゆ技術ぎじゅつじょう重大じゅうだい課題かだいとなっている。そのために岩石がんせきちゅうにおける原油げんゆみず,ガスの挙動きょどうについて,とくに運動うんどうがくてき見地けんちから研究けんきゅうすすめられ,発展はってん体系たいけいされたのが油層ゆそう工学こうがくばれる技術ぎじゅつである。地下ちか存在そんざいする原油げんゆ総量そうりょう原始げんし埋蔵まいぞうりょうび,これにたいして地上ちじょう回収かいしゅうできる原油げんゆりょう埋蔵まいぞうりょうという。この/原始げんし埋蔵まいぞうりょう原油げんゆ回収かいしゅうりつである。油層ゆそう工学こうがく目的もくてき簡単かんたんにいえば,油層ゆそう特性とくせいおうじ,油層ゆそうないでの流体りゅうたい挙動きょどう分析ぶんせきすることにより,原油げんゆ回収かいしゅうりつ向上こうじょうのための手段しゅだんいだすことにある。採油さいゆ効率こうりつ一般いっぱんに,この回収かいしゅうりつ意味いみのほかに油田ゆでん生産せいさんせい意味いみする場合ばあいもある。

回収かいしゅうりつ油層ゆそう特性とくせいによって,おおきくことなる。また同様どうよう油層ゆそう特性とくせいでも,油層ゆそうない流体りゅうたい本来ほんらいもつはいエネルギーをいかに有効ゆうこう利用りようするかでおおきなしょうずる。さらに本来ほんらいはいエネルギーにくわえて,人工じんこうてきみず天然てんねんガス圧入あつにゅうすることにより,油層ゆそうないはいエネルギーを増加ぞうかさせて回収かいしゅうりつ向上こうじょうはか方法ほうほうがある。これを一般いっぱん回収かいしゅうほうという。最近さいきんでははいエネルギー増加ぞうか手段しゅだんとして,界面かいめん活性かっせいざいくわえた特殊とくしゅ流体りゅうたい圧入あつにゅうしたり,油層ゆそう加熱かねつするなど種々しゅじゅのさらにんだ方法ほうほう応用おうようされている。これらの方法ほうほう総称そうしょうして増進ぞうしん回収かいしゅうほうぶ。

一般いっぱん地質ちしつ特性とくせい油層ゆそうがん特性とくせい流体りゅうたい特性とくせいみっつに大別たいべつされる。地質ちしつ特性とくせいとは,地質ちしつ構造こうぞう形状けいじょうひろがり,いわしょう性質せいしつ分布ぶんぷじょうきょう断層だんそう整合せいごうめん存在そんざいなどの地質ちしつがくてき特徴とくちょう意味いみする。油層ゆそうがん特性とくせいとは岩石がんせき物理ぶつりてき性質せいしつ意味いみする。流体りゅうたい油層ゆそうない流動りゅうどう観点かんてんから,岩石がんせきそのものあるいは岩石がんせき粒子りゅうしのもつ性質せいしつよりは,むしろ岩石がんせき粒子りゅうしあいだせまいすきまであるあなすき物理ぶつりてき性質せいしつ力点りきてんかれている。油層ゆそうがん特性とくせいしめ指標しひょう代表だいひょうてきなものとして,あなすきりつ浸透しんとうりつ飽和ほうわりつなどがある。流体りゅうたい特性とくせいとは,原油げんゆ,ガス,みず油層ゆそうない流体りゅうたいが,圧力あつりょく温度おんど変化へんかおうじてしめ相互そうご溶解ようかいまたは分離ぶんり挙動きょどう体積たいせき変化へんか粘性ねんせい変化へんかなどを意味いみする。流体りゅうたい特性とくせいあらわ指標しひょうのいくつかを紹介しょうかいする。初期しょき状態じょうたい油層ゆそうちゅうでは原油げんゆちゅうにガスが溶解ようかいされており,生産せいさんすすむにともな油層ゆそう圧力あつりょく低下ていかし,ある圧力あつりょくにおいて,溶解ようかいガスが分離ぶんりしはじめる。すなわち,この圧力あつりょく状態じょうたい飽和ほうわ状態じょうたいたっしたことになる。この圧力あつりょく飽和ほうわ圧力あつりょくぶ。油層ゆそう圧力あつりょく飽和ほうわ圧力あつりょくよりひく状態じょうたいでは,油層ゆそうちゅうにガスしょう形成けいせいされ,油層ゆそうないでの原油げんゆ流動りゅうどう現象げんしょうおおきな影響えいきょうあたえる。単位たんい容積ようせきあたりの原油げんゆ溶解ようかいしているガスりょう溶解ようかいガス油比ゆびぶ。飽和ほうわ圧力あつりょく以下いか油層ゆそうあつでは,圧力あつりょく低下ていかともな溶解ようかいガスあぶらちいさくなる。原油げんゆ粘性ねんせい一般いっぱんに,飽和ほうわ圧力あつりょく以下いか油層ゆそう圧力あつりょくでは圧力あつりょくたかいほうがおおくのガスを溶解ようかいしているので粘性ねんせいひくく,飽和ほうわ圧力あつりょく以上いじょう状態じょうたいでは溶解ようかいガスりょう変化へんかしないので,圧力あつりょくたかくなると粘性ねんせいたかしめす。すなわち飽和ほうわ圧力あつりょくにおいて原油げんゆもっとひく粘性ねんせいしめす。
油層ゆそう

