石破いしば茂しげるが「次つぎの自民党じみんとう総裁そうさい1位い」に浮上ふじょうした「まさかのゾンビ復活ふっかつ」というホラー現象げんしょう

　夏休なつやすみには涼りょうを求もとめてホラー映画えいがを見みたり、怖こわい話はなしを聞ききたくなるものだが、永田町ながたちょうにもそれは当あてはまる。いったんは「終おわった」とされた自民党じみんとう・石破いしば茂しげる元もと幹事かんじ長ちょうがまさかの復活ふっかつを遂とげているからだ。

　共同通信きょうどうつうしんの世論せろん調査ちょうさによれば、来年らいねん9月がつに予定よていされている自民党じみんとう総裁そうさい選せんで次つぎの総裁そうさいに誰だれがふさわしいかと聞きいたところ、石破いしば氏しが18.5％でトップに立たった。河野こうの太郎たろうデジタル担当たんとう相しょうが13.5％、小泉こいずみ進すすむ次郎じろう元もと環境かんきょう相しょうが11.9％で、これに続つづいている。岸田きしだ文雄ふみお総理そうりは10.2％で4位いだった。もっとも、自民党じみんとう支持しじ層そうに限かぎれば、岸田きしだ総理そうりは19.1％で最もっとも高たかかった。

　5位い以下いかを見みると、高市たかいち早苗さなえ経済けいざい安全あんぜん保障ほしょう担当たんとう相しょう7.0％、林はやし芳正よしまさ外相がいしょう3.7％、茂木もき敏さとし充たかし幹事かんじ長ちょう2.0％、野田のだ聖子せいこ元もと総務そうむ会長かいちょう1.6％、西村にしむら康やすし稔みのり経済けいざい産業さんぎょう相しょう1.4％と続つづいている。

　石破いしば氏しはたびたび自民党じみんとう総裁そうさい選せんに挑戦ちょうせんしては負まけ続つづけ、ついには石破いしばグループも解体かいたい。子分こぶんがひとりもいない状態じょうたいになった。その意味いみでは、総理そうり候補こうほ1位いはゾンビのような復活ふっかつといえるのかもしれない。

　8月がつ4日にちには岸田きしだ総理そうり、遠藤えんどう利明としあき総務そうむ会長かいちょうと3人にんで会食かいしょくしたことが話題わだいとなった。石破いしば氏しは「週刊しゅうかん現代げんだい」の取材しゅざいに対たいし、岸田きしだ総理そうりから入閣にゅうかくの打診だしんがあったらどうするかと聞きかれて、

「必要ひつようだと言いわれて断ことわると、何なにのために政治せいじ家かをやっているんだ、ということになる」

　と意欲いよくをにじませた。「次つぎの総理そうり」として石破いしば氏しがトップになっていることについては「くだらん」と言いいながらも、まんざらでもなさそうだ。

　自民党じみんとう内ないではすっかり忘わすれ去さられた存在そんざいだが、政治せいじ家かはなかなか「成仏じょうぶつ」しないものである。