米津よねつ玄げん師しが「RED OUT」で描えがいている人物じんぶつ像ぞうとは？ / YOASOBI新曲しんきょくは大観たいかん衆しゅの声援せいえんのように背中せなかを押おす

文ぶん / 真ま貝かい聡さとし

まずはこの週しゅうの初はつ登場とうじょう曲きょくの振ふり返がえりから

今週こんしゅうのYouTubeのミュージックビデオランキングは、先週せんしゅうのこの連載れんさいで触ふれたMrs. GREEN APPLEのスタジアムツアーでの「点描てんびょうの唄うた」のライブ映像えいぞうが15位いに。そのほか、BE:FIRSTにとって初はつとなったドーム公演こうえん「BE:FIRST LIVE in DOME 2024 “Mainstream - Masterplan”」で披露ひろうされた「Grow Up」のライブ映像えいぞうが56位いに登場とうじょう。62位いにはNiziUが初はじめて開催かいさいしたファンミーティング「NiziU Fan Meeting with U 2024 Nizi"U"niversity」の中なかから「BELIEVE」がランクインしたりと、複数ふくすうのライブ映像えいぞうが上位じょういに初はつ登場とうじょうしている。

BE:FIRST「Grow Up」from BE:FIRST LIVE in DOME 2024 “Mainstream – Masterplan”

NiziU「BELIEVE」from NiziU Fan Meeting with U 2024 Nizi"U"niversity

27位いにランクインしたのはME:Iの「Hi-Five」パフォーマンスビデオ。猫ねこをモチーフにしたステージで11人にんがスポーティな衣装いしょうで踊おどるシーンや、海うみをバックにおそろいの制服せいふく姿すがたでパフォーマンスをするシーンなど、同おなじ振付ふりつけでもシチュエーションによって印象いんしょうが違ちがって見みえ、1本ほんの動画どうがの中なかにさまざまな魅力みりょくを備そなえている。

ME:I「Hi-Five」パフォーマンスビデオ

69位いにはStray Kidsの「Stray Kids」が登場とうじょうした。歌詞かしにも過去かこ曲きょくのタイトルが盛もり込こまれているこの曲きょく。MV開始かいし53秒びょうの車くるまに乗のっているシーンでは「Side Effects」、2分ふん30秒びょうのエレベーターのシーンでは「Hellevator」など、これまでに彼かれらが発表はっぴょうしたMVを想起そうきさせる場面ばめんが随所ずいしょに盛もり込こまれた、集大成しゅうたいせいを感かんじる映像えいぞう作品さくひんとなっている。

Stray Kids「Stray Kids」ミュージックビデオ

70位いは&TEAMの「青嵐あおあらし（Aoarashi）」。8月7日にちにMVが公開こうかいされてから1週間しゅうかんで1000万まん回かい再生さいせいを突破とっぱし、今いまもすごい勢いきおいを見みせている。

&TEAM「青嵐あおあらし（Aoarashi）」ミュージックビデオ

日にち韓かんの人気にんきダンス＆ボーカルグループの楽曲がっきょくが目立めだった今週こんしゅうは、下記かきの3曲きょくをピックアップ。

米津よねつ玄げん師し「RED OUT」

※YouTubeウィークリーミュージックビデオランキング初はつ登場とうじょう26位い

8月がつ21日にちにリリースされる米津よねつ玄げん師しの6thアルバム「LOST CORNER」の収録しゅうろく曲きょくであり、SpotifyブランドCMソングに起用きようされている「RED OUT」のMVが26位いにランクインした。米津よねつがボカロP時代じだいに名乗なのっていたハチ名義めいぎに合あわせてなのか8月がつ8日にちに公開こうかいされたMVは、1週間しゅうかんで260万まん回かい再生さいせいを突破とっぱ。

MVを再生さいせいすると冒頭ぼうとうで雷かみなりが鳴なり、ひとけのない夜道よみちの街灯がいとうが点ついたり消きえたりするシーンなど、終始しゅうしゾクゾクする不穏ふおんさと緊張きんちょう感かんが漂ただよっている。そんな中なかで聴きこえてくるのは、同おなじく危あやうい雰囲気ふんいきを放はなつダークな歌うたとサウンドだ。Bメロで「今いますぐ消きえろ 消きえろ 消きえろ 消きえろ 消きえろ 消きえろ 消ぎえろ」と徐々じょじょに声こえを荒あらげるように叫さけび、サビでの「鮮血せんけつ煌きらめいて跳はねるスタインウェイ＆サンズ」「頭あたまの中なかで鳴なり止やまない砕くだけたバックビート」という衝動しょうどう的てきな歌詞かしへと続つづく。ちなみにスタインウェイ＆サンズとは、“世界せかい三さん大だいピアノ”の1つとされている最高峰さいこうほうのピアノメーカー。

ほかにも「繰くり返かえし夢ゆめを見みる 夢ゆめから目覚めざめてもそこは夢ゆめ」や「万感ばんかんの思おもいでファンファーレまであとジャスト八はち小節しょうせつ」といった歌詞かしがあることから、この曲きょくは悪夢あくむを振ふり払はらうようにピアノの前まえで作曲さっきょくをする人物じんぶつの姿すがたを描えがいているのではないかと感かんじる。MVを観みるたびに、曲きょく中ちゅうの主人公しゅじんこうの苦悩くのうや内省ないせい的てきな世界せかい観かんに何なん度ども引ひき込こまれる。