油層ゆそうから生産せいさんへの原油げんゆはい過程かてい自然しぜんのエネルギーのはたらきだけにたよ回収かいしゅうほういち回収かいしゅうほうという。この方法ほうほうでは大半たいはん原油げんゆのこしてしまう場合ばあいおおいため,人工じんこうてきみずやガスを圧入あつにゅうして回収かいしゅうりつ向上こうじょうさせる方法ほうほう応用おうようされている。これを回収かいしゅうほうという。みず圧入あつにゅうするみずおさむほう歴史れきしふるく,1930ねんころからアメリカを中心ちゅうしんに,もっとひろ実施じっしされている。これは,圧入あつにゅうする流体りゅうたいとしてはみずもっと安価あんか豊富ほうふられるし,取扱とりあつかいも容易よういであることによる。みずおさむほう実施じっしするにたっては,生産せいさんのほかに水圧すいあつ入用いりようあな必要ひつようである。地表ちひょう設備せつびとしては,あつ入水じゅすい溶存ようぞんしている酸素さんそバクテリア浮遊ふゆうぶつのぞくなどの処理しょり施設しせつ必要ひつようである。このようにみずおさむほう開始かいしたっては余分よぶん投資とうし必要ひつようであり,その実施じっしにより期待きたいされる回収かいしゅうぞうあぶらりょう十分じゅうぶん検討けんとうのうえ,実行じっこう可否かひ判断はんだんする必要ひつようがある。みずおさむほうによる原油げんゆ回収かいしゅうりつみずによる原油げんゆ置換ちかん効率こうりつにより左右さゆうされる。この置換ちかん効率こうりつはミクロてき置換ちかん効率こうりつとマクロてき容積ようせき掃攻りつけてかんがえるのが普通ふつうである。あつ入水じゅすいあなすきちゅうせまりゅうとおって原油げんゆ置換ちかんする過程かてい全量ぜんりょうをピストンじょう置換ちかんできるわけではなく,一部いちぶ原油げんゆのこされる。ミクロてき置換ちかん効率こうりつは,掃攻あなすきちゅうでのこのような取残とりのこ原油げんゆりょう割合わりあいあらわ指標しひょうである。一般いっぱん粘性ねんせいたかく,ながれにくい原油げんゆほど取残とりのこしがおおく,置換ちかん効率こうりつひくい。あつ入水じゅすいみず圧入あつにゅうから生産せいさん方向ほうこうあなすきちゅうりゅうとおって,原油げんゆ置換ちかんしながらながれるが,りょうあなあいだにはながれやすいりゅうもあれば,ながれにくいりゅうもある。このため,すべてのあなすきみずで掃攻するのは困難こんなんであり,みずとおらないあなすき部分ぶぶん原油げんゆ置換ちかんされないでのこされる。マクロてき容積ようせき掃攻りつ油層ゆそうあなすきりょうみずで掃攻されたあなすきりょう比率ひりつあらわされ,油層ゆそうがん特性とくせい均質きんしつであればひくい掃攻りつしめす。また圧入あつにゅう生産せいさん相対そうたい位置いち適正てきせい配置はいちにすることにより,この掃攻りつ改善かいぜん役立やくだつ。みずおさむほう回収かいしゅう効率こうりつは,上述じょうじゅつ置換ちかん効率こうりつ容積ようせき掃攻りつじょうじてもとめられる。

