体調たいちょうを崩くずす子こどもたち、高校こうこう最終さいしゅう試験しけん中止ちゅうしに涙なみだ　ガザで生いきる家族かぞく

　パレスチナ自治じち区くガザ地区ちくでのイスラム組織そしきハマスとイスラエル軍ぐんの戦闘せんとうは、開始かいしから9カ月かげつ以上いじょうが経過けいかした。避難ひなん生活せいかつの疲つかれや衛生えいせい状態じょうたいの悪化あっかから、中部ちゅうぶデルバラーで暮くらす高校こうこう教師きょうし、アシュラフ・ソラーニさん（48）の娘むすめや息子むすこは最近さいきん、相次あいついで体調たいちょう不良ふりょうを訴うったえた。アシュラフさんは子こどもたちの看病かんびょうをしながら、戦せん下かの過酷かこくな生活せいかつに耐たえている。【構成こうせい・エルサレム松岡まつおか大地だいち】

　6月16日にち

　この日ひは起おきた時ときから疲つかれ果はてていた。三男さんなんオマル（1）の体調たいちょうが悪わるく、一いち晩ばん中ちゅう、妻つまと一緒いっしょに看病かんびょうしていたからだ。オマルにはミルクを飲のんでもすぐ吐はいてしまう症状しょうじょうがあり、熱ねつもあった。

　そこで、デルバラーの大だい規模きぼ病院びょういん「アルアクサ殉教者じゅんきょうしゃ病院びょういん」へ連つれて行いった。診断しんだんの結果けっかは急性きゅうせい腸ちょう炎えんだった。オマルは点滴てんてきを3時間じかん以上いじょう受うけ、熱ねつはようやく下さがった。その後ご、試ためしにミルクを飲のませてみると、無事ぶじに飲のみ干ほした。快方かいほうへ向むかい、ひとまず安心あんしんした。

　実じつは2日にち前まえにも、長女ちょうじょアヤ（21）と次女じじょエタフ（19）を同おなじ病院びょういんへ連つれて行いった。2人ふたりは激はげしい腹痛はらいたや食欲しょくよく不振ふしんに悩なやまされ、白目しろめは黄色きいろに変色へんしょくしていた。検査けんさすると、ガザで感染かんせんが拡大かくだいしているA型がた肝炎かんえんだった。

　医師いしからは、薬くすりを処方しょほうしなくても2週間しゅうかんほどで治なおると説明せつめいされた。衛生えいせい管理かんりをしっかりし、ジャムや蜂蜜はちみつなどから糖分とうぶんをとり、新鮮しんせんな野菜やさいや果物くだものを食たべ、揚あげ物ものなどは控ひかえるようにアドバイスされた。

　だが、どうやって新鮮しんせんな食材しょくざいを手てに入いれればいいのか。戦争せんそうでインフラが破壊はかいされたガザでは、清潔せいけつな水みずの入手にゅうしゅも難むずかしい。医師いしの助言じょげんは正ただしい。だが、実行じっこうするのは簡単かんたんではない。とにかく、今いまは子こどもたちが一いち日にちも早はやく元気げんきになることを祈いのっている。

　6月22日にち

　このニュースを見みた時とき、私わたし…