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検注(ケンチュウ)とは? 意味や使い方 - コトバンク

けんちゅうみ)ケンチュウ

デジタル大辞泉だいじせんけんちゅう」の意味いみみ・例文れいぶん類語るいご

けん‐ちゅう【けんちゅう

鎌倉かまくら室町むろまち時代ときよ荘園しょうえん領主りょうしゅ国司こくしが、所領しょりょう年貢ねんぐ徴収ちょうしゅう基準きじゅんさだめるために、けんちゅう使つかいつかわして田畑たはた面積めんせき作物さくもつ出来できぐあいなどを調査ちょうささせたこと。

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精選せいせんばん 日本にっぽん国語こくごだい辞典じてんけんちゅう」の意味いみみ・例文れいぶん類語るいご

けん‐ちゅう【けんちゅう・&JISEAFC;ちゅう

  1. 名詞めいし
  2. 荘園しょうえんせいで、荘園しょうえん領主りょうしゅ国司こくし年貢ねんぐ徴収ちょうしゅうのためにおこなった土地とち調査ちょうさ一筆ひとふでごとにせき地主じぬしさくじん田畑たはた等級とうきゅうだい(とだい)一段いちだんあたりの年貢ねんぐ収納しゅうのうだか)を調査ちょうさして、げん作田さくたそう面積めんせきをあげ、じょ(じょでん)領主りょうしゅ年貢ねんぐやく徴集ちょうしゅうできない土地とち)とてい(じょうでん)年貢ねんぐやく徴集ちょうしゅう対象たいしょうとなる土地とち)とをさだめる。定期ていきてきおこなわれたせいけんちゅう(しょうけんちゅう)だいけんちゅうと、干害かんがい風害ふうがい水損すいそんなどの被害ひがい調査ちょうさするために臨時りんじおこなわれたうちけんとがある。
    1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「越前えちぜん播磨はりま備中びっちゅうたたえ岐等こく損亡そんもうかん使けんちゅう言上ごんじょうごと損亡そんもう過半かはん」(出典しゅってんちゅう右記うき保安ほあん元年がんねん(1120)がついちさんにち)
  3. 調査ちょうさすること。検査けんさ
    1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「春日しゅんじつとう作間さくま地形ちけい沙汰ざた并御てら寸法すんぽうけんちゅういち也」(出典しゅってんちゅう右記うきてんながさんねん(1112)なながついちにち)

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改訂かいてい新版しんぱん 世界せかいだい百科ひゃっか事典じてんけんちゅう」の意味いみ・わかりやすい解説かいせつ

けんちゅう (けんちゅう)

古代こだい中世ちゅうせいにおいて土地とち領有りょうゆうしゃたとえば荘園しょうえん領主りょうしゅ国司こくしなどが領地りょうち支配しはいし,そこから租税そぜいおさむするために,まず土地とち面積めんせきたけりょうし,耕地こうち所在しょざい確認かくにんし,請作しゃすなわち租税そぜい負担ふたんしゃなどを確定かくていする行為こういをいう。したがって領地りょうちけんちゅうする権利けんりは,領地りょうち支配しはいけん一体いったいをなすものである。またけんちゅう耕地こうち以外いがいに,くわうるし在家ありいえなどを対象たいしょうとし,もとすう軒数けんすう注進ちゅうしんしたものもある。古代こだいではけんでん中世ちゅうせいではけんちゅうしょうせられる場合ばあい比較的ひかくてきおおく,近世きんせいでは検地けんちばれるが,基本きほんてき性格せいかくはほとんどわらない。

 中世ちゅうせいけんちゅうには,目的もくてき方法ほうほうなどによりただし(しよう)けんちゅう居合いあい(いあい)けんちゅうない(ない)けんちゅうなどと区別くべつされた。せいけんちゅうだいけんちゅう実検じっけんちゅうなどともしょうせられ,領有りょうゆう全域ぜんいき対象たいしょうとしておこなわれ,すべてのけんちゅう基本きほんをなし,領有りょうゆう支配しはい根底こんていをなしたてんできわめて重要じゅうよう意味いみをもつ。その目的もくてき上記じょうきのごとくであるが,そのほかにかくれ摘発てきはつだいすなわちだんあた租税そぜいがく増額ぞうがくなどもあわおこなわれた。せいけんちゅう元来がんらい領主りょうしゅ代替だいがわりや,その必要ひつようおうじて施行しこうされるべきであるが,これによって納税のうぜいめん接待せったいめんなどで多大ただい損失そんしつこうむ農民のうみんがわ拒否きょひのために,実施じっし困難こんなんになる場合ばあいすくなくなかった。そこで領主りょうしゅは,現実げんじつにはけんちゅうおこなわず,そのかわ過去かこけんちゅう結果けっかをそのままさい確認かくにんし,それを継続けいぞく使用しようすることがあった。これを中世ちゅうせいでは居合いあいけんちゅうなどとしょうした。