 みずかわりに天然てんねんガスを圧入あつにゅうするガス圧入あつにゅうほうは,原油げんゆとの置換ちかんたいする基本きほんてきかんがかたにおいてはみずおさむほう同様どうようである。しかしガスの粘性ねんせいみず粘性ねんせいくら極端きょくたんちいさく,油層ゆそうちゅうをガスが先行せんこうしてながれ,おおくの原油げんゆのこしてしまう場合ばあいおおい。そのため特殊とくしゅ場合ばあいのぞき,ガス圧入あつにゅうほうではみずおさむほうくらべ,ひく回収かいしゅう効率こうりつしかられない傾向けいこうがある。このためガス圧入あつにゅうほうみずおさむほうほど広範囲こうはんいには採用さいようされていないが,立地りっち条件じょうけんわる水源すいげんられない油田ゆでんとか,ガスの販売はんばいさき当面とうめんられないために原油げんゆともなって生産せいさんされる随伴ずいはんガス保存ほぞん目的もくてきねてさい圧入あつにゅうする場合ばあいなどにおお採用さいようされている。

りゃくしてEORともいわれる。みずおさむほうやガス圧入あつにゅうほう歴史れきしふるく,技術ぎじゅつてきにも確立かくりつされた方法ほうほうといえる。最近さいきんでは,さらに複雑ふくざつ方法ほうほうで,よりおおくの原油げんゆ回収かいしゅうするこころみがなされている。それらを総称そうしょうして増進ぞうしん回収かいしゅうほうというが,そのうちおもなものはねつ回収かいしゅうほうガス・ミシブルおさむほうケミカルおさむほう大別たいべつされる。ねつ回収かいしゅうほうねつエネルギーを油層ゆそうあたえ,油層ゆそうちゅう原油げんゆ粘性ねんせい低下ていかさせて回収かいしゅうりつ向上こうじょうはか方法ほうほうで,もともと粘性ねんせいたかじゅうしつ回収かいしゅう効果こうかてきである。ねつエネルギーを油層ゆそうあたえる方法ほうほうふたつに大別たいべつされる。だい1の方法ほうほう地上ちじょう発生はっせいさせたねつエネルギーを圧入あつにゅうとおして油層ゆそうないあたえる方法ほうほうで,圧入あつにゅう流体りゅうたいには水蒸気すいじょうきまたはねつすいもちいられる。だい2の方法ほうほう油層ゆそうちゅう原油げんゆ一部いちぶ油層ゆそうない燃焼ねんしょうさせることによりねつエネルギーを発生はっせいさせる方法ほうほうで,おさむほうばれる。この場合ばあい燃焼ねんしょうのため圧入あつにゅうとおして空気くうき連続れんぞくてき油層ゆそうちゅう圧入あつにゅうする必要ひつようがある。ガス・ミシブルおさむほう油層ゆそうちゅうへガスを圧入あつにゅうし,原油げんゆ置換ちかんするてん通常つうじょうのガス圧入あつにゅうほう同様どうようである。通常つうじょうのガス圧入あつにゅうほうでは置換ちかんされる原油げんゆ置換ちかんするガスがえきしょうしょうの2そう状態じょうたいであるが,比較的ひかくてき軽質けいしつ原油げんゆ埋蔵まいぞうする油層ゆそうちゅう比重ひじゅうおおきいガスを圧入あつにゅうすると,こう圧力あつりょくではガスと原油げんゆ接触せっしょくめんでは両者りょうしゃが1そう状態じょうたい(ミシブル状態じょうたい)になる。このような状態じょうたい置換ちかんすすめば,圧入あつにゅうガスが原油げんゆのこして生産せいさんのほうへ先行せんこうする現象げんしょうがなくなり,置換ちかん効率こうりつ向上こうじょうする。この方法ほうほう利用りようされる圧入あつにゅうガスは,プロパンやブタンぶんおおふくんだ炭化たんか水素すいそガスであるが,最近さいきんでは炭酸たんさんガス利用りようおおくなっている。ケミカルおさむほうは,みずおさむほうあつ入水じゅすい界面かいめん活性かっせいざいなどの化学かがく薬品やくひん軽油けいゆ添加てんかし,原油げんゆあつ入水じゅすいとのあいだ界面かいめん張力ちょうりょくひくくしたり,ポリマーばれる高分子こうぶんし化合かごうぶつ添加てんかして原油げんゆあつ入水じゅすい粘性ねんせいのちがいをちいさくすることにより置換ちかん効率こうりつ向上こうじょうさせる方法ほうほうである。これらの方法ほうほうのほかに,特殊とくしゅなバクテリアを油層ゆそうない繁殖はんしょくさせ,そのさい発生はっせいするねつ,ガスあるいはあぶら粘性ねんせい低下ていかなどの効果こうかによる方法ほうほう油層ゆそうないかく物質ぶっしつ爆発ばくはつさせ油層ゆそうおおきな空洞くうどうにしてしまう方法ほうほうなど,種々しゅじゅ方法ほうほう提案ていあんされているが,まだ実験じっけん段階だんかい以前いぜんのものがおおい。

