寄生虫のアニサキスに要注意!県内すでに10件、前年度超え
大久保直樹
鳥取県内で寄生虫のアニサキスによる食中毒が多発している。1月から今月24日までで昨年1年間の7件を上回る10件が発生しており、県は注意を呼びかけている。
米子、倉吉両保健所によると、8日夜、米子市の男性がスーパーで購入したイワシとトビウオの刺し身を食べ、胃痛や吐き気などの症状を訴えた。11日には倉吉市の男性が、14日には東伯郡の女性がそれぞれ購入した魚を刺し身に調理して食べ、同様の症状を訴えたという。3人はアニサキスによる食中毒と判断されたが、すでに回復している。
県くらしの安心推進課によると、今年発生したアニサキスによる10件の食中毒のうち4件は、イワシが原因とみられるという。
境漁港の水揚げは今年、マイワシを中心に好調で、1~4月の漁獲量は計約2万5千トンと前年同時期(計約1万1千トン)を上回った。県の担当者は「(魚が)手に入りやすくなり、食べる人が増えたことも影響したのかもしれない」とみる。
アニサキスは体長2~3センチで半透明の白色。寄生したサバやサンマ、イワシ、イカなどを食べると、激しい腹痛や吐き気、嘔吐(おうと)の症状が出るという。県は加熱(60度で1分、70度で瞬時に死滅)や冷凍(零下20度、24時間以上で死滅)のほか、速やかな内臓除去、目視確認などを呼びかけている。(大久保直樹)
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この記事を書いた人
- 大久保直樹
- 神戸総局|東播地区担当
- 専門・関心分野
- 地方自治・過疎問題・原発・史跡などの文化財