夜勤やきん明あけの病院びょういん看護かんご師しがパチンコ屋やに並ならぶ理由りゆう ウルトラハイが収おさまらぬまま登山とざんに向むかう人ひとも

（イラスト：北沢きたざわ夕ゆう芸げい）

ニューヨーク特派とくは員いん時代じだい、でかい事件じけんの執筆しっぴつを終おえると、ラスベガスに飛とんでいた。その頃ころの米国べいこくでは、リーマンショックやビッグ3の破綻はたん、オバマ大統領だいとうりょう誕生たんじょうといった世界せかいを揺ゆるがす出来事できごとが続つづいた。

数カ月すうかげつの取材しゅざいの後のちに企画きかく記事きじを執筆しっぴつすると、体からだはボロボロだが、精神せいしん的てきにはハイな状態じょうたいになる。

そのまま飛行機ひこうきに乗のって、ベガスで数日すうじつを過すごす。ちなみに、取材しゅざいで航空こうくう会社かいしゃのマイルが貯たまり、フライトにカネはかからない。それが私わたしの「オフ」であり、大抵たいていベガスで次つぎのネタを思おもいつき、そのまま取材しゅざい先さきに飛とび立たつ。

「おいおい、それじゃ体たいが休やすまんないじゃんかよ」

ま、そうかもしれない。だが、激変げきへんする事象じしょうを相手あいてにしていると、オフとなっても、簡単かんたんに気持きもちが切きり替かわらない。読者どくしゃは突発とっぱつ事件じけんを知しりたがる（でしょ）。不祥事ふしょうじや事故じこ・災害さいがいを早はやく知しらせて、解決かいけつに向むけたコメントの一ひとつも出ださなければならない。

だからして、記者きしゃという職種しょくしゅにはハイな状態じょうたいから抜ぬけ出だせない輩やから（やから）が多おおい。職業病しょくぎょうびょうっす。

で、思おもいがけない所ところに、同おなじような人種じんしゅがいた。