油田ゆでん生産せいさんせい向上こうじょうには,あな生産せいさん能力のうりょく地表ちひょう設備せつび操業そうぎょう効率こうりつ両面りょうめん考慮こうりょする必要ひつようがある。

あな生産せいさんせいたか維持いじできれば,すくないあなすう目標もくひょう生産せいさんレートを達成たっせいできるわけである。油田ゆでん開発かいはつにおいては一般いっぱんあな掘削くっさく多額たがく費用ひようようするてんからも,その経済けいざい効果こうかおおきい。この生産せいさん能力のうりょく向上こうじょうほうにはあな刺激しげきほう人工じんこう採油さいゆほうの2しゅ方法ほうほうがある。あな刺激しげきほうは,あな周辺しゅうへん油層ゆそうがん特性とくせいあらためただして,油層ゆそうからあなへの原油げんゆ流入りゅうにゅうりょう増加ぞうかさせることを目的もくてきとしている。現在げんざいおおもちいられている方法ほうほうにはさん処理しょりほう水圧すいあつ破砕はさいほうがある。前者ぜんしゃは,油層ゆそう塩酸えんさんまたはフッ水素すいそさんなどの酸性さんせい物質ぶっしつあな仕上しあ圧入あつにゅうして,あな周辺しゅうへん油層ゆそう岩石がんせき粒子りゅうし溶解ようかいし,原油げんゆりゅうひろげる方法ほうほうである。後者こうしゃは,あな仕上しあこうあつ流体りゅうたい圧入あつにゅうし,あな周辺しゅうへん油層ゆそうがん破砕はさいしてをつくり,同時どうじおくんだ支持しじざいによってのふさがるのを防止ぼうしし,原油げんゆりゅうひろげる方法ほうほうである。人工じんこう採油さいゆほうとは,油層ゆそう圧力あつりょく低下ていかすると,原油げんゆあなそこから地表ちひょうげるのが困難こんなんになり,生産せいさんりょう低下ていかしたり停止ていししたりするので,この場合ばあい人工じんこうてきあなそこ原油げんゆをくみげることにより,生産せいさんりょう増加ぞうかさせる方法ほうほうをいう。人工じんこう採油さいゆほうガスリフト採油さいゆとポンプ採油さいゆ大別たいべつされる。前者ぜんしゃは,圧縮あっしゅくガスをあなそこおくみ,あなそこにたまった原油げんゆ混合こんごうした状態じょうたいあな井内いない上昇じょうしょうさせ,このあいだのガスの膨張ぼうちょうエネルギーにより原油げんゆをくみげる方法ほうほうである。後者こうしゃのポンプ採油さいゆは,あなそこ降下こうかしたポンプを運転うんてんして原油げんゆをくみげる方法ほうほうである。この方法ほうほうには,地表ちひょう上下動じょうげどうをサッカーロッドとばれるほそ鉄棒てつぼうあなそこのポンプの上下動じょうげどう伝達でんたつするサッカーロッドポンプ,あなそこ多段ただんしきタービンポンプを降下こうかし,電力でんりょくにより駆動くどうするサブマーシブルポンプ,プランジャーがたポンプを降下こうかし,地表ちひょうから油圧ゆあつパイプにより伝達でんたつされる油圧ゆあつ駆動くどうするハイドロリックポンプの3しゅ型式けいしきがある。

