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株主(カブヌシ)とは? 意味や使い方 - コトバンク

株主かぶぬしみ)カブヌシ

デジタル大辞泉だいじせん株主かぶぬし」の意味いみみ・例文れいぶん類語るいご

かぶ‐ぬし【株主かぶぬし

株式会社かぶしきがいしゃ出資しゅっししゃとして、株式かぶしき所有しょゆうしているもの会社かいしゃたいして、株主かぶぬしけんをもつ。

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かぶ‐ぬし【株主かぶぬし

  1. 名詞めいし
  2. 営業えいぎょうけんなどを所有しょゆうしているもの
    1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「仲間なかまもめがして、〈りゃくえつで其かぶあるじれんたから」(出典しゅってんゆめよい独言ひとりごと(1843))
  3. 株式会社かぶしきがいしゃ株式かぶしき所有しょゆうしゃ株式会社かぶしきがいしゃ構成こうせいいん会社かいしゃたいし、株式かぶしきかずおうじて平等びょうどう権利けんり義務ぎむをもつ。
    1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「こうじんもちいふるひがしぬし(カブヌシ)やくせいし、職業しょくぎょうを做(な)こうじんをして健康けんこうならしめ」(出典しゅってん自由じゆう(1872)〈中村なかむら正直まさなおやく)

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改訂かいてい新版しんぱん 世界せかいだい百科ひゃっか事典じてん株主かぶぬし」の意味いみ・わかりやすい解説かいせつ

株主かぶぬし (かぶぬし)

株式会社かぶしきがいしゃ構成こうせいいんたる社員しゃいん地位ちい均等きんとう割合わりあいてき単位たんい細分さいぶんされるため株式かぶしきといわれ,株主かぶぬしとは,かかる株式かぶしき帰属きぞく主体しゅたいをいう。株主かぶぬしは,実質じっしつてきには会社かいしゃ企業きぎょう共同きょうどう所有しょゆうしゃであるから,企業きぎょう支配しはい企業きぎょう利潤りじゅん参与さんよする権利けんりゆうする。合名ごうめい会社かいしゃ合資ごうし会社かいしゃでは,持分もちぶん単一たんいつ主義しゅぎがとられ,かく社員しゃいんゆうする地位ちい1個いっこであって,そのおおきさが出資しゅっしがくおうじてことなるものとかんがえられるが,株式会社かぶしきがいしゃ場合ばあいには,持分もちぶん複数ふくすう主義しゅぎがとられ,かく株主かぶぬしはその持株もちかぶすうおうじてすう株主かぶぬし地位ちいゆうするものとされる。株式かぶしき株主かぶぬし地位ちい単位たんいであるから,1個いっこ株式かぶしき複数ふくすう株主かぶぬし共有きょうゆうすることはできるが,単位たんいげて従来じゅうらいよりちいさいしん単位たんいつく株式かぶしき分割ぶんかつ商法しょうほう218じょう以下いか)とことなり,1個いっこ株式かぶしき分割ぶんかつして譲渡じょうとしたり,株主かぶぬしゆうする各種かくしゅ権利けんり一部いちぶのみを譲渡じょうとすることは,ほうがとくにみとめている例外れいがい端株はかぶ制度せいど)をのぞいてゆるされない(株式かぶしき不可分ふかぶん原則げんそく)。

株主かぶぬしは,株式会社かぶしきがいしゃ社員しゃいんとしての地位ちいにおいて,会社かいしゃたいして各種かくしゅ権利けんりゆうするが,それらは種々しゅじゅ基準きじゅんによりつぎのように分類ぶんるいされている。

えきけんとは,利益りえき配当はいとう請求せいきゅうけん残余ざんよ財産ざいさん分配ぶんぱい請求せいきゅうけん中心ちゅうしんとして,そのほか,利息りそく配当はいとう請求せいきゅうけん株式かぶしき買取かいとり請求せいきゅうけんひとしのように,株主かぶぬし会社かいしゃから経済けいざいてき利益りえきける権利けんりである。共益きょうえきけんとは,株主かぶぬし総会そうかいでの議決ぎけつけん中心ちゅうしんとし,そのほか,各種かくしゅ監督かんとく是正ぜせいけんのように,株主かぶぬし会社かいしゃ管理かんり運営うんえい参加さんかすることを目的もくてきとする権利けんりである。議決ぎけつけんは,株主かぶぬし総会そうかい多数決たすうけつによって,基本きほんてき事項じこうかんする会社かいしゃ意思いし決定けっていするとともに,取締役とりしまりやく監査かんさやく選任せんにんして会社かいしゃ経営けいえい監査かんさをゆだねるという,会社かいしゃ正規せいき運営うんえい体制たいせい基礎きそをなすものである。監督かんとく是正ぜせいけんは,多数たすう株主かぶぬしによる会社かいしゃ運営うんえいからしょうずる病理びょうり現象げんしょう防止ぼうしまたは排除はいじょのためにみとめられる権利けんりであって,少数しょうすう株主かぶぬし保護ほご目的もくてきとする。

