ベルリン映画えいが祭さい出品しゅっぴん作さく、太田おおた達成たつなりの「石いしがある」に金子かねこ由ゆかり里奈りな・三宅みやけ唱らがコメント

2024年ねん8月がつ28日にち 17:00 42 2 映画えいがナタリー編集へんしゅう部ぶ

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第だい73回かいベルリン国際こくさい映画えいが祭さいフォーラム部門ぶもんに正式せいしき出品しゅっぴんされた太田おおた達成たつなりの監督かんとく作さく「石いしがある」。映画えいが監督かんとくの金子かねこ由ゆかり里奈りな、三宅みやけ唱ら同どう作さくを鑑賞かんしょうした著名ちょめい人じんからコメントが到着とうちゃくした。

「石いしがある」ポスタービジュアル

大おおきなサイズで見みる（全ぜん17件けん）

同どう作さくは、知しらない街まちにやってきた女性じょせいが河原かわらで水切みずきり遊あそびをしている男性だんせいと出会であい、たわいのない時間じかんを過すごしながら、いつしか上流じょうりゅうへと歩あるいていく物語ものがたり。小川おがわあん、加納かのう土どらが出演しゅつえんした。

「石いしがある」金子かねこ由ゆかり里奈りなの感想かんそうコメント。［拡大かくだい］

「石いしがある」三宅みやけ唱の感想かんそうコメント。［拡大かくだい］

金子かねこは「川かわべりに座すわってただ水みずを見みることに意味いみを見出みいださないためにこの映画えいがを見みるのかもしれません」とコメントを寄よせた。三宅みやけは「のびやかに、おおらかに、もちろん丹念たんねんに……そんな気風きふうのいい映画えいがの作つくり方かたをしたいと夢見ゆめみていたら、なんと出会であってしまった」とつづっている。

「石いしがある」パンフレットの表紙ひょうしビジュアル。［拡大かくだい］

9月6日にちの公開こうかい初日しょにちより上映じょうえい館かんで販売はんばいされるパンフレットには、小川おがわと加納かのうが5つの質問しつもんに答こたえるアンケートや、編集へんしゅうを手てがけた大川おおかわ景子けいこのエッセイ、太田おおたと文筆ぶんぴつ家かの五ご所しょ純子じゅんこが数すう日間にちかんにわたって交かわしたメールを紹介しょうかいする「往復おうふく書簡しょかん」、映像えいぞう作家さっかの佐々木ささき友とも輔が寄稿きこうした作品さくひん評ひょう、詩人しじん・絵本えほん作家さっかのジョージ・ネルソンによるイラストとエッセイ、音楽家おんがくか・玉置たまき周あまね啓けい（MIZ / MONO NO AWARE）のエッセイ、詩人しじんの蜂はち飼耳による詩しが掲載けいさいされる。価格かかくは税込ぜいこみ1000円えん。表紙ひょうしの装丁そうていを含ふくむデザインは福西ふくにし想そう人じんが担当たんとうした。

「石いしがある」は東京とうきょう・ヒューマントラストシネマ渋谷しぶや、ポレポレ東中野ひがしなかのほか全国ぜんこくで順次じゅんじ公開こうかい。

映画えいが作品さくひん情報じょうほう

石いしがある

2024年ねん09月がつ06日にち（金かね）公開こうかい

監督かんとく：太田おおた達成たつなり出演しゅつえん：小川おがわあん、加納かのう土ど、稲垣いながき創はじめ太ふとし、稲垣いながき裕ひろし太ふとし、秀しゅう、瀬戸山せとやま晃あきら輔、山下やました光ひかり琉、五ご頭とう岳夫たけお、チャコ

石岡いしおか丈たけ昇のぼり（社会しゃかい学者がくしゃ）コメント

「石いしがある」は、「世界せかい」を撮とった作品さくひんだ。
人間にんげんが世界せかいを解釈かいしゃくするのでない。世界せかいがまず存在そんざいしていること。世界せかいが、人間にんげんや犬いぬや川かわを包つつみこむ時間じかんが流ながれる。
人間にんげんが「いる」のではなく、世界せかいが「ある」。
「いる」から「ある」へのシフト。石いしがある。
風ふうがあり、水みずがあり、砂すながある。
「ある」ものたちの連鎖れんさがカメラワークを通つうじて撮とられていく。チャコがかわいい。

金子かねこ由ゆかり里奈りな（映画えいが監督かんとく）コメント

川かわべりに座すわってただ水みずを見みることに意味いみを見出みいださないためにこの映画えいがを見みるのかもしれません

ダヴィデ・カザーロ（MUBI Notebook）コメント

「石いしがある」は私わたしたちを幼おさない頃ころの川辺かわべへと連つれ戻もどす。どんな夢ゆめも叶かない、限かぎりない日々ひびを過すごせたあの頃ころへと。
そしてこの映画えいがは私わたしたちに未来みらいも見みせてくれる──最良さいりょうの物語ものがたりの数々かずかずがそうであるように。
優やさしさや希望きぼう、自然しぜんや仲間なかまたちと出会であう瞬間しゅんかんを求もとめる私わたしたちの未来みらいを。

蜂はち飼耳（詩人しじん）コメント

おだやかな秋あきの河原かわらで、たまたま出会であった二人ふたりが、なんとなく一緒いっしょに過すごす。
水みずの流ながれは、時ときの流ながれ。
うっかり、川かわの中なかへ放はなってしまった石いし。どの石いしも、この世よにたった一ひとつだ。
じわりと滲にじむ寂さびしさと、距離きょり感かんの優やさしさに、映画えいがという方法ほうほうの妙味みょうみを感かんじました。

藤原ふじわら麻里まり菜さい（無駄むだづくり）コメント

映画えいがを倍速ばいそくで見みる人ひとも多おおいみたいだけれど、それで節約せつやくされた時間じかんは何なにに使つかうのだろう。
河原かわらで石いしを拾ひろって、投なげて、凪なぎのような時ときの流ながれを、生産せいさん性せいのない行動こうどうを贅沢ぜいたくだと感かんじず人生じんせいを送おくっていきたい。

三宅みやけ唱（映画えいが監督かんとく）コメント

のびやかに、おおらかに、もちろん丹念たんねんに……
そんな気風きふうのいい映画えいがの作つくり方かたをしたいと夢見ゆめみていたら、なんと出会であってしまった。
この映画えいがとの出会であいを大切たいせつにしたいと思おもう。
出会であいの場面ばめんに本当ほんとうに驚おどろいたあと、その後ごの場面ばめんはどれも自然しぜんと胸むねに染しみ入いった。