 けんちゅう領主りょうしゅ領地りょうち支配しはいにとってもっとも大事だいじであったので,けんちゅう実施じっしには,現地げんち在住ざいじゅうそうかん起用きようけ,領主りょうしゅ身辺しんぺんにおり,もっとも信頼しんらいするにりるものをとくにえらんで〈けんちゅう使つかい〉に任命にんめいするのがつねであった。けんちゅう使つかい領主りょうしゅにとって不利益ふりえきけんちゅうおこなわないむね誓約せいやくじょう領主りょうしゅして,現地げんち下向げこうした。いま中世ちゅうせいにおけるけんちゅう実情じつじょうを,1331ねんもととく3)の高山たかやま寺領じりょう美濃みのこく小木曾おぎそ(おぎそ)そうにおける記録きろくによって叙述じょじゅつしてみよう。このとき京都きょうとから小木曾おぎそそう下向げこうしたけんちゅう使つかいいちぎょうけんちゅう使つかい以下いか20にんうま4とうというかずであった。現地げんちそうかんそう域外いきがいいちぎょうむかえ,〈さかむかえ〉としょうするうたげもうけてたび労苦ろうくをねぎらったのち荘内そうない案内あんないした。かれらは27日間にちかん滞在たいざいしてけんちゅうおこなったが,最初さいしょの3日間にちかんは〈さんにちくりや(みつかくりや)〉としょうして盛大せいだい供宴きょうえんおこなわれ,そのは〈ひらくりや〉としょうする普通ふつう供応きょうおうおこなわれた。〈さんにちくりや〉〈ひらくりや〉の27日間にちかん主食しゅしょくりょう酒肴さけさかなりょうたきぎりょう,飼馬りょうけんちゅう使つかい滞在たいざいのための仮屋かりや建設けんせつなど,雑多ざった経費けいひ総額そうがくぜに63かんぶんあまりおよび,それらはすべてそうかんをはじめ荘園しょうえん住民じゅうみん負担ふたんであった。荘園しょうえんにおけるけんちゅう実情じつじょうも,およそ同様どうようであったと推測すいそくされる。実検じっけん結果けっかがまとめられるけんちゅうとばりが,しばしば〈馬上もうえちょう〉とづけられ,またけんちゅうすることを,〈うまはなける〉としるした史料しりょうが,鎌倉かまくら時代じだいにも室町むろまち時代じだいにも発見はっけんされる。このことは,けんちゅう遂行すいこううまたす役割やくわりがいかにおおきかったかを物語ものがたるものであろう。うま騎乗きじょう運搬うんぱんのためばかりでなく,けんちゅう使つかい耕地こうち全貌ぜんぼう視察しさつするために,うま利用りようしたこともあったであろう。またたけりょう技術ぎじゅつめんからみると,曲尺かねじゃく(かねじやく)を基準きじゅんとした検地けんちじゃく竿ざおおよびなわなどが使用しようされたことをしめ史料しりょうがある。