単独たんどく株主かぶぬしけんとは,1かぶのみをゆうする株主かぶぬしでも行使こうししうる権利けんりで,えきけんはすべてこれにぞくする。共益きょうえきけんのうち,議決ぎけつけんはこれにぞくするが,監督かんとく是正ぜせいけんでは,設立せつりつ無効むこう訴権そけん総会そうかい決議けつぎ取消とりけし訴権そけん累積るいせき投票とうひょう請求せいきゅうけん代表だいひょう訴訟そしょう提起ていきけん取締役とりしまりやく清算せいさんじん違法いほう行為こうい差止さしどめ請求せいきゅうけん新株しんかぶ発行はっこう差止さしどめ請求せいきゅうけん新株しんかぶ発行はっこう無効むこう訴権そけんとう,そのうちの一部いちぶがこれにぞくするにとどまる。少数しょうすう株主かぶぬしけんとは,原則げんそくとして発行済はっこうずみ株式かぶしき総数そうすう一定いってい割合わりあいまたはいち定数ていすう以上いじょう株式かぶしきゆうする株主かぶぬしのみが行使こうししうる権利けんりであるが,1人ひとり株主かぶぬしだけでこの要件ようけんをみたす場合ばあいのほか,すうにん株主かぶぬし持株もちかぶすう合算がっさんしてこの要件ようけんをみたす場合ばあいにはそのすうにん共同きょうどうして行使こうししうる。監督かんとく是正ぜせいけんのうちの一部いちぶのものは,その濫用らんよう防止ぼうしするために少数しょうすう株主かぶぬしけんとされており,提案ていあんけんは100ぶんの1または300かぶ単位たんいかぶ制度せいどをとる会社かいしゃでは300単位たんい以上いじょう株式かぶしきゆうする株主かぶぬし総会そうかい手続てつづき調査ちょうさのための検査けんさやく選任せんにん請求せいきゅうけんは100ぶんの1以上いじょう株式かぶしきゆうする株主かぶぬし総会そうかい招集しょうしゅうけん取締役とりしまりやく監査かんさやく解任かいにん請求せいきゅうけん会計かいけい帳簿ちょうぼ閲覧えつらんけんとうは100ぶんの3以上いじょう株式かぶしきゆうする株主かぶぬし業務ぎょうむ財産ざいさん調査ちょうさのための検査けんさやく選任せんにん請求せいきゅうけん解散かいさん請求せいきゅうけんとうは10ぶんの1以上いじょう株式かぶしきゆうする株主かぶぬしのみが行使こうししうる。

固有こゆうけんとは,株主かぶぬし本質ほんしつてき利益りえきかんするものであって,その株主かぶぬし同意どういがないかぎり株主かぶぬし総会そうかい多数決たすうけつをもってもうばうことができない権利けんりであり,固有こゆうけんとは多数決たすうけつをもってうばうことができる権利けんりである。固有こゆうけん理論りろんは,株主かぶぬし平等びょうどう原則げんそくとともに,多数決たすうけつ濫用らんようから一般いっぱん株主かぶぬしをまもる機能きのうゆうするが,いかなる権利けんり固有こゆうけんであるかについてはせつかれており,株主かぶぬし権利けんり保障ほしょうする強行きょうこう規定きてい発達はったつしている現在げんざいでは,それほどおおきな意義いぎゆうするものではない。