地表ちひょう設備せつび役割やくわりには,多数たすうあなから原油げんゆ処理しょり基地きちあつめるしゅう機能きのう原油げんゆ天然てんねんガスと分離ぶんりし,さらにみずその不純物ふじゅんぶつ除去じょきょする処理しょり機能きのう貯蔵ちょぞう機能きのうおよびパイプラインやタンカー輸送ゆそうのための出荷しゅっか機能きのうがある。これらをたすのに必要ひつようしょ設備せつびくわえ,宿舎しゅくしゃ事務所じむしょ倉庫そうこ鉄工てっこうしょ発電はつでんしょ飛行場ひこうじょう港湾こうわん通信つうしん設備せつびなどの付帯ふたい設備せつび周辺しゅうへん環境かんきょうおう必要ひつようとなる。さらに回収かいしゅう増進ぞうしん回収かいしゅうほうのための各種かくしゅ設備せつび追加ついかてき必要ひつようになる。これらの設備せつび安全あんぜんかつ効率こうりつてき運転うんてんするには,建設けんせつ段階だんかいにおいて油田ゆでん能力のうりょく適切てきせつ把握はあくするとともに,将来しょうらい生産せいさん挙動きょどう変化へんかにも対応たいおうできる柔軟じゅうなんせいのある設備せつび設計せっけい重要じゅうようである。さらに生産せいさん段階だんかいにおいては設備せつび運転うんてん保守ほしゅ必要ひつようなデータにくわえ,油層ゆそう管理かんり必要ひつよう地下ちかのデータも十分じゅうぶん収集しゅうしゅうし,適正てきせい生産せいさん管理かんり実施じっしする必要ひつようがある。
石油せきゆ →油田ゆでん
執筆しっぴつしゃ

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日本にっぽんだい百科全書ひゃっかぜんしょ(ニッポニカ)採油さいゆ」の意味いみ・わかりやすい解説かいせつ

採油さいゆ
さいゆ

油層ゆそうから原油げんゆ採取さいしゅすることをいう。

田中たなか正三しょうさん

はい機構きこう

あぶら油層ゆそうないながれる機構きこうはい機構きこうまたはあぶら駆動くどう機構きこうという。油層ゆそうないには原油げんゆのほかに天然てんねんガスと塩水えんすい存在そんざいする。天然てんねんガスは油層ゆそう上部じょうぶ遊離ゆうりガスとして、また原油げんゆちゅう溶解ようかいガスとして存在そんざいする。遊離ゆうりガスの存在そんざいする油層ゆそう部分ぶぶんをガスキャップという。塩水えんすい油層ゆそう周囲しゅうい存在そんざいする。この塩水えんすいはしすい(はすい)という。これら天然てんねんガスとはしすい油層ゆそうからいし油井ゆせいかってあぶらながしていくエネルギーげんである。油層ゆそう開発かいはつはじまり油層ゆそう圧力あつりょく低下ていかすると、原油げんゆちゅう溶解ようかいガスは分離ぶんり膨張ぼうちょうし、ガスキャップちゅう遊離ゆうりガスは膨張ぼうちょうあぶらいし油井ゆせい駆動くどうしていく。前者ぜんしゃ主要しゅよう作用さようをするときは溶解ようかいガスがたはい後者こうしゃはたらきがいちじるしいときはガスキャップガスがたはいという。はしすい油層ゆそう圧力あつりょく低下ていかとともに油層ゆそう浸入しんにゅうしてきて、あぶらともなっていし油井ゆせいながれる。これを水押みずおしけいはいという。油田ゆでん産油さんゆりょう変化へんかはこれらはい機構きこうにより左右さゆうされる。みずはいける油田ゆでん産油さんゆりょう減退げんたいちいさく、長期ちょうきにわたり一定いっていのレートで産油さんゆする。中東ちゅうとう油田ゆでんには水押みずおしけい油田ゆでんおおい。溶解ようかいガスがたはいはもっとも減退げんたいはやい。

田中たなか正三しょうさん

おさむ

以上いじょうのどのはい機構きこうであっても、油層ゆそう圧力あつりょくおおきければ、原油げんゆ油層ゆそう本来ほんらいもつエネルギーによりいし油井ゆせいながれていくが、油層ゆそう圧力あつりょく低下ていかとともに産油さんゆりょう減少げんしょうし、ついには経済けいざいてき油田ゆでん維持いじできなくなる。この段階だんかいでも油層ゆそうには多量たりょうあぶら残留ざんりゅうしている。おさむりつはい機構きこうによりことなり、溶解ようかいガスがたは5~30%、ガスキャップガスがたは20~40%、水押みずおしけいは35~70%と推定すいていされている。この残留ざんりゅうしているあぶらおさむしようというのがおさむである。そのまえ油層ゆそう本来ほんらいのエネルギーであぶらおさむする段階だんかいいちおさむという。