 けんちゅうたけりょう厳格げんかく実施じっしすると,必然ひつぜんてきにいわゆる〈縄延なわのび〉がてきて,耕地こうち面積めんせき数字すうじてき拡大かくだいするのがつねである。その拡大かくだいぶん一般いっぱんに〈出田いでた(しゆつでん)〉としょうした。これに関連かんれんして問題もんだいとなるのは〈かくれ〉である。かくれ従来じゅうらいけんちゅうちょうめんには記載きさいされておらず,農民のうみんがひそかに開墾かいこん年貢ねんぐ耕作こうさくしてきた土地とちである。地方ちほうによっては〈ほまち〉などともばれている。けんちゅう目的もくてき重要じゅうようなもののひとつに,じつはこのかくれ摘発てきはつし,けんちゅうちょううえ記載きさいし,租税そぜいることがあった。摘発てきはつされたかくれ没収ぼっしゅうされ,農民のうみん追放ついほうされる慣習かんしゅうがあった。農民のうみんらはけんちゅう使つかいはたらきかけ,かくれのがしてもらう努力どりょくをした。かようなのがしを〈せる〉としょうし,それにたいする謝礼しゃれいを〈ふくりょう〉〈かんりょう〉などとんだ。高野山こうのやまりょう紀伊きいこくおもね氐河(あてがわ)そう上村うえむら百姓ひゃくしょうらの建治けんじ1ねん(1275)10がつ28にち言上ごんじょうじょうには,高野たかのさんけんちゅうさいし,領主りょうしゅばかりでなく,本来ほんらいけんちゅうけんをもたない地頭じとうが,ねんに2かい多額たがくかんりょう賦課ふかするほう農民のうみんうったえている。かようなかんりょうはその意味いみ拡大かくだいされ,けんちゅうさい各種かくしゅ手数料てすうりょうとして,領主りょうしゅ納付のうふされる場合ばあいしょうずるようになった。さらに租税そぜい増収ぞうしゅうをつねに希望きぼうする領主りょうしゅにとって,けんちゅう絶好ぜっこう機会きかいであった。鎌倉かまくら時代じだい初期しょき高野たかの山領やまりょう備後びんごこく大田おおたそうにおいて,だんあた税額ぜいがく引上ひきあげがおこなわれたのは,その実例じつれいひとつである。

 けんちゅう元来がんらいだいいちだい〉としょうして,支配しはいしゃ代替だいがわりにおこなわれるのが普通ふつうであり,またけんちゅう支配しはい全域ぜんいきにわたり,その経費けいひ,とくに農民のうみんがわ負担ふたん莫大ばくだいで,それらがけんちゅう実施じっし支障ししょうとなった。そのためけんちゅうすうじゅうねんに1かい実施じっしというれいもまれではなかった。上述じょうじゅつ居合いあいけんちゅうは,その間隙かんげきをうめるためのものでもあった。しかしなんらかの不測ふそく事態じたいたとえば災害さいがいのような問題もんだいしょうじたとき,臨時りんじけんちゅうおこな必要ひつようがある。そのようなけんちゅう鎌倉かまくら時代じだいころから〈うちけんちゅう〉としょうするようになった。荘園しょうえんてき支配しはい衰退すいたいし,農民のうみん勢力せいりょくつよくなった室町むろまち時代じだいになると,農民のうみんがわから租税そぜい減免げんめん目的もくてきとするうちけんちゅう要求ようきゅうさかんにされるようになった。山城やましろ桂川かつらがわ西岸せいがん展開てんかいしていた東寺とうじりょう久世くせそうは,連年れんねん桂川かつらがわはんらんによる損害そんがいけたので,水損すいそんのみのうちけん東寺とうじ強請きょうせいし,年貢ねんぐ軽減けいげん獲得かくとくしたのは,著名ちょめい実例じつれいである。
執筆しっぴつしゃ

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百科ひゃっか事典じてんマイペディアけんちゅう」の意味いみ・わかりやすい解説かいせつ

けんちゅう【けんちゅう】

荘園しょうえんおおやけりょうせい土地とち調査ちょうさ古代こだいけんでんこう近世きんせい検地けんちにあたる。輸租(ふゆそ)の特権とっけんみとめられて荘園しょうえん成立せいりつするときにおこなだてけんけんちゅう荘園しょうえんないしょうじた新田しんでんぶん加納かのうぶん課税かぜいするため国司こくしけん使荘内そうないれておこなそうないけんちゅう荘園しょうえん領主りょうしゅ年貢ねんぐ公事こうじ(くじ)を確保かくほするためにけん使派遣はけんしておこなうものなどがあった。荘園しょうえん領主りょうしゅおこなったけんちゅうには,代替だいがわりごとに(あるいは下地したじ中分なかぶん(したじちゅうぶん)のときに)いちそう全体ぜんたいにわたりおこなせいけん(しょうけん)(定期ていきけんちゅう),凶作きょうさくなどによるそうみん年貢ねんぐ減免げんめん要求ようきゅうおうじて実施じっしするうちけん(ないけん)(臨時りんじけんちゅう)などがあった。けんちゅうおこなわれると,荘内そうない田畠たばたいちぴつないしいちつぼごとのげんさくあら(あれ)・不作ふさく面積めんせきめい請人うけにん(なうけにん),給田きゅうでんりょう(せいりょう)神田かんだ寺田てらだなどの注記ちゅうき記載きさいした近世きんせい検地けんちちょうにあたるけんちゅうちょうつぼづけ(つぼつけ))・けん注目ちゅうもくろくなどが作成さくせいされた。
関連かんれん項目こうもく荒川あらかわそう相賀あいがそう官省かんしょうそうくに地頭じとう近木こぎそうしつ侶牧曾禰そう太良たらそう鞆淵そう名手めいしゅそう

