杷木はき（読よみ）はき

福岡ふくおか県けん中ちゅう南部なんぶ、朝倉あさくら郡ぐん(あさくらぐん)にあった旧きゅう町名ちょうめい（杷木はき町まち(まち)）。現在げんざいは朝倉あさくら市しの南東なんとう部ぶを占しめる。旧きゅう杷木はき町まちは1939年ねん（昭和しょうわ14）町制ちょうせい施行しこう。1951年ねん（昭和しょうわ26）松末ますえ(ますえ)、久喜宮くぐみや(くぐみや)、志波しば(しわ)の3村むらと合併がっぺい。2006年ねん（平成へいせい18）朝倉あさくら町まち、甘木あまぎ(あまぎ)市しと合併がっぺいし朝倉あさくら市しとなった。旧きゅう杷木はき町まち域いきは三さん郡ぐん山地さんち(さんぐんさんち)南東なんとう端はしの山地さんちが広ひろく分布ぶんぷ、南境みなみざかい沿ぞいを西にし流りゅうする筑後川ちくごがわ(ちくごがわ)右岸うがんに小しょう沖積ちゅうせき低地ていちが開あけ、国道こくどう386号ごうが通つうじ、大分おおいた自動車じどうしゃ道どう杷木はきインターチェンジがある。古来こらい日田ひた(ひた)（大分おおいた県けん）に通つうじる重要じゅうよう交通こうつう路ろに位置いちし、宿場しゅくば、市場いちば町まちとして栄さかえた。主しゅ産業さんぎょうは稲作いなさくを中心ちゅうしんとした農業のうぎょうで、山麓さんろく(さんろく)部ぶではブドウ、ナシ、カキなどの果樹かじゅ栽培さいばいが行おこなわれ、木材もくざい、竹たけ製品せいひん、シイタケなども産さんする。国くにの天然記念物てんねんきねんぶつである久喜宮くぐみやのキンメイチク、史跡しせきの杷木はき神かみ籠かご石せき(こうごいし)をはじめ、大石おおいし堰せき(おおいしぜき)、普ひろし門もん院いん(ふもんいん)（本堂ほんどう、十じゅう一面観いちめんかん音像おんぞうは国くに指定してい重要じゅうよう文化財ぶんかざい）、円まどか清きよし寺てら(えんせいじ)（銅どう鐘がねは国くに指定してい重要じゅうよう文化財ぶんかざい）などが著名ちょめいで、筑後ちくご川かわべりの原はら鶴づる温泉おんせん(はらづるおんせん)一帯いったいは耶馬日田にった英彦山ひこさん(やばひたひこさん)国定こくてい公園こうえんに含ふくまれる。阿蘇あそ(あそ)神社じんじゃの奇き祭さい「泥どろ打だ祭さい」は県けんの無形むけい民俗みんぞく文化財ぶんかざいに指定していされている。

［石黒いしぐろ正紀まさき］

『『杷木はき町まち史し』（1981・杷木はき町まち）』