 おさむでもっともひろ採用さいようされている方法ほうほうみずおさむほうである。みずおさむほうは、地表ちひょうより油層ゆそうみず圧入あつにゅうとおしてみず圧入あつにゅうし、油層ゆそう圧力あつりょく維持いじし、みず作用さようあぶらいし油井ゆせいながしていく方法ほうほうである。みずおさむほうはアメリカで1950年代ねんだいからひろ採用さいようされるようになり、世界中せかいじゅうひろまっていった。はじめのうちは油層ゆそう圧力あつりょく枯渇こかつした油田ゆでん採用さいようされていたが、最近さいきんでは油層ゆそう圧力あつりょくたかくとも、油層ゆそう圧力あつりょく減退げんたいふせぐため積極せっきょくてき油田ゆでん開発かいはつ初期しょき段階だんかいみず圧入あつにゅう実施じっしされるようになった。きゅうソ連それん地域ちいき中東ちゅうとう北海ほっかいなどのだい油田ゆでんでもみずおさむほう実施じっしされており、油田ゆでん開発かいはつ計画けいかくのなかには当初とうしょからみずおさむほう計画けいかくまれている。かかる状況じょうきょうではいちおさむおさむ区別くべつ意味いみがないが、おさむという用語ようご依然いぜんとしてもちいられている。おさむとしてみずおさむほうのほかにガス圧入あつにゅうほうがある。この方法ほうほう油層ゆそうから産出さんしゅつした天然てんねんガスをふたたび油層ゆそういただき圧入あつにゅうし、油層ゆそう圧力あつりょく減退げんたいふせおさむりつ増加ぞうかさせる方法ほうほうである。天然てんねんガス資源しげん浪費ろうひふせぎ、油層ゆそうエネルギー補給ほきゅうのため、油田ゆでんはなやかな景観けいかんであるガスの放散ほうさん燃焼ねんしょう禁止きんしし、ガス圧入あつにゅう義務ぎむとして実施じっしする趨勢すうせい(すうせい)にある。

 おさむ実施じっししてもまだ多量たりょうあぶら残留ざんりゅうする。油層ゆそうちゅうあぶらみず実験じっけんをすると、みず置換ちかんによりあなすき(こうげき)ちゅうのこあぶらは、当初とうしょの20~30%にがるが、実際じっさい油層ゆそうではこのように効率こうりつよくおさむされるとはかんがえられない。そこで二次採収後残留したあぶらおさむかんがえられるようになった。これをさんおさむあるいはおさむりつ増加ぞうかほうという。

田中たなか正三しょうさん

さんおさむ

石油せきゆ価格かかく上昇じょうしょうにより、石油せきゆおさむたかくなっても経済けいざいてき採算さいさんがとれるようになったことと、石油せきゆ資源しげん増加ぞうかはか方法ほうほうとして、さんおさむ油田ゆでんへの適用てきよう実験じっけんしつ研究けんきゅうさかんにおこなわれるようになった。さんおさむほうとしてねつおさむほう化学かがくおさむほうおよびガスミシブルほうがある。ねつおさむほうには水蒸気すいじょうき圧入あつにゅうと、油層ゆそう空気くうき圧入あつにゅうし、あぶら燃焼ねんしょうさせそのエネルギーを利用りようするおさむほうがある。水蒸気すいじょうき圧入あつにゅうは、カリフォルニアのじゅうしつ油層ゆそうなどにひろ適用てきようされ、油層ゆそう加熱かねつあぶらねばたびげ、水蒸気すいじょうきあぶらいし油井ゆせいながしていく。化学かがくおさむほうは、界面かいめん活性かっせいざい溶液ようえきやアルカリ溶液ようえき油層ゆそう圧入あつにゅうぞうあぶらはか方法ほうほうである。ガスミシブルほうは、炭化たんか水素すいそけいのガスや炭酸たんさんガスを油層ゆそう圧入あつにゅうし、あぶらとガスのあいだあぶらやガスの両方りょうほうともによく溶解ようかいしあうなかあいだしょうをつくりおさむりつをあげることを目的もくてきとしている。

