「くまのアーネストおじさんとセレスティーヌ」監督かんとくが回想かいそう「絵えコンテに1年ねん」

フランスの長編ちょうへんアニメーション「くまのアーネストおじさんとセレスティーヌ」の特別とくべつ上映じょうえいが本日ほんじつ8月がつ15日にちに広島ひろしま・JMSアステールプラザで開催かいさいされ、監督かんとくの1人ひとりであるステファン・オビエが登壇とうだんした。

「ひろしまアニメーションシーズン2024（HAS）」のプログラムとして上映じょうえいされた本ほん作さくは、ベルギー出身しゅっしんの絵本えほん作家さっかガブリエル・バンサンの代表だいひょう作さく「くまのアーネストおじさん」シリーズを映画えいが化かしたもの。大おおきくて無愛想ぶあいそうなクマのアーネストおじさんと、小ちいさなネズミの女おんなの子こセレスティーヌの奇妙きみょうな出会であいや彼かれらの友情ゆうじょう、冒険ぼうけんが、水彩すいさい画がのような淡あわいタッチで描えがき出だされる。共同きょうどう監督かんとくとしてバンジャマン・レネール、ヴァンサン・パタールも参加さんかした。

上映じょうえい後ご、客席きゃくせきから舞台ぶたい上じょうに登場とうじょうしたオビエは「ここに来くることができてとてもうれしく思おもっています。ちょっと緊張きんちょうしています」とはにかみ、「公開こうかいから少すこし時間じかんが経たっているので私わたし自身じしんも久ひさしぶりに観みました」と述のべる。ストップモーションコメディ「パニック・イン・ザ・ヴィレッジ」シリーズを手てがけたオビエが、スタイルの違ちがう本ほん作さくに参加さんかした経緯けいいについては「『パニック・イン・ザ・ヴィレッジ』を終おえた頃ころ、フランスのプロデューサーがスタジオを訪たずねてきてくれたんです。同どう作さくを一緒いっしょに作つくっていたヴァンサン・パタールとの協きょう働はたらけがとてもうまくいっていると思おもってくれたそうで、バンジャマン・レネールが『くまのアーネストおじさんとセレスティーヌ』をやると決きまったときに、私わたしたち2人にんも入はいることでよりよい制作せいさくができるんじゃないかという提案ていあんをされ、そのアイデアに乗のったという感かんじです」と回想かいそうした。

MCを担当たんとうしたアニメーション作家さっか・宮崎みやざきしずかが「主人公しゅじんこうたちが出会であうシーンで、アーネストがセレスティーヌを食たべようとして口くちを開ひらく描写びょうしゃなど、印象いんしょう的てきなカットがいくつもありますよね」と話はなすと、オビエは「この作品さくひんでは、アーネストとセレスティーヌの感情かんじょうの変化へんかこそが物語ものがたりをドライブしていると思おもいます。出会であいは2人ふたりの人生じんせいを変かえる重要じゅうようなシーンです」と口くちにする。また「緩急かんきゅうのあるアニメーションは、レネールの初期しょきからの作風さくふうでもあります。この作品さくひんでは甘あまい瞬間しゅんかんもダークな瞬間しゅんかんもあって、（ネズミ用ようの）罠わなを（クマに）かけるシーンなんかは自分じぶんでも『すごいな』と久々ひさびさに観みて思おもいました」と語かたった。

制作せいさく工程こうていについて聞きかれたオビエは「まずは、絵本えほんからダニエル・ペナックが脚本きゃくほんを作つくってくれたのですがすごく厚あつい本ほんで……。これを長編ちょうへんの映画えいがにするにしてもかなり要約ようやくしなければならず、その作業さぎょうに時間じかんを要ようし、その後ご絵えコンテの作成さくせいには1年ねんぐらいかかっています」と説明せつめいする。また、「もちろん絵本えほんとそれをもとにした脚本きゃくほんがありますが、映画えいが化かするのであれば、あくまで私わたしたちのスタイルでアーネストとセレスティーヌの物語ものがたりを描えがき直なおすということを大事だいじにしていました」と制作せいさく中ちゅうに意識いしきしていたことにも言及げんきゅうした。

※宮崎みやざきしずかの崎さきは立たつ崎さき（たつざき）が正式せいしき表記ひょうき