読売新聞よみうりしんぶん記者きしゃが諭旨ゆし退職たいしょく、幹部かんぶも更迭こうてつへ　紅べに麹こうじサプリ巡めぐる談話だんわ捏造ねつぞう

　小林こばやし製薬せいやくの紅べにこうじ成分せいぶん入いりサプリメント問題もんだいを巡めぐる記事きじで取材しゅざい先さきの談話だんわを捏造ねつぞう（ねつぞう）したとして、読売新聞よみうりしんぶん大阪おおさか本社ほんしゃは1日にち、社会しゃかい部ぶ主任しゅにんの記者きしゃ（48）を諭旨ゆし退職たいしょく、取材しゅざいをした岡山おかやま支局しきょく記者きしゃ（53）を記者きしゃ職しょくから外はずし、休職きゅうしょく1カ月かげつの懲戒ちょうかい処分しょぶんにすると明あきらかにした。編集へんしゅう局きょく幹部かんぶら3人にんも更迭こうてつする方針ほうしん。

　同社どうしゃによると、捏造ねつぞうがあったのは4月がつ6日にち付づけ夕刊ゆうかんの記事きじ。小林こばやし製薬せいやくと取引とりひきがある企業きぎょう（岡山おかやま県けん）の社長しゃちょうの談話だんわとして「小林こばやし製薬せいやくから明確めいかくな連絡れんらくはなく、早はやく説明せつめいしてほしい」などと報ほうじたが、実際じっさいには社長しゃちょうはこうした発言はつげんをしていなかった。社会しゃかい部ぶ主任しゅにんが「自分じぶんのイメージと違ちがった」として勝手かってに書かき加くわえ、取材しゅざい記者きしゃも社長しゃちょうが言いっていない内容ないようと分わかりながら、修正しゅうせい・削除さくじょを求もとめなかった。

　記事きじ掲載けいさい後ごにこの社長しゃちょうから抗議こうぎを受うけたにもかかわらず、編集へんしゅう局きょく幹部かんぶらは捏造ねつぞうと明確めいかくに認識にんしきせず、十分じゅうぶんな社内しゃない検討けんとうを経へないまま、8日にち付づけ夕刊ゆうかんに「確認かくにんが不十分ふじゅうぶんでした」とする事実じじつと異ことなる訂正ていせい記事きじを掲載けいさいした。

　このため、二河伊知郎執行役員編集局長を給与きゅうよ3カ月かげつ30％返上へんじょう、編集へんしゅう局きょく総務そうむと社会しゃかい部長ぶちょうも休職きゅうしょく2カ月かげつの処分しょぶんとし、近ちかく3人にんを更迭こうてつする。柴田しばた岳たけし代表だいひょう取締役とりしまりやく社長しゃちょうも報酬ほうしゅう3カ月かげつ10％を返上へんじょうする。関係かんけいする社会しゃかい部ぶ次長じちょうと、岡山おかやま支局しきょくの別べつの記者きしゃを休職きゅうしょく1カ月かげつ、岡山おかやま支局しきょく長ちょうをけん責せき、地方ちほう部長ぶちょうを厳重げんじゅう注意ちゅういとする。

　柴田しばた社長しゃちょうは「取材しゅざいに協力きょうりょくいただいた社長しゃちょうを裏切うらぎり、深ふかくおわび申もうし上あげます。取材しゅざい結果けっかを曲まげることは決けっしてあってはならず、取材しゅざい・執筆しっぴつした記者きしゃが最後さいごまで記事きじに責任せきにんを持もつとともに、抗議こうぎを受うけた場合ばあいは真摯しんし（しんし）に受うけ止とめ、事実じじつに誠実せいじつに対応たいおうする姿勢しせいを徹底てっていしてまいります」との談話だんわを発表はっぴょうした。【郡こおり悠ゆう介かい】