田中たなか正三しょうさん

いし油井ゆせい

いちおさむからさんおさむまで、油層ゆそうちゅうあぶら天然てんねんガスやみず作用さようによりいし油井ゆせい流入りゅうにゅうし、いし油井ゆせいとおって地表ちひょう産出さんしゅつする。油層ゆそうまで掘削くっさくされたあなにケーシングとよばれるパイプが挿入そうにゅうされ、その周囲しゅういはセメントでかためられる。いし油井ゆせい油層ゆそう部分ぶぶんは、ガンパーホレータとよばれる穿孔せんこう(せんこう)装置そうち火薬かやく弾丸だんがんあなをあけ、いし油井ゆせい油層ゆそうとを連結れんけつする。いし油井ゆせいにはチュービングとよぶパイプを挿入そうにゅうし、あぶらはチュービングをとおって地表ちひょう流出りゅうしゅつする。いし油井ゆせい坑口こうこう装置そうち別名べつめいクリスマスツリーという。坑口こうこうにはビーンとよぶ流量りゅうりょう調節ちょうせつよう器具きぐける。ビーンは金属きんぞくぼうしょう口径こうけいあなをあけたものか、流量りゅうりょう調節ちょうせつよう特殊とくしゅなバルブで、いし油井ゆせい産油さんゆりょう制限せいげんしている。いし油井ゆせいから流出りゅうしゅつしたあぶらとガスはセパレーターで分離ぶんりされる。産出さんしゅつしたガスりょうあぶらりょうったをガス油比ゆびという。原油げんゆはタンクにたくわえられ、天然てんねんガスはパイプラインで消費しょうひおくられる。

田中たなか正三しょうさん

採油さいゆ制限せいげん

油層ゆそうちゅうあぶらはガスやみずによりながされていし油井ゆせい流入りゅうにゅうするが、ガスやみずあぶらより粘性ねんせいひくながれやすいため、坑口こうこう装置そうち流出りゅうしゅつこうひろひらせき油井ゆせい圧力あつりょくひくくすると、ガスやみずあぶらさずバイパスして油層ゆそうながれてしまうので油層ゆそうおさむりつわるくなる。このため坑口こうこうにビーンをけ、ガスあぶらひくくし、産油さんゆりょう制限せいげんして採油さいゆおこなわれている。油田ゆでん原油げんゆ増産ぞうさんをしようとして、坑口こうこうのバルブをひろひらくと、あぶら産出さんしゅつ早期そうきまってしまう事態じたいがおこる。

田中たなか正三しょうさん

採油さいゆほう

油田ゆでん開発かいはつ当初とうしょ油層ゆそう圧力あつりょくたかいといし油井ゆせい自噴じふんする。油層ゆそう圧力あつりょく低下ていかするにつれ、あぶら流出りゅうしゅつ間欠かんけつてきとなり、ついには停止ていしする。この段階だんかいでガスリフト採油さいゆや、ポンプ採油さいゆおこなわれる。ガスリフト採油さいゆいし油井ゆせい圧縮あっしゅくガスを圧入あつにゅうし、ガスの膨張ぼうちょうするちからあぶら流出りゅうしゅつさせる。ポンプ採油さいゆは、チュービングの下端かたん採油さいゆポンプをけ、ポンプのプランジャーを地表ちひょうよりろしたサッカーロッドとよぶ細長ほそなが鉄棒てつぼう上下じょうげさせて採油さいゆする。

田中たなか正三しょうさん

あな刺激しげきほう

いし油井ゆせい産油さんゆりょう増加ぞうかさせるには、あな周囲しゅうい油層ゆそう岩石がんせき浸透しんとうせいおおきくする必要ひつようがある。ぞうのためのあな処理しょりあな刺激しげきほうといい、さん処理しょり水圧すいあつ破砕はさいほうがおもな方法ほうほうである。さん処理しょりは、石灰岩せっかいがんでできている油層ゆそう塩酸えんさん主成分しゅせいぶんとするさん溶液ようえき処理しょりする方法ほうほうで、石灰岩せっかいがん油層ゆそうおお中東ちゅうとうをはじめ各地かくちひろもちいられている。水圧すいあつ破砕はさいあな液体えきたいたして圧力あつりょくくわえ、地層ちそう垂直すいちょくまたは水平すいへい亀裂きれつ(きれつ)をつくり、そこに砂利じゃり充填じゅうてん(じゅうてん)する作業さぎょうである。直接的ちょくせつてきぞうあぶらほうではないが、あなのケーシングの外側そとがわ砂利じゃり充填じゅうてんし、油層ゆそうからあなへのすな流入りゅうにゅうふせぎ、いし油井ゆせい採油さいゆちゅう事故じこ防止ぼうしをする砂利じゃり充填じゅうてんほうひろもちいられている方法ほうほうである。