株主かぶぬしてき権利けんりとは,株主かぶぬし株主かぶぬしたる地位ちいにおいて会社かいしゃたいしてゆうする上述じょうじゅつのごときしょ権利けんりのことで,これらは1個いっこ株式かぶしき包含ほうがんされているため,一部いちぶ分離ぶんりして独立どくりつ処分しょぶん対象たいしょうとすることはできず,株式かぶしき譲渡じょうとされれば当然とうぜん株式かぶしき譲受人ゆずりうけにん移転いてんする。株主かぶぬしてき権利けんり団体だんたいてき制約せいやくふくするから,強行きょうこう法規ほうき株主かぶぬし平等びょうどう原則げんそくはんせず固有こゆうけんおかさないかぎり,会社かいしゃ定款ていかん規定きてい株主かぶぬし総会そうかい決議けつぎでこれを剝奪・制限せいげんできる。債権さいけんしゃてき権利けんりとは,会社かいしゃたいする取引とりひきじょう債権さいけんのように株主かぶぬしたる地位ちい無関係むかんけい権利けんりのみならず,株主かぶぬしたる地位ちいもとづくものであっても,利益りえき配当はいとう請求せいきゅうけんのような抽象ちゅうしょうてき権利けんりことなり,総会そうかい決議けつぎにより特定とくていした配当はいとうきん支払しはらい請求せいきゅうけんのような具体ぐたいてき権利けんりをもふくむものであって,株式かぶしきとは独立どくりつ処分しょぶん対象たいしょうとなり,団体だんたいてき制約せいやくふくしない。

株主かぶぬし株主かぶぬしたる地位ちいにおいて会社かいしゃたいして負担ふたんする義務ぎむは,そのゆうする株式かぶしき引受ひきうけ価額かがく限度げんどとする有限ゆうげん出資しゅっし義務ぎむにとどまり(商法しょうほう200じょう1こう),それ以外いがいにはなんらの義務ぎむわない。しかし分割ぶんかつ払込はらいこみせいがとられていない現行げんこうほうのもとでは,出資しゅっし義務ぎむ会社かいしゃ成立せいりつまえまたは新株しんかぶ発行はっこう効力こうりょく発生はっせいまえにすべて履行りこうされなければならないから,株主かぶぬし出資しゅっし義務ぎむ株式かぶしき引受ひきうけじん出資しゅっし義務ぎむにほかならず,株主かぶぬしとなったときは原則げんそくとしてなんらの義務ぎむっていない。資本しほん充実じゅうじつ必要ひつようから,出資しゅっし義務ぎむ現実げんじつ履行りこうすることをようし,その免除めんじょ払込はらいこみきん返還へんかんみとめられない。

かく株主かぶぬしは,株主かぶぬしたる資格しかくもとづく会社かいしゃとの法律ほうりつ関係かんけいにおいて,そのゆうする株式かぶしきかずおうじて平等びょうどう取扱とりあつかいをけるという原則げんそく一般いっぱん団体だんたいにおける社員しゃいん平等びょうどう原則げんそく共通きょうつうし,多数決たすうけつ濫用らんようから一般いっぱん株主かぶぬしをまもる機能きのうゆうするが,株主かぶぬし資本しほんてき結合けつごうするため,株主かぶぬし平等びょうどう頭数とうすうではなくかく株主かぶぬしゆうする株式かぶしきかず基準きじゅんとし(相対そうたいてき平等びょうどう),この原則げんそくは,かく株式かぶしき内容ないよう原則げんそくとして同一どういつであり,内容ないよう同一どういつであるかぎり,かく株式かぶしき同一どういつ取扱とりあつかいをけるべきことをいう(株式かぶしき平等びょうどう原則げんそく)。しかし,〈すうしゅ株式かぶしきとうのように,商法しょうほうは,この原則げんそくたいする例外れいがいとして,法定ほうてい態様たいよう範囲はんいない定款ていかんにより権利けんり内容ないようことなる株式かぶしきさだめることをみとめている。

株式かぶしき本質ほんしつをいかにするかについて,通説つうせつは,株式かぶしきをもって一般いっぱん社団しゃだんにおける社員しゃいん地位ちい同一どういつのものであって,おおくの権能けんのうゆうする単一たんいつ権利けんり社員しゃいんけん株主かぶぬしけん)とかいしている(社員しゃいんけんろん)が,社員しゃいん地位ちい義務ぎむをも包含ほうがんするから,社員しゃいんけん株主かぶぬしけんという用語ようごをさけて,社員しゃいん地位ちい株主かぶぬし地位ちいということがおおい。しかし,えきけん共益きょうえきけんとは性質せいしつことなり,共益きょうえきけん社員しゃいん社員しゃいんたる資格しかくにおいてゆうする権利けんりではないとして,社員しゃいんけんという概念がいねん否定ひていし,株式かぶしきをもってえきけん総体そうたいかいし(社員しゃいんけん否認ひにんろん),または利益りえき配当はいとう請求せいきゅうけんかいするせつ株式かぶしき債権さいけんろん)もある。さらに,株式会社かぶしきがいしゃ営利えいり財団ざいだん法人ほうじんとみて,株式かぶしき金銭きんせん債権さいけんかいするせつ株式会社かぶしきがいしゃ財団ざいだんろん)もある。
株式かぶしき
執筆しっぴつしゃ

