米国人も疑問? トランプ氏、なぜ今も話題の中心 米識者が読み解く
米ブルッキングス研究所 ウィリアム・ガルストン氏に聞く
2024年の米大統領選に向け、共和党では、4度も起訴されたトランプ前大統領がいまだに他を圧倒する有力候補となっている。なぜか。かつて大統領選に関わった経験もある米ブルッキングス研究所のウィリアム・ガルストン氏(政治学)に聞いた。
――トランプ氏がなぜ、いまも米国の政治的な議論の主軸なのか、多くの日本人が疑問を抱いています。
多くの米国人も同じ疑問を持っています。以前なら、4度も起訴されたトランプ氏が大統領選に出る資格はないとみなされていた。しかし、いまの米国は政治的に深く分断され、普通の時代とはいえません。バイデン大統領や民主党に反発する人々は情緒的にトランプ氏と結びつき、司法省が無実の罪でトランプ氏を責めていると信じています。トランプ氏が攻撃されるほど、支持者は熱心になるのです。
――共和党には主張が似た候補者もいるのに、トランプ氏ばかりが支持を集めるのはなぜなのでしょう。
米国には「数十年にわたって…
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この記事を書いた人
- 望月洋嗣
- アメリカ総局長
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- 国際政治、紛争