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あな産出さんしゅつ能力のうりょく

いし油井ゆせいはそれぞれ特定とくてい産出さんしゅつ能力のうりょくをもっている。中東ちゅうとうだい油田ゆでんでは1ほんいし油井ゆせいから1にちに1000キロリットル以上いじょう原油げんゆ産出さんしゅつしているが、油田ゆでん開発かいはつ当初とうしょでも産油さんゆりょうが1にち1キロリットル以下いかといういし油井ゆせいもある。かかるいし油井ゆせい産出さんしゅつ能力のうりょくあらわ指数しすう産出さんしゅつ指数しすうである。産出さんしゅつ指数しすうは、産油さんゆりょう油層ゆそう圧力あつりょくいし油井ゆせい圧力あつりょくったである。いし油井ゆせい産出さんしゅつ指数しすうがあるため、1にちあたやく100まんバレルの産油さんゆりょうるのに、メキシコでは60ほんいし油井ゆせいりるが、きゅうソ連それん地域ちいきでは6000ほん、アメリカでは5まん6000ほん必要ひつようであるともいわれている。

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あなテスト

いし油井ゆせい産出さんしゅつ能力のうりょくのテストのためには、あなにケーシングを挿入そうにゅう仕上しあげしてからためしおこない、ある一定いってい期間きかん採油さいゆして、安定あんていしてとれる産油さんゆりょう決定けっていする。この方法ほうほうでは、産油さんゆりょうすくないとき、ケーシング挿入そうにゅうなどによる損失そんしつけるので、かん(ほりかん)の下端かたんにフォーメーションテスターとよぶ器具きぐけ、はだかあなろし、産油さんゆりょう試験しけんする方法ほうほうおおもちいられている。このテストをかんテストあるいはDSTという。DSTで地表ちひょう流出りゅうしゅつしたあぶら特殊とくしゅなバーナーでやし、そのほのおいし油井ゆせい成功せいこう印象いんしょうづける。

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海底かいてい油田ゆでん採油さいゆ

海底かいてい油田ゆでん発見はっけんされると、プラットホームのうえ採油さいゆ設備せつび設置せっちされ、産出さんしゅつした原油げんゆ天然てんねんガスは海底かいていパイプラインで陸上りくじょうおくられる。油田ゆでん規模きぼちいさいと、かかるだい規模きぼ方法ほうほう経済けいざいてき実施じっしできない。そこで、浮遊ふゆうしき生産せいさん施設しせつもちいてプラットホームの建設けんせつ省略しょうりゃくしたり、あな海底かいてい仕上しあげするなどの方法ほうほうでコストの減少げんしょうはかる。今後こんごマージナル油田ゆでんとよばれる採算さいさん限界げんかい油田ゆでん開発かいはつ急務きゅうむになっているので、小規模しょうきぼ海底かいてい油田ゆでん採油さいゆ装置そうち研究けんきゅうさかんになるとおもわれる。

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坑道こうどう採油さいゆ

油層ゆそう坑道こうどうあぶらふくんでいる岩石がんせき地表ちひょう乾留かんりゅうしたり、坑道こうどうにしみしたあぶらをくみげる坑道こうどう採油さいゆほう研究けんきゅうおこなわれている。わがくにでは1939ねん昭和しょうわ14)新潟にいがたけん東山ひがしやま油田ゆでん油層ゆそうないに9852メートルの坑道こうどうられた実績じっせきがある。しかし坑道こうどう採油さいゆほう実施じっし将来しょうらい問題もんだいである。

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百科ひゃっか事典じてんマイペディア採油さいゆ」の意味いみ・わかりやすい解説かいせつ

採油さいゆ【さいゆ】

地下ちかふかところ油層ゆそうから原油げんゆすこと。いち回収かいしゅうほう回収かいしゅうほうがあり,前者ぜんしゃあたらしい油井ゆせいから自噴じふんさせたり,ポンプでくみげる方法ほうほうをいう。後者こうしゃ老化ろうかした油井ゆせい実施じっしされ,ガスをおくって噴出ふんしゅつあつたかめるガス圧入あつにゅうほうみずおくって石油せきゆみずおさむほう油井ゆせいない空気くうきおくって原油げんゆ燃焼ねんしょうさせしょうじたねつ石油せきゆ一部いちぶをガス,そのあつりょくによって噴出ふんしゅつさせるおさむほうなど種々しゅじゅ方法ほうほうがある。→油田ゆでん
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