絶滅ぜつめつ危惧きぐトモエガモ、2せん→17まん 温暖おんだん原因げんいん?とく千葉ちば急増きゅうぞう

小林こばやし正明まさあき
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 環境省かんきょうしょうのレッドリストで絶滅ぜつめつ危惧きぐるい指定していされているわたどりのトモエガモの個体こたいすうえている。国内こくないでは2004ねん調査ちょうさやく2せんったが、この10ねんほどで急増きゅうぞう昨冬さくとうは17まんちかくが確認かくにんされた。近年きんねんおおあつまるようになった千葉ちばけん印旛沼いんばぬまでは今季こんき、6まん6せんちょうのトモエガモが越冬えっとうしている。

 トモエガモは日本にっぽん韓国かんこく中国ちゅうごく越冬えっとう。ロシアの北極圏ほっきょくけん繁殖はんしょくするとみられている。

 野鳥やちょう調査ちょうさ手掛てがけるNPO法人ほうじんバードリサーチと石川いしかわけん加賀かが鴨池かもいけ観察かんさつかんが22ねん10がつ~23ねん3がつ全国ぜんこく調しらべたところ、やく16まん7せん越冬えっとう確認かくにんされた。

 国内こくないでは日本海にほんかいがわ九州きゅうしゅう有明海ありあけかい周辺しゅうへん越冬えっとうおおく、太平洋たいへいようがわでは宮城みやぎけん千葉ちばけん目立めだ程度ていどだった。そのなか印旛沼いんばぬまのトモエガモは18ねんに2せんだったが、年々ねんねん急増きゅうぞう昨冬さくとうは13まんした。

 主要しゅよう越冬えっとう韓国かんこくでは30まん~40まん安定あんていしており、韓国かんこくからの移動いどうとはかんがえにくいという。バードリサーチの神山かみやま和夫かずお研究けんきゅういん(57)は「トモエガモの総数そうすうえているのではないか。ロシアの研究けんきゅうしゃ繁殖はんしょくひろがっていると報告ほうこくしている。温暖おんだん繁殖はんしょく条件じょうけんくなっているとかんがえられるが、北極圏ほっきょくけん環境かんきょうわってきていることが懸念けねんされる」とはなす。

 石川いしかわけん加賀かが日本にっぽん野鳥やちょうかいによるわたりルートの調査ちょうさで、北極圏ほっきょくけん繁殖はんしょくであると有力ゆうりょくされるようになったのは12ねん。まだ生態せいたい不明ふめいてんすくなくない。

 北極圏ほっきょくけん繁殖はんしょくとするガンるいやハクチョウるい温暖おんだん繁殖はんしょく場所ばしょえたり繁殖はんしょく期間きかんながくなったりし、個体こたいすうえているとかんがえられており、トモエガモも同様どうよう可能かのうせいがあるという。小林こばやし正明まさあき

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