株主かぶぬしを,個人こじん法人ほうじんべつ保有ほゆう期間きかん長短ちょうたん持株もちかぶすう多少たしょうといった観点かんてんからけると,それぞれ,個人こじん株主かぶぬし法人ほうじん株主かぶぬし安定あんてい株主かぶぬし浮動ふどう株主かぶぬしだい株主かぶぬし少数しょうすう株主かぶぬし(1かぶ株主かぶぬしはこの一種いっしゅ)となる。安定あんてい株主かぶぬし法人ほうじん株主かぶぬし浮動ふどう株主かぶぬし個人こじん株主かぶぬし一般いっぱんてきにはかんがえられてきたが,もちろん,そうでないケースもおおい。ところで,こうした分類ぶんるいのうちとくに重要じゅうよう個人こじん株主かぶぬし法人ほうじん株主かぶぬしについて,以下いかべる。

 個人こじん持株もちかぶ比率ひりつは,だい2大戦たいせん直後ちょくご70%ちかくにもたっしていたが,その低落ていらく一途いっとをたどり,1996年度ねんどには23.6%となっている。反面はんめん法人ほうじん金融きんゆう機関きかん事業じぎょう法人ほうじんとう)の持株もちかぶ比率ひりつ上昇じょうしょうつづけ,どう年度ねんどで66%きょうにもたっしている。そのなかには,系列けいれつ提携ていけい強化きょうかなどを目的もくてきとした,いわゆる政策せいさく投資とうしによる持株もちかぶすくなくない。これは,〈株主かぶぬし法人ほうじん現象げんしょう〉とばれるが,証券しょうけん市場いちばはもとより,国民こくみん経済けいざいにとっておおきな問題もんだいをはらんでいる。すなわち,株式かぶしき持合もちあいなど政策せいさく投資とうしによる株主かぶぬし法人ほうじん現象げんしょう深化しんかしすぎると,株式かぶしき固定こていされ,株式かぶしき市場いちば価格かかく形成けいせい機能きのう低下ていかすることになりかねない。ひいては,流通りゅうつう発行はっこうりょう市場いちば機能きのう低下ていかにつながるおそれもある。これは,個人こじん投資とうしにとって金融きんゆう資産しさん運用うんようとしての株式かぶしき市場いちばうしなうことを意味いみし,同時どうじに,日本にっぽん経済けいざい発展はってんすなわち企業きぎょう収益しゅうえき向上こうじょうによる利益りえき享受きょうじゅできなくなることを意味いみする。他方たほう企業きぎょうにとっても,株式かぶしき発行はっこうによる,資金しきん最終さいしゅうてきたる個人こじんからの資金しきん調達ちょうたつ基盤きばん脆弱ぜいじゃくぜいじやくし,ひいては,資本しほん空洞くうどうまねくことになるわけである。このような株主かぶぬし法人ほうじん現象げんしょうがなぜきているかについてはさまざまなせつがあるが,資本しほん自由じゆう背景はいけいとした法人ほうじん株式かぶしき安定あんてい工作こうさく買占かいし防止ぼうしとうのため安定あんてい株主かぶぬしをふやす手段しゅだんこうずること),あるいは時価じか発行はっこう盛行せいこう配当はいとう低位ていい固定こていなどを主因しゅいんとみるせつがある。

