ザギトワの“鉄てつの女おんな”コーチが「猛もうバッシングされた過去かこ」告白こくはくで見みせた意地いじ

　2018‐2019フィギュア世界せかい選手権せんしゅけんの女子じょしシングルで優勝ゆうしょうしたロシアのアリーナ・ザギトワ選手せんしゅ。彼女かのじょを指導しどうしたコーチがエテリ・トゥトベリーゼ氏しであり、この大会たいかいで2位いに入はいったカザフスタンのエリザヴェート・トゥルシンバエワ選手せんしゅもまた、トゥトベリーゼ氏しの教おしえ子ごだ。

　そんな名めいコーチ、トゥトベリーゼ氏しが自身じしんのインスタグラムに意味深いみしんなコメントを残のこして、ロシアで大おおきな反響はんきょうを呼よんだという。

「その内容ないようは、本来ほんらいは1年ねんほど前まえに公開こうかいするつもりで書かいた“手紙てがみ”だったそうで、まず平たいら昌あきら五輪ごりんの前後ぜんごの自身じしんについて書かいています。昨年さくねん11月がつに亡なくなった実母じつぼの脳腫瘍のうしゅようが見みつかったのが五輪ごりん直前ちょくぜんだったそうで、辛つらい気持きもちの中なかでの五輪ごりんだったこと。そんな精神せいしん状態じょうたいだったので五輪ごりんでの勝利しょうりのおいの言葉ことばも響ひびかないほど、心しんの中なかには痛いたみしかなかったという弱気よわきな面めんを見みせています」（スポーツライター）

　トゥトベリーゼ氏しは、過去かこに実母じつぼと未婚みこんで産うんだ娘むすめとの3人にん暮くらしで、コーチ業ぎょうが忙いそがしいトゥトベリーゼ氏しのために、母親ははおやが生活せいかつ面めんをサポートしているとメディアの取材しゅざいで明あかしていただけに、母親ははおやの病気びょうきにショックを受うけるのは当然とうぜんと言いえよう。

「“鉄てつの女おんな”と呼よばれるトゥトベリーゼ氏しが弱よわみを見みせたことが驚おどろきではあるのですが、内容ないようはそれだけではありません。教おしえ子ごの何人なんにんかが自分じぶんのもとを去さったこと、その中なかでも200％を超こえて力ちからを入いれて育そだてた選手せんしゅのことで自分じぶんが批判ひはんされ、これ以上いじょう辛つらい思おもいはなかったと心情しんじょうを吐露とろしたんです」（前出ぜんしゅつ・スポーツライター）

　この、力ちからを入いれて育そだてた選手せんしゅが、トゥトベリーゼ氏しが平たいら昌あきら五輪ごりんでコーチを務つとめた一人ひとりであるエフゲニア・メドベージェワ選手せんしゅであることは想像そうぞうに難かたくないが、そのことでコーチであるトゥトベリーゼ氏しが批判ひはんされたとはどういうことなのだろうか。

「平たいら昌あきら五輪ごりん後ご、メドベージェワ選手せんしゅはカナダに練習れんしゅう拠点きょてんを移うつし、羽生はぶ結ゆい弦つる選手せんしゅを指導しどうするブライアン・オーサーコーチの師事しじを仰あおぎましたが、メドベージェワ選手せんしゅは国民こくみん的てき人気にんき選手せんしゅだっただけにロシア国外こくがいに本拠ほんきょを移うつすことに反発はんぱつするロシアのファンも少すくなくありませんでした。国くにを捨すてるのかとメドベージェワ選手せんしゅ自身じしんもバッシングにあったのですが、突然とつぜんの移籍いせきにトゥトベリーゼコーチが悪わるいという声こえも多数たすう出でたのです。さらに昨秋さくしゅう、オーサーコーチの友人ゆうじんがインタビューを受うけた際さい、『トゥトベリーゼコーチがメドベージェワ選手せんしゅに“もうあなたのキャリアは終おわった。もう何なにも達成たっせいすることはできない”と言いったとオーサーコーチから聞きいた』と話はなしたのです。これまでもロシアでは真偽しんぎ不明ふめいの類似るいじの内容ないようの報道ほうどうがなされていたようですが、オーサーコーチに関かかわる人物じんぶつの証言しょうげん的てき発言はつげんで、騒さわぎになったのです」（前出ぜんしゅつ・スポーツライター）

　2人ふたりの間あいだにどんな行いき違ちがいがあってこういう報道ほうどうにつながったのかはわからないが、このことでトゥトベリーゼ氏しがメドベージェワ選手せんしゅを捨すてたという印象いんしょうを与あたえてしまい、バッシングにつながったようだ。2人ふたりの弟子でしに世界せかい選手権せんしゅけんで1位い、2位いを取とらせることができた今いまだからこそ、自分じぶんの指導しどうが間違まちがっていないことを証明しょうめいしたという主張しゅちょうとしてインスタグラムに言葉ことばを残のこしたのではないだろうか。

“鉄てつの女おんな”は、弱気よわきになってもそれで終おわったりはしないのだ。

（芝しば公子きみこ）