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日本にっぽんだい百科全書ひゃっかぜんしょ(ニッポニカ)けんちゅう」の意味いみ・わかりやすい解説かいせつ

けんちゅう
けんちゅう

中世ちゅうせい土地とち調査ちょうさ田畠たばたのみならず、在家ありいえ(ざいけ)、うるし(うるし)・くわぐり(くり)などの調査ちょうさをもいう。おおやけりょうでは国司こくし荘園しょうえん(しょうえん)では荘園しょうえん領主りょうしゅ実施じっしする。正式せいしきけんちゅう国司こくし荘園しょうえん領主りょうしゅ代替だいがわりごとにおこなわれるのがつねで、せいけん(しょうけん)、だい(だい)けんちゅうなどとよばれる。けんちゅう使つかい農民のうみん立会たちあいのもとで1区画くかくごとに地目ちもく(ちもく)、面積めんせき年貢ねんぐ負担ふたんしゃめい確定かくていし、これをげた「けんちゅうとばり(とりちょう)」を作成さくせいする。とばりもと寺社じしゃ役人やくにんなどへの給与きゅうよぶんめ、年貢ねんぐ賦課ふか対象たいしょうとなる面積めんせき確定かくていした「けん注目ちゅうもくろく(もくろく)」を作成さくせいする。このとばり目録もくろくは、土地とち領有りょうゆうけん証明しょうめいするものとして保管ほかんされ、つぎせいけんまで訂正ていせいすることはゆるされなかった。他方たほう自然しぜん災害さいがいにより年貢ねんぐりょう変更へんこうせざるをえないような場合ばあいなど、かぎられた目的もくてきのためにおこなわれる調査ちょうさうちけん(ないけん)とよばれ、しばしば実施じっしされた。うちけんはその時々ときどき臨時りんじ調査ちょうさであり、せいけんによって確認かくにんされた権利けんり関係かんけいえるものではない。土地とち測量そくりょう方法ほうほうは、こくごと荘園しょうえんごとにまちまちで、つえ(つえ)やなわもちいたり、歩幅ほはばはかったり、目算もくさんによる場合ばあいもあった。いずれにしろ実測じっそくすることはまれで、居合いあい(いあい)けんちゅうといって、帳簿ちょうぼじょう操作そうさだけですますことがおおかった。年貢ねんぐ免除めんじょ承認しょうにんするかわりにかんりょう(かんりょう)という認定にんていりょう徴収ちょうしゅうされるが、居合いあいけんちゅうでも旧来きゅうらい権利けんり関係かんけいをそのまま承認しょうにんするかわりとしてかんりょう徴収ちょうしゅうされた。けんちゅう実施じっし困難こんなんになると、かんりょう徴収ちょうしゅうせいけん内実ないじつとなった。中世ちゅうせいにはけんちゅうけがすこととかんがえられ、土用どよう(どよう)のあいだはこれをおこなわなかった。

富沢とみざわ清人きよひと

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山川やまかわ 日本にっぽんしょう辞典じてん 改訂かいてい新版しんぱんけんちゅう」の解説かいせつ