サザンオールスターズ「恋こいのブギウギナイト」

※YouTubeウィークリーミュージックビデオランキング初はつ登場とうじょう53位い

小池こいけ栄子えいこと仲野なかの太ふとし賀ががダブル主演しゅえんを務つとめ、宮藤くどう官かん九きゅう郎ろうが初はじめて医療いりょうドラマの脚本きゃくほんを手てがけたフジテレビ系けい「新宿しんじゅく野戦やせん病院びょういん」の主題歌しゅだいか「恋こいのブギウギナイト」のMVが到着とうちゃくした。

同どう曲きょくはムード歌謡かようを彷彿ほうふつとさせる日本にっぽんならではの懐なつかしい歌うたメロと、エレクトロサウンドという対照たいしょう的てきなジャンルの要素ようそを組くみ合あわせたような楽曲がっきょくだ。MVも同様どうように、着物きもの姿すがたの女性じょせいや提灯ちょうちんが登場とうじょうする一方いっぽうで、電でん飾かざりで文字もじを表現ひょうげんする令れい和わのネオン街がいを想起そうきさせる演出えんしゅつがあったりと、2つの時代じだい性せいをミックスした映像えいぞうになっていて、楽曲がっきょくとの親和しんわ性せいが高たかい。ところどころでセクシーな女性じょせいのTバックシーンが盛もり込こまれていたり、意味深いみしんな赤あかべこが出でてきたりとサザンならではの遊あそび心ごころも楽たのしめる。

サザンオールスターズ「恋こいのブギウギナイト」×新宿しんじゅく野戦やせん病院びょういんスペシャルコラボムービー

※動画どうがは現在げんざい非公開ひこうかいです。

8月がつ8日にちには同どう曲きょくと「新宿しんじゅく野戦やせん病院びょういん」のスペシャルコラボムービーが公開こうかいされており、楽曲がっきょくに合あわせてドラマの象徴しょうちょう的てきなシーンを振ふり返かえることができるので、合あわせてチェックいただきたい。

YOASOBI「舞台ぶたいに立たって」

※YouTubeウィークリーミュージックビデオランキング初はつ登場とうじょう64位い

YOASOBIの新曲しんきょく「舞台ぶたいに立たって」は、NHKのスポーツ中継ちゅうけいや番組ばんぐみを盛もり上あげるテーマソング「NHKスポーツテーマ2024」としてメンバーのAyaseが書かき下おろした楽曲がっきょくだ。楽曲がっきょく制作せいさくにあたりマンガアプリ「少年しょうねんジャンプ＋」で活躍かつやくするマンガ家かの桐島きりしま由紀ゆき、春野はるの昼ひる下か、タイザン5にスポーツをテーマにした作品さくひんの制作せいさくを依頼いらいし、描えがき上あがったマンガをもとに江坂えさか純じゅんが小説しょうせつを執筆しっぴつしたのち、それらをベースに楽曲がっきょくを制作せいさくしていったという。

8月がつ6日にちにはYOASOBIのX（Twitter）公式こうしきアカウントが、MVの公開こうかいを伝つたえるとともに「原作げんさく小説しょうせつ、マンガの世界せかい観かんに加くわえ、さまざまなスポーツに打うち込こむアスリートを描えがきつつ、見みてくださる皆みなさまが一いち歩ほ前まえに踏ふみ出だす力ちからをもらえるようにと、たくさんの願ねがいを込こめて作づくりました」と曲きょくに対たいする思おもいをポストした。

YOASOBI（@YOASOBI_staff）「#舞台ぶたいに立たって MV公開こうかい」

そんな多おおくの人ひとの手てによって生うまれたこの曲きょくは、努力どりょくを続つづけた先さきにある感動かんどうをドラマチックに描えがいた楽曲がっきょくに感かんじる。冒頭ぼうとうで「無邪気むじゃきに思おもい描えがいた / 未来みらいの私わたしの背中せなかを / ひたすら追おいかけた」という歌詞かしで、大だい舞台ぶたいに立たつことを夢見ゆめみて努力どりょくをする“私わたし”をギター1本ほんと歌うただけで表現ひょうげん。サビでは「さあ / 待まちに待まった舞台ぶたいに立たって / 高鳴たかなる鼓動こどう 挑戦ちょうせんの合図あいず / 何なん度ども何なん度ども / イメージしてきた / どんな自分じぶんも超こえてみせる」「そうだ夢ゆめに見みていた景色けしきの / 目めの前まえに立たっているんだ」と、念願ねんがんだった場所ばしょにたどり着ついた興奮こうふんと覚悟かくごを見事みごとに描写びょうしゃし、ドラムやベースが重かさなった盛大せいだいなサウンドは、 “私わたし”の背中せなかを押おす大観たいかん衆しゅの声援せいえんのように鳴なり響ひびく。

「舞台ぶたいに立たって」は高たかみを目指めざしてがんばっている人ひとや、目標もくひょうを達成たっせいできずに悩なやんでいる人ひと、これから大おおきな挑戦ちょうせんが待まっている人ひとなど、多おおくの人ひとが胸むねを打うたれること間違まちがいなしの快かい作さくだ。

真ま貝かい聡さとし

ライター / インタビュアー。雑誌ざっしやWebで執筆しっぴつするほか、MOROHA「其ノ灯ひ、暮くれラシ」、BiSH「SHAPE OF LOVE」、PEDRO「SKYFISH GIRL-THE MOVIE-」といったドキュメンタリー映像えいぞう作品さくひんや、テレビ特番とくばん「Mrs. GREEN APPLE ～Review of エデンの園えん～」にインタビュアーとして参加さんかしている。