イスラム組織そしきハマスの奇襲きしゅうに端はしを発はっしたイスラエル軍ぐんのパレスチナ自治じち区くガザへの報復ほうふく攻撃こうげきが始はじまり、7日にちで半年はんとしとなる。ガザでは3万まん3千せん人にん以上いじょうが犠牲ぎせいになってもなお戦闘せんとうに終おわりが見みえない。避難ひなん民みんら150万まん人にんが身みを寄よせる最さい南部なんぶラファの状況じょうきょうを、ムハンマド・マンスール朝日新聞あさひしんぶん通信員つうしんいん（28）が報告ほうこくする。

人々ひとびとの心しんまで変かえられてしまった

　イスラエル軍ぐんの攻撃こうげきが始はじまってからのこの半年はんとしで、ガザは大おおきく変かわった。あまりにも多おおくの罪つみのない人々ひとびとが殺ころされた。街まちは、空爆くうばくや砲撃ほうげきで跡形あとかたもないほど破壊はかいし尽つくされた。そして生いき残のこった人々ひとびとの心しんまで、変かえられてしまったと感かんじる。

　「イスラエル軍ぐんは、早はやく殺ころしに来きてくれないだろうか」「長ながい時間じかんをかけて、恐怖きょうふを与あたえられ、死しんでいくことにもう耐たえられない」

　１週間しゅうかんほど前まえからだろうか。ガザ全域ぜんいきからの避難ひなん民みんが身みを寄よせる最さい南