けんちゅう
けんちゅう

中世ちゅうせい土地とち調査ちょうさかんぶつ免除めんじょ対象たいしょうとなるわたしりょう設定せってい荘園しょうえん設立せつりつおこなわれるだてけん(りっけん)けんちゅうと,領主りょうしゅ代替だいがわりなどにさいしておこなわれるせい(しょう)けんちゅう作柄さくがら調査ちょうさのためのうち(ない)けんちゅうがあった。だてけんけんちゅうでは,かんくに使そうかん古老ころう百姓ひゃくしょうらが現地げんちのぞんでよんいたり(しし)の確定かくていや1ぴつごとの田畠たばた帰属きぞく調査ちょうさした。1そう全体ぜんたい実施じっしされるせいけんちゅうだいけんちゅうともよばれ,百姓ひゃくしょう参加さんか前提ぜんてい土地とち所有しょゆう関係かんけい年貢ねんぐ公事こうじ(くじ)のがく決定けっていされた。だてけんけんちゅうせいけんちゅうともに,けんちゅう作業さぎょうつうじて荘園しょうえんせいてき支配しはい関係かんけい確認かくにんする重要じゅうよう役割やくわりになった。うちけんちゅうは,天災てんさいがひどい場合ばあい年貢ねんぐ減免げんめん目的もくてきそうみんから調査ちょうさ要求ようきゅうされたり,毎年まいとし恒常こうじょうてきおこなわれたり,荘園しょうえんごとに多様たよう形態けいたいをとった。

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ブリタニカ国際こくさいだい百科ひゃっか事典じてん しょう項目こうもく事典じてんけんちゅう」の意味いみ・わかりやすい解説かいせつ

けんちゅう
けんちゅう

土地とち検閲けんえつし,注記ちゅうきすること。しゅとして荘園しょうえんせい土地とち調査ちょうさをいう。国司こくし荘園しょうえん領主りょうしゅ年貢ねんぐおさむ基準きじゅんさだめるため,土地とち面積めんせき種類しゅるい名主なぬしさくじんなどを調しらべ,年貢ねんぐりつ注記ちゅうきして,そう面積めんせき賦課ふかすべき土地とち田地たじじょじょでんなどを設定せっていした。これをおこなうものをけんちゅう使つかい,これによって作成さくせいされた帳簿ちょうぼけんちゅうちょうけん注目ちゅうもくろく馬上まけちょうなどという。定期ていきてきおこなけんちゅうだいけんちゅう災害さいがいなどにおいて臨時りんじてきおこなうものをうちけんといい,うちけんによる帳簿ちょうぼうちけんちょうといった。

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世界せかいだい百科ひゃっか事典じてん旧版きゅうばんうちけんちゅう言及げんきゅう

かくれ】より

古代こだいでは成文せいぶんされた罰則ばっそくいだしえないが,かくれぼつかん(もつかん)(没収ぼっしゅう)されておおやけ廨(くがい)しょく口分田くもでてられた。中世ちゅうせいでは,せいけんちゅうないけんちゅうなどのさいかくれ摘発てきはつおこなわれ,かくれ罪科つみとが発覚はっかくした場合ばあいにはかくれしゃ追放ついほう処分しょぶんけ,かくれ没収ぼっしゅうされるのがつうほうであったとおもわれる。しかし,そのような措置そち荘園しょうえん領主りょうしゅなどにとってかならずしも得策とくさくではなかった。…

くにけん】より

国衙こくがけんちゅうまたは国司こくしけんちゅう略称りゃくしょう古代こだいでは,国司こくし徴税ちょうぜい正確せいかくするためにしばしばけん使などを派遣はけんし,かん国内こくないおおやけりょう面積めんせき税額ぜいがくめい請人うけにん(担税たんぜいしゃ)などの実情じつじょう調査ちょうささせた。…

新田にった】より

荒野あらのなどを開墾かいこんしてできたあたらしい田地でんちかくれ領主りょうしゅ申告しんこくされていない田地でんちであるのにたいして,新田にったけんちゅうによって領主りょうしゅ把握はあくされている田地でんちである。そしてかならずしも新規しんき開墾かいこんだけでなく,だいけんちゅうとしに〈とし(ねんふ)〉(そのとし作付さくづけされていない耕地こうち)だった田地でんちが,新田にったとされる場合ばあいもあった。…

図師ずし】より

かれらは田畠たばたなどの所在しょざい熟知じゅくちし,しゅとして土地とち支配しはい台帳だいちょうるい作成さくせいなどにあたった。いちこく単位たんいでなされたけんでんけんばたけさいしては,じょうさとつぼづけくわしいかれ図師ずしたちが実際じっさいけんちゅう作業さぎょう担当たんとうした。1158ねん(もと3)5がつ山城やましろこくいちこくけんでんでは,〈けんちゅう図師ずし〉として〈内蔵助くらのすけもと〉などのがみられる。…

※「けんちゅう」について言及げんきゅうしている用語ようご解説かいせつ一部いちぶ掲載けいさいしています。

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