今シーズンから練習拠点をアメリカのラファエル・アルトゥニアンコーチのもとに移した、フィギュアスケートの本田真凜選手。スケート技術の見直しや環境の変化にまだ追いつけていないのか、GPシリーズでも全日本選手権でも思うような成績が残せないシーズンとなっている。
「全日本選手権ではまさかの15位。GPシリーズでは悪いといっても6位と8位で10位以内の成績を収めていたのですから、2ケタ台にまで順位を落としたのは驚きです。全日本ではジャンプのミスが目立ちましたが、GPシリーズ中のアルトゥニアンコーチのコメントではジャンプを大きく修正したりはしなかったようですから、精神的なものが大きかったのではないでしょうか。トリプルアクセルを武器にシニアデビューから負け知らずで連勝し、シーズン後半に大きくクローズアップされた紀平梨花選手は1歳違いの練習仲間ですし、優勝した坂本花織は18歳。4位の三原舞依も19歳と同世代の選手が次々といい成績を残しており、焦りの気持ちも大きいのでしょう」(スポーツライター)
平昌五輪以前、ジュニアのトップ選手だった本田選手。すぐにシニアでもトップ選手の仲間入りをすると思われ、メディアもはやし立てたが、それで本田選手が勘違いしてしまったという見方もある。また、その一方で、本田選手は、成績が残せなかった時のメディアの手のひら返しも味わっている。そんなメディアは平昌五輪では坂本選手をもてはやし、シーズン後半は紀平選手一色だ。
本田選手が開花するのは、自分の新しい立ち位置に慣れ、新コーチの指導が結実する来シーズン以降になるだろう。プレッシャーを含めたこれらの試練を乗り越えるまでは忍耐の時。ぜひとも心折れることなく頑張ってもらいたいものだ。
(芝公子)