ついに放出ほうしゅつの処理しょり水すいをおさらい　トリチウムとは？　流ながして大丈夫だいじょうぶ？

　東京電力とうきょうでんりょく福島ふくしま第だい1原発げんぱつの処理しょり水すいについて、政府せいふは22日にち、首相しゅしょう官邸かんていで関係かんけい閣僚かくりょう会議かいぎを開ひらき、24日にちに海洋かいよう放出ほうしゅつを始はじめると正式せいしき決定けっていした。そもそも「処理しょり水すい」とは？「トリチウム」とは？海うみに流ながして大丈夫だいじょうぶなのか？

「汚染おせん水すい」との違ちがい

　原子げんし炉ろがある建物たてもの内ないには、溶とけ落おちた核かく燃料ねんりょう（燃料ねんりょうデブリ）が残のこっている。今いまも熱ねつを持もっているので水みずで冷ひやし続つづけなければならないが、核かく燃料ねんりょうに触ふれた水みずは高こう濃度のうどの放射ほうしゃ性せい物質ぶっしつを含ふくんでいる。一方いっぽう、建物たてものの壁かべの割われ目めなどからは毎日まいにち、地下水ちかすいや雨水あまみずが入はいり込こんでいる。それが核かく燃料ねんりょうを冷ひやした水みずと混こんじると、64種類しゅるいの放射ほうしゃ性せい物質ぶっしつを含ふくむ高こう濃度のうどの「汚染おせん水すい」になる。

　敷地しきち内ないには、多た核種かくしゅ除去じょきょ設備せつび「ALPS（アルプス）」と呼よばれる装置そうちがある。装置そうちの中なかにはフィルターのようなものがあり、ほとんどの放射ほうしゃ性せい物質ぶっしつの濃度のうどを国くにの基準きじゅん値ち未満みまんに下さげたものが「処理しょり水すい」だ。