河芸かわげ（読よみ）かわげ

三重みえ県けん中部ちゅうぶ、安芸あき郡ぐん(あげぐん)にあった旧きゅう町名ちょうめい（河芸かわげ町まち(ちょう)）。現在げんざいは津つ市しの北東ほくとう端はしを占しめる一いち地区ちく。伊勢いせ(いせ)湾わんに面めんする。1954年ねん（昭和しょうわ29）豊津とよつ(とよつ)、上野うえの、黒田くろだの3村むらが合併がっぺい、町制ちょうせいを施行しこうして成立せいりつ。2006年ねん（平成へいせい18）久居ひさい(ひさい)市しなどとともに津つ市しに合併がっぺい。名称めいしょうは、1896年ねん（明治めいじ29）から1956年ねんまで存続そんぞくした郡ぐん名めいによる。豊津とよつは沿岸えんがん漁村ぎょそんでカタクチイワシ、コウナゴ、ノリが主しゅ産物さんぶつ。上野うえのは伊勢いせ参宮さんぐう街道かいどう（国道こくどう23号ごう）に沿そう農村のうそんで、古ふるい街まち村むら形態けいたいを残のこす。伊勢いせ鉄道てつどう、近畿日本鉄道きんきにほんてつどう名古屋なごや線せん、国道こくどう306号ごうが通つうずる。かつては、津つ市しと鈴鹿すずか(すずか)市しに挟はさまれていたこともあり、昭和しょうわ40年代ねんだい頃ごろから中小ちゅうしょう工場こうじょうの進出しんしゅつや県けん住宅じゅうたく公社こうしゃの千里せんりヶ丘おか(ちさとがおか)団地だんち造成ぞうせいなど、急速きゅうそくに都市とし化かが進すすんだ。海岸かいがんは伊勢いせの海うみ県立けんりつ自然しぜん公園こうえんに含ふくまれる。

［伊藤いとう達雄たつお］

『『河芸かわげ町まち史し』全ぜん5巻かん（2000～2001・河芸かわげ町まち）』