井土いど紀州きしゅうが新あらたに映画えいが化かした「痴ち人じんの愛あい」予告よこく解禁かいきん、大西おおにし信しん満みつる・奈月なつきセナのコメントも

谷崎たにざき潤一郎じゅんいちろうの小説しょうせつを井土いど紀州きしゅうが新あらたに映画えいが化かした「痴ち人じんの愛あい」の公開こうかい日びが11月29日にちに決定けってい。あわせて予告編よこくへんとポスタービジュアルが解禁かいきんされ、井土いどのほかキャストの大西おおにし信しん満みつる、奈月なつきセナからコメントが到着とうちゃくした。

本ほん作さくでは脚本きゃくほん家か志望しぼうの河合かわい譲治じょうじが寂さびれたバーでナオミと名乗なのる女性じょせいと出会であい、創作そうさくと恋人こいびととの間あいだでもがき苦くるしむさまが描えがかれる。小説しょうせつ「痴ち人じんの愛あい」を映画えいが化かするため脚本きゃくほんの執筆しっぴつを試こころみる譲治じょうじを大西おおにし、ナオミを奈月なつきが演えんじた。

さらにキャストとして土居どい志こころざし央ひさし梨なし、佐藤さとう峻たかし輔、柴山しばやま葉よう平たいら、中島なかじまひろ子こ、芳本よしもと美代子みよこ、村田むらた雄浩たけひろ、川瀬かわせ陽よう太ふとし、吉岡よしおか睦雄むつお、大久保おおくぼ雛ひな、丸まる純子じゅんこ、中嶌なかじま駿介しゅんすけ、佐藤さとう真澄ますみ、詩し歩ふ、たなかさと、華はな岡おか稟の出演しゅつえんも明あきらかに。予告編よこくへんには譲治じょうじがナオミに狂くるわされていく物語ものがたりの一端いったんが映うつし出だされ、「百ひゃく年ねん経たっても愛あいしてる…」とテロップが浮うかび上あがった。

大西おおにしは「移うつろいが激はげしい世よの中なかで、原作げんさくが書かかれてから100年ねんの年月としつきを経へても変かわらない何なにかを探さぐりながら撮影さつえいしていたような気きがします」と、奈月なつきは「ナオミに対たいしてみなさま色いろんな解釈かいしゃくをお持もちだと思おもいますが、素直すなおで執着しゅうちゃくを持もたない自由じゆうな彼女かのじょの生いき方かたに現代げんだいを頑固がんこに生いきていた私わたし自身じしんはとても支ささえられていました」とコメント。そして井土いどは「撮影さつえいが始はじまると、被写体ひしゃたいとしての奈月なつきセナの存在そんざい感かんは抜群ばつぐんで、ナオミというヒロインを見事みごとに体現たいげんしていました。映画えいががクランクアップし、彼女かのじょと会あうこともなくなった今いま、僕ぼくは思おもうのです。彼女かのじょは現実げんじつには存在そんざいせず、夢ゆめの中なかやスクリーンの中なかだけに生息せいそくするマボロシだったのではないかと」とつづった。

「痴ち人じんの愛あい」は、東京とうきょうの池袋いけぶくろシネマ・ロサほか全国ぜんこくで順次じゅんじ公開こうかい。

※「痴ち人じんの愛あい」はR15+指定してい作品さくひん

映画えいが「痴ち人じんの愛あい」予告編よこくへん

大西おおにし信しん満まん コメント

移うつろいが激はげしい世よの中なかで、原作げんさくが書かかれてから100年ねんの年月としつきを経へても変かわらない何なにかを探さぐりながら撮影さつえいしていたような気きがします。
当時とうじとはまた違ちがう現代げんだいの窮屈きゅうくつさの中なか、無意識むいしきに身みに纏まつわった枷かせのようなものを嫌いやというほど感かんじながら、自分じぶん自身じしんを解とき放はなつ作業さぎょうでした。
どうかこの作品さくひんが一人ひとりでも多おおくの方ほうに届とどきますように。

奈月なつきセナ コメント

最初さいしょにお話はなしを頂いただいた時ときは沢山たくさんの原作げんさくファンがいるこの作品さくひんの世界せかい観かんを守まもりながら
ナオミをどう表現ひょうげんしたらよいのか考かんがえ、監督かんとくとご相談そうだんさせていただきながら令れい和わ版ばんナオミを演えんじさせて頂いただきました。
ナオミに対たいしてみなさま色いろんな解釈かいしゃくをお持もちだと思おもいますが、素直すなおで執着しゅうちゃくを持もたない自由じゆうな彼女かのじょの生いき方かたに現代げんだいを頑固がんこに生いきていた私わたし自身じしんはとても支ささえられていました。
役やくを演えんじることの醍醐味だいごみを初はじめて感かんじた作品さくひんでもあります。
どうか皆様みなさまには譲治じょうじさんとナオミの関係かんけいを覗のぞいてそして見守みまもって頂いただけると幸さいわいです。

井土いど紀州きしゅう コメント

「痴ち人じんの愛あい」を映画えいが化かするという話はなしが持もち上あがって以来いらい、ずっと僕ぼくの心しんをとらえて離はなさなかった問題もんだい。
それは、ナオミという女おんながどんな姿すがたをしているのかということでした。
脚本きゃくほん家かとシナリオを作つくりながらも、そのことを考かんがえると悶々もんもんとした気持きもちになる毎日まいにち。
ところが、奈月なつきセナが目めの前まえに現あらわれると、僕ぼくの煩悶はんもんは一瞬いっしゅんにして吹ふき飛とびました。
たぐいまれな容姿ようしに艶つやのある声こえ、そして謎なぞめいた雰囲気ふんいき。
彼女かのじょは目めの前まえにいるはずなのに、本当ほんとうは存在そんざいしない夢ゆめの女おんなのようでした。
撮影さつえいが始はじまると、被写体ひしゃたいとしての奈月なつきセナの存在そんざい感かんは抜群ばつぐんで、ナオミというヒロインを見事みごとに体現たいげんしていました。
映画えいががクランクアップし、彼女かのじょと会あうこともなくなった今いま、僕ぼくは思おもうのです。
彼女かのじょは現実げんじつには存在そんざいせず、夢ゆめの中なかやスクリーンの中なかだけに生息せいそくするマボロシだったのではないかと。