別わかれたはず、でも同棲どうせいは継続けいぞく「あずきと雨あめ」公開こうかい　隈元くまもと博樹ひろきの長編ちょうへん初はつ監督かんとく作さく

「距ててて」の加藤かとう紗しゃ希まれと「風ふうのゆくえ」の嶺みね豪つよし一いちが共演きょうえんした映画えいが「あずきと雨あめ」が、11月4日にちより東京とうきょう・ポレポレ東中野ひがしなかのほか全国ぜんこくで順次じゅんじ公開こうかい。カルチャー批評ひひょう誌し・NOBODYの編集へんしゅう部員ぶいんで映画えいが評ひょうも執筆しっぴつする隈元くまもと博樹ひろきの長編ちょうへん初はつ監督かんとく作さくとなる。予告編よこくへんとメインビジュアルが解禁かいきんされた。

本ほん作さくの主人公しゅじんこうは、別わかれたはずのノブと同棲どうせいを続つづけているユキ。彼女かのじょはある出来事できごとをきっかけに、家いえを出でて行いくようノブに促うながす。その一方いっぽうで、ユキは勤務きんむ先さきの不動産ふどうさん会社かいしゃを訪おとずれたリコの家探やさがしに協力きょうりょく。しかしリコが地方ちほうからの家出いえで少女しょうじょであることが判明はんめいする。

加藤かとうがユキ、嶺みねがノブを演えんじたほか、「天然てんねん☆生活せいかつ」の秋枝あきえ一いち愛あいがリコ、演劇えんげき集団しゅうだんロロの望月もちづき綾乃あやのがユキの同僚どうりょう・カナコに扮ふんしている。篠田しのだ諒りょう、宮本みやもと行こう、立川たちかわらく人じんもキャストに名なを連つらねた。脚本きゃくほんは「リスナー」「水魚すいぎょ之の交」の久保寺くぼでら晃一こういちが執筆しっぴつ。李り潤じゅん希まれがメインビジュアルのアートワークを描えがいた。

隈元くまもとは「大切たいせつな人ひとに出会であうこともあれば、その先さきには別わかれが待まっていたりもする。この別わかれをどのようにして映画えいがの中なかで描えがくことができるのか。そのことは企画きかくの始はじまりから撮影さつえいが終おわってもなお、ずっと考かんがえている気きがします。私わたし自身じしん、この映画えいがのふたりのような経験けいけんはありません。ただ、短みじかいながらもこれまでの人生じんせいの中なかで別わかれてしまった人ひとたちのことを思おもい出だしたとき、ユキやノブの気持きもちに少すこしでも寄より添そうことができるのではないかと。ふとそんなことを思おもいながら、久保寺くぼでら晃一こういちさんが書かかれたシナリオと向むき合あいました」とコメントしている。

予告編よこくへんはYouTubeで公開こうかい中ちゅう。加藤かとうと嶺みねによるコメントも下記かきに掲載けいさいした。

映画えいが「あずきと雨あめ」予告編よこくへん

加藤かとう紗しゃ希まれ コメント

脚本きゃくほんを初はじめて読よんだときに、端はし的てきに言葉ことばで表あらわしづらい関係かんけい性せいがたくさん存在そんざいしているところが良よいなと思おもいました。狭せまい世界せかいの短みじかく小ちいさな事象じしょうがつらつらと重かさなっていくだけの時間じかん。劇的げきてきなことは起おこらないかもしれないけれど、息苦いきぐるしくなったりなんだかうずうずぐるぐるとするようなもどかしさを感かんじつつ、ユキの居場所いばしょを探さがすように演えんじていました。逃にげたり、受うけ入いれたり、立たち入いらなかったり、掴つかめるようで掴つかめないユキさん。なんとなく監督かんとくの隈元くまもとさんに重かさなって感かんじる瞬間しゅんかんもあったり…。
嶺みねさん演えんじるノブと対峙たいじしたときのなんとも言いえない近ちかいようで遠とおい距離きょりに物悲ものがなしさを感かんじたり、秋枝あきえさん演えんじるリコと一緒いっしょにいると勝手かってに過剰かじょうに心配しんぱいしちゃったり、2人ふたりを見みていると安心あんしんと心配しんぱいが交互こうごにやってきて。そんな中なかのオアシス的てきな存在そんざいが望月もちづきさん演えんじるカナコでした、自由じゆうでほっとして大好だいすき。みんな元気げんきかな。
ぜひ劇場げきじょうでご覧らんいただけると嬉うれしいです。

嶺みね豪つよし一いち コメント

「あずきと雨あめ」を振ふり返かえる。
この、映画えいがのシナリオは誰だれかの実体験じつたいけんだったのだろうか、あれ、これ自分じぶん話はなしたことあるな。なんて、台詞せりふを覚おぼえているとたまにそんな事ことを考かんがえる時ときがある。
同棲どうせいを解消かいしょうしたと同時どうじに、映画えいがの中なかでも僕ぼくはそうなった。現実げんじつと映画えいが、日常にちじょうの中なかに映画えいががどろどろと溶とけ込こんできた？
溶とけたアイスは冷ひやせばまた元もとに戻もどるのだろうか？
大おおきい冷蔵庫れいぞうこが欲ほしいな。そうすれば何なんでも固かたまるのではないだろうか。
あっ、そうだ！ あの子こアイス好すきだったな。
雨あめの日ひにも晴はれの日ひにもどんな時ときにでも観かんに来きてもらえたら嬉うれしいです。

隈元くまもと博樹ひろき コメント

大切たいせつな人ひとに出会であうこともあれば、その先さきには別わかれが待まっていたりもする。この別わかれをどのようにして映画えいがの中なかで描えがくことができるのか。そのことは企画きかくの始はじまりから撮影さつえいが終おわってもなお、ずっと考かんがえている気きがします。
私わたし自身じしん、この映画えいがのふたりのような経験けいけんはありません。ただ、短みじかいながらもこれまでの人生じんせいの中なかで別わかれてしまった人ひとたちのことを思おもい出だしたとき、ユキやノブの気持きもちに少すこしでも寄より添そうことができるのではないかと。ふとそんなことを思おもいながら、久保寺くぼでら晃一こういちさんが書かかれたシナリオと向むき合あいました。
加藤かとうさん、嶺みねさんをはじめ出演しゅつえん者しゃの方々かたがたはもちろんのこと、スタッフのみなさんに支ささえられて生うまれた大切たいせつな映画えいが。
ぜひ劇場げきじょうでご覧らんいただけるとうれしいです。