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まだ「えんやす日本にっぽんにプラス」とっていられるのか えんやす社会しゃかいにおける優勝劣敗ゆうしょうれっぱい徹底てっていうなが現象げんしょう

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えんやすわりはなかなかえず、1ドル=160えんだいまですすんだ。「えんやす功罪こうざい」をめぐる論争ろんそう総括そうかつする。

渋沢しぶさわ1まんえんさつ時代じだいえん相場そうばはどうなるか(写真しゃしん:Bloomberg)

特集とくしゅうえんやす・インフレのきしみ」のほか記事きじ

ほん記事きじは2024ねん7がつ10日とおか6:00まで無料むりょう全文ぜんぶんをごらんいただけます。それ以降いこう有料ゆうりょう会員かいいん限定げんていとなります。

2022ねん3がつはじまったえんやす局面きょくめんにおいて、断続だんぞくてきに「えんやすいのか、わるいのか」といったえんやす功罪こうざいろん議論ぎろん話題わだいになりやすくなっている。

日々ひびおおくの企業きぎょうおおくの業種ぎょうしゅ方々かたがたとおはなしさせていただいている経験けいけんからわせてもらえば、えんやす功罪こうざい争点そうてんしているのは学者がくしゃやエコノミストのようなつうじていない人々ひとびと論壇ろんだんだけで、「えんやすはもはや日本にっぽん経済けいざいにとってコストであって是正ぜせいされるべき」が世論せろん大勢おおぜいかんじられる。

事実じじつ、「まだそんなこと(えんやすのメリット)をっているひとがいるんですか」とわれた経験けいけん筆者ひっしゃには複数ふくすうある。

現状げんじょう日本にっぽんきているのは「インフレぜいによる実質じっしつ所得しょとく実質じっしつ消費しょうひ抑圧よくあつ」であり、えんやすかげにこの現象げんしょうふかかかわっている。おおくの日本にっぽん国民こくみんえんやすのメリットよりデメリットに着目ちゃくもくし、その緩和かんわうったえるのは自然しぜんはなしだ。

おおくの国民こくみん注目ちゅうもくするこのテーマについて、論点ろんてん整理せいりしてみたい。

経済けいざい主体しゅたいごとでえん相場そうば価値かちかんちが

まず、えんやす功罪こうざいろん要諦ようたいは、総論そうろん各論かくろん結論けつろんちがうことをみとめることだ。

ある為替かわせ水準すいじゅんがプラスかマイナスかは経済けいざい主体しゅたいごとにちがう。そして、どちらも間違まちがっていないので議論ぎろんはいつまでも平行へいこうせんになる。筆者ひっしゃ年間ねんかん100しゃ以上いじょう輸出ゆしゅつ企業きぎょう輸入ゆにゅう企業きぎょう機関きかん投資とうしまわるが、えん相場そうばたいする価値かちかんみなちがうし、ちがって当然とうぜんである。

総論そうろんについては2022ねん1がつ日銀にちぎん展望てんぼうリポートで計量けいりょう分析ぶんせきとともにしめした議論ぎろんがわかりやすい。これを要約ようやくしてみたものがひょうだ。

当時とうじ黒田くろだひがし彦前日銀にちぎん総裁そうさいが「えんやす日本にっぽん経済けいざい全体ぜんたいにとってプラス」と連呼れんこしていたことからもわかるとおり、結論けつろんもそのとおりにみちびかれている。

実際じっさい、こうした総論そうろん直近ちょっきん日銀短観にちぎんたんかん(2024ねん6がつ調査ちょうさ)と整合せいごうてきでもある。業況ぎょうきょう判断はんだんDIにかんし、だい企業きぎょう製造せいぞうぎょう予想よそうがい改善かいぜんせる一方いっぽうだい企業きぎょう製造せいぞうぎょう悪化あっかした。ヘッドラインとしてほうじられたのは前者ぜんしゃである。

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