7月がつ末まつが｢円えん安やすの終おわり｣となるための3つの条件じょうけん 日銀にちぎんに課かされた｢利上りあげ｣と｢相応そうおう規模きぼの減額げんがく｣

どう転ころんでも円えん安やす。今いまや日銀にちぎん金融きんゆう政策せいさく決定けってい会合かいごうは円えん売うりイベントと化かした。この流ながれに終止符しゅうしふを打うつには。

今回こんかいは発言はつげんで円えん安やすを招まねくことなく会見かいけん場じょうを後のちにした植田うえだ総裁そうさい（写真しゃしん：Bloomberg）

日銀にちぎんは6月がつ14日にちに開催かいさいした金融きんゆう政策せいさく決定けってい会合かいごうで、政策せいさく金利きんりである無む担保たんぽコール翌日よくじつ物ぶつ金利きんりの誘導ゆうどう目標もくひょうを0〜0.1％程度ていどで現状げんじょう維持いじとする決定けっていを下くだした。

事前じぜん報道ほうどうで注目ちゅうもくされた長期ちょうき国債こくさいの買かい入いれ減額げんがく、いわゆる量的りょうてき引ひき締しめ（QT）に関かんしては方針ほうしん自体じたいが決定けっていされているものの、具体ぐたい的てきな金額きんがくや時間じかん軸じくは7月がつ30～31日にちの会合かいごうで詰つめるという情報じょうほう発信はっしんにとどまっている。

利上りあげに対たいする言及げんきゅうもなく、QT決定けっていも先送さきおくりということで為替かわせ市場いちばの初期しょき反応はんのうは円えん売うりで反応はんのうしている。後述こうじゅつするように、展望てんぼうレポートも兼かねた7月がつ会合かいごうへの期待きたい値ちは否応いやおうなしに上あがらざるを得えない。

もっとも、日銀にちぎんが能動のうどう的てきに出だせるカードが決けっして多おおくない中なか、ECB（欧州おうしゅう中央ちゅうおう銀行ぎんこう）が見みせるような予告よこく型がたの運営うんえいで時間じかんを稼かせぐという一いち手ては賢明けんめいにも思おもえる。

慎重しんちょうさは評価ひょうかされていいはずだが…

もちろん、植田うえだ和男かずお日銀にちぎん総裁そうさいが言いうように「望のぞましい国債こくさい保有ほゆう残高ざんだかとか（それに対応たいおうする）超過ちょうか準備じゅんびの水準すいじゅんに到達とうたつするまでにはかなりの時間じかんがかかる」というのが実情じつじょうであり、時間じかん稼かせぎの意図いとはなかっただろう。

しかし、今回こんかい何なにかを決きめたところで為替かわせ市場いちばはどのみち、因縁いんねんをつけて円えん売うりを進すすめるのだから、小刻こきざみに事ことを進すすめるが吉きちである。