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伝説でんせつ的てきUKサイケデリック・バンド、スペースメン３で活動かつどうしていたジェイソン・ピアースを中心ちゅうしんとするスピリチュアライズド。
ホーンやストリングスを用もちいたオーケストレーション・サウンドが紡つむいでいく曲きょくはピアースの眩惑げんわく的てきなヴォイスと織おり合あい、またノイズ・ギターやキーボード、ハーモニカなどの重層じゅうそう的てきなアンサンブルによってドラッギーなサイケデリアへ昇華しょうかされていく。
97年ねんに３rdアルバム『宇宙うちゅう遊泳ゆうえい』を発表はっぴょう。トリップ感かん満載まんさいのメロディと狂気きょうきの沙汰さたとでもいうべきピンと張はり詰つめた緊張きんちょう感かん、そして、バンドのメンバーでピアースと恋人こいびと関係かんけいにあったケイト・ラドリー（key）との破局はきょくが色濃いろこく影響えいきょうしている歌詞かし——ケミカル系けいの高こうぶりをもちながら、“やるせなさ”や“切せつなさ”といった人間にんげん的てきな情動じょうどうをもたたえたこの作品さくひんは各かく方面ほうめんで高たかい評価ひょうかを得えた。ちなみにそのケイトはリチャード・アシュクロフト（exヴァーヴ）と結婚けっこんし、バンドも脱退だったいしている。
レコーディング直前ちょくぜんにメンバー全員ぜんいんを解雇かいこ、ピアーズ自みずからがスコアを書かき、総勢そうぜい100人にんに及およぶオーケストラなどを起用きようして恐おそろしく荘厳そうごんな世界せかいを描えがき出だした『レット・イット・カム・ダウン』（01年ねん）。そのツアーで起用きようしたメンバーがそのままバンドとなってロック・バンド的てきなダイナミズムを打うち出だしつつ、オーケストラ・サウンドも要所ようしょで登場とうじょう、これまでの集大成しゅうたいせい的てきな内容ないようとなった『アメイジング・グレイス』（03年ねん）。——その進化しんかはとどまることがない。