 ただ,いわゆる〈バブル〉の崩壊ほうかい,〈株主かぶぬし法人ほうじん現象げんしょう〉の背景はいけいにあった〈株式かぶしき持合もちあい〉にかんし,〈株式かぶしき持合もちあいの解消かいしょう〉のうごきがある。すなわち,〈財務ざいむ体質たいしつ改善かいぜん必要ひつようせい〉〈事業じぎょう会社かいしゃ資金しきん需要じゅよう減退げんたい〉などを背景はいけいとして事業じぎょう会社かいしゃ金融きんゆう機関きかんあいだで〈株式かぶしき持合もちあいの解消かいしょう〉のうごきがある一方いっぽう,1996ねん11月に発表はっぴょうされた〈日本にっぽんばんビックバン構想こうそう〉を背景はいけいに,金融きんゆう機関きかん相互そうごにおいても〈株式かぶしき持合もちあいの解消かいしょう〉のうごきがある。97ねん6がつ18にち純粋じゅんすい持株もちかぶ会社かいしゃ全面ぜんめんてき禁止きんしあらためることなどをその内容ないようとする独占どくせん禁止きんしほう改正かいせいほう公布こうふされた。〈株式かぶしき持合もちあい〉が発展はってんしてきた背景はいけいには,〈純粋じゅんすい持株もちかぶ会社かいしゃ全面ぜんめんてき禁止きんし〉という制度せいどてき要因よういんがあっただけに,〈純粋じゅんすい株式会社かぶしきがいしゃ解禁かいきん〉が〈株式かぶしき持合もちあいの解消かいしょううごき〉にいかなる影響えいきょうあたえるか,また,〈株主かぶぬし法人ほうじん現象げんしょう〉の中身なかみがそれにともなってどうわっていくか,注目ちゅうもくされる。なお株主かぶぬし優待ゆうたい制度せいどは,電鉄でんてつ航空こうくう会社かいしゃ百貨店ひゃっかてん映画えいが興行こうぎょう会社かいしゃとうによってふるくからおこなわれてきたが、近年きんねんはこうした業種ぎょうしゅ会社かいしゃ以外いがいでも,個人こじん株主かぶぬしやすべく積極せっきょくてきにこれの導入どうにゅうをはかるところがえている。
執筆しっぴつしゃ

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百科ひゃっか事典じてんマイペディア株主かぶぬし」の意味いみ・わかりやすい解説かいせつ

株主かぶぬし【かぶぬし】

株式かぶしき所有しょゆうしゃ,すなわち株式会社かぶしきがいしゃ出資しゅっししゃであり,社員しゃいんでもある。株主かぶぬし株主かぶぬしけんゆうし,その責任せきにん会社かいしゃ債権さいけんしゃたいする直接ちょくせつ責任せきにんはなく,かつ株式かぶしき引受ひきうけ価額かがく限度げんどとする会社かいしゃへの出資しゅっし義務ぎむのみをもつ。株主かぶぬしになるためにはたん株式かぶしき購入こうにゅうするだけでなく,名義めいぎ書換かきかえの手続てつづきをとり,会社かいしゃ株主かぶぬし名簿めいぼ住所じゅうしょ氏名しめい記載きさいしなければならない。株主かぶぬしはその持株もちかぶすうおうじて平等びょうどう取扱とりあつかいをける。株主かぶぬしには退社たいしゃみとめられないが,株式かぶしき譲渡じょうと原則げんそくとして自由じゆうである。個人こじん株主かぶぬし金融きんゆう機関きかん事業じぎょう法人ほうじんなどの法人ほうじん株主かぶぬし大別たいべつされ,長期ちょうきてき保有ほゆうする個人こじん法人ほうじん安定あんてい株主かぶぬしという。また金融きんゆう資産しさん蓄積ちくせきをもとに投資とうし信託しんたく生保せいほなどが株式かぶしき市場いちば積極せっきょくてき株式かぶしき投資とうしおこなっており,これらは一括いっかつして機関きかん投資とうし総称そうしょうされる。[株主かぶぬし監督かんとく是正ぜせいけん株主かぶぬしみずからの利益りえきまもることを可能かのうとするためにみとめられる経営けいえい監督かんとくにかかわる権利けんり。たとえば,会社かいしゃ業務ぎょうむ状況じょうきょうるための帳簿ちょうぼ閲覧えつらん請求せいきゅうけん違法いほう状態じょうたい直接的ちょくせつてき是正ぜせいするための株主かぶぬし代表だいひょう訴訟そしょう提起ていきけんがある。その行使こうし要件ようけんにより,単独たんどく株主かぶぬしけん少数しょうすう株主かぶぬしけんとにけられる。
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日本にっぽんだい百科全書ひゃっかぜんしょ(ニッポニカ)株主かぶぬし」の意味いみ・わかりやすい解説かいせつ

株主かぶぬし
かぶぬし

株式会社かぶしきがいしゃ出資しゅっししゃであり構成こうせいいんである社員しゃいんをいう。株主かぶぬしは、実質じっしつてきには会社かいしゃ企業きぎょうたいする共同きょうどう所有しょゆうしゃであるが、その持分もちぶん(もちぶん)は、会社かいしゃたいする法律ほうりつじょう地位ちいとしてあらわされ、細分さいぶんされた割合わりあいてき単位たんいとしての「株式かぶしき」の形式けいしきをとる。株主かぶぬしはこの株式かぶしき帰属きぞく主体しゅたいであり、かく株主かぶぬしはそのゆうする株式かぶしきかずおうじた株主かぶぬし地位ちいゆうし、株式かぶしき内容ないよう同種どうしゅ株式かぶしきあいだでは同一どういつであり、かく株主かぶぬしはそのゆうする株式かぶしきかずおうじて平等びょうどう取扱とりあつかいをける(株主かぶぬし平等びょうどう原則げんそく)。

戸田とだ修三しゅうぞう福原ふくはら紀彦のりひこ

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ブリタニカ国際こくさいだい百科ひゃっか事典じてん しょう項目こうもく事典じてん株主かぶぬし」の意味いみ・わかりやすい解説かいせつ

株主かぶぬし
かぶぬし
shareholder; stockholder

株式会社かぶしきがいしゃにおける株式かぶしき所有しょゆうしゃ株主かぶぬし総会そうかい出席しゅっせきして 1かぶにつき 1個いっこ議決ぎけつけんゆうする(共益きょうえきけん)ほか,剰余じょうよきん配当はいとう請求せいきゅうけん残余ざんよ財産ざいさん分配ぶんぱい請求せいきゅうけん株式かぶしき買取かいとり請求せいきゅうけんなどの権利けんりえきけん)をもつ(→株主かぶぬしけん)。株主かぶぬし会社かいしゃ債権さいけんしゃたいして直接ちょくせつ責任せきにんわず,そのゆうする株式かぶしき価額かがく限度げんどとする有限ゆうげん責任せきにんである(→株主かぶぬし有限ゆうげん責任せきにん原則げんそく会社かいしゃほう104)。株主かぶぬしはそのゆうする株式かぶしき内容ないようおよびかずおうじて平等びょうどうあつかいをける(→株主かぶぬし平等びょうどう原則げんそく)。株主かぶぬし退社たいしゃみとめられず,株主かぶぬし株式かぶしき譲渡じょうとにより投資とうし回収かいしゅうをはかることができる。

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ASCII.jpデジタル用語ようご辞典じてん株主かぶぬし」の解説かいせつ

株主かぶぬし

株式会社かぶしきがいしゃ資金しきんしてくれたひと。ある企業きぎょう株式かぶしき保有ほゆうし、株主かぶぬし名簿めいぼ記名きめいされている個人こじん法人ほうじんのことである。原則げんそくとして、かぶすうおうじた権利けんりゆうする(株主かぶぬし平等びょうどう原則げんそくといわれる)。株式会社かぶしきがいしゃは、たくさんの株主かぶぬしによってっており、株主かぶぬし会社かいしゃ所有しょゆうしゃのひとりとして、様々さまざま権利けんり発生はっせいする。具体ぐたいてきには①っている株数かぶすうおうじて会社かいしゃ利益りえき配当はいとうとしてもらえる(配当はいとう請求せいきゅうけん)②株主かぶぬし総会そうかい出席しゅっせきして意見いけんったり、重要じゅうよう決議けつぎ投票とうひょうできる(議決ぎけつけん)③会社かいしゃ解散かいさんしたときにのこった財産ざいさん分配ぶんぱいしてもらえる(残余ざんよ財産ざいさん分配ぶんぱい請求せいきゅうけん)など。

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株式かぶしき公開こうかい用語ようご辞典じてん株主かぶぬし」の解説かいせつ

株主かぶぬし

株式会社かぶしきがいしゃ出資しゅっしする見返みかえりに、株式かぶしき出資しゅっししゃのことを意味いみする。株主かぶぬしは、株式会社かぶしきがいしゃたいし、株主かぶぬしとしてのさまざまな権利けんりゆうしている。これまで株式会社かぶしきがいしゃは、日本にっぽん株式かぶしき市場いちばにおいて銀行ぎんこう企業きぎょうたがいに株式かぶしきう「い」によって、いわゆる「安定あんてい株主かぶぬし」によってささえられてきた。しかし、この状況じょうきょう変化へんかしつつある。解消かいしょう影響えいきょうで、株式会社かぶしきがいしゃ株主かぶぬし構成こうせいにおいて、みずからの資金しきんをできるだけ有利ゆうり運用うんようすることを目的もくてきとする株主かぶぬし短期たんき売買ばいばい目的もくてきとした個人こじん株主かぶぬし比率ひりつ増加ぞうかしている。

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世界せかいだい百科ひゃっか事典じてん旧版きゅうばんうち株主かぶぬし言及げんきゅう

株式かぶしき】より

株主かぶぬし地位ちい株式かぶしきという。株券かぶけんのことを株式かぶしきということもあるが,法律ほうりつじょう用語ようごではない。…

株式会社かぶしきがいしゃ】より

株式会社かぶしきがいしゃ会社かいしゃ一種いっしゅで,会社かいしゃ構成こうせいいんである社員しゃいん(株式会社かぶしきがいしゃにおいては,株主かぶぬしばれる)の地位ちい株式かぶしきという細分さいぶんされた割合わりあいてき単位たんいかたちをとり,同時どうじに,すべての株主かぶぬしが,会社かいしゃたいして,その出資しゅっしがく限度げんどとする有限ゆうげん責任せきにん負担ふたんするだけ(いいかえると,株主かぶぬし会社かいしゃ債権さいけんしゃたいしてはなんらの責任せきにんわない)の形態けいたいのものである。
法的ほうてきにみた株式会社かぶしきがいしゃ
 上記じょうきのような株式会社かぶしきがいしゃ制度せいどてき特質とくしつは,個性こせい喪失そうしつした大衆たいしゅう投資とうし株主かぶぬしとすることによって,だい規模きぼ資本しほん集中しゅうちゅうはかるための必要ひつようからしょうじている。…

議決ぎけつけん】より

表決ひょうけつけんともいう。以下いかでは,株主かぶぬし株式会社かぶしきがいしゃにおける社員しゃいんたる地位ちいもとづき株主かぶぬし総会そうかいにおいて決議けつぎくわわる権利けんりについて説明せつめいする。 株主かぶぬしは,資本しほん団体だんたいとしての株式会社かぶしきがいしゃ性質せいしつじょう,1かぶにつき1個いっこ議決ぎけつけんゆうする(商法しょうほう241じょう1こう)。…

経営けいえいしゃ】より

…こういった関係かんけいは,有限ゆうげん会社かいしゃさらに近代きんだい株式会社かぶしきがいしゃにおいていっそう顕著けんちょとなる。とくに近代きんだい株式会社かぶしきがいしゃでは,資本しほん市場いちば証券しょうけん市場いちばとおしてきわめて多数たすう出資しゅっししゃ資本しほん参加さんかをするが,かれらのだい多数たすうたんなる投資とうし株主かぶぬし投機とうき株主かぶぬしとして企業きぎょう経営けいえい当初とうしょから参加さんかする意思いしも,ときには能力のうりょくももっていない。またかり能力のうりょくがあっても,おおくの株主かぶぬしがいっせいに経営けいえい参画さんかくすれば意見いけん一致いっちいたるまで莫大ばくだい時間じかん費用ひようがかかる。…

社員しゃいん】より

一般いっぱんには会社かいしゃ被用者ひようしゃのことを社員しゃいんという場合ばあいもあるが,法律ほうりつじょう社団しゃだんなかんずく社団しゃだん法人ほうじん構成こうせいいん意味いみする。株式会社かぶしきがいしゃでは株主かぶぬしばれるものである。社員しゃいん社団しゃだん構成こうせいいんであるから,社団しゃだんたい種々しゅじゅ権利けんりゆう義務ぎむう。…

所有しょゆう経営けいえい分離ぶんり】より

…それによって資本しほんひろ外部がいぶから調達ちょうたつすることが可能かのうになった。分散ぶんさんした資本しほん所有しょゆうしゃだい部分ぶぶんしょう株主かぶぬしであり,かれらのおもな関心かんしん配当はいとうであり,経営けいえいへの支配しはいにはこだわらなくなった。これがいわゆる株式かぶしき分散ぶんさんという現象げんしょうである。…

※「株主かぶぬし」について言及げんきゅうしている用語ようご解説かいせつ一部いちぶ掲載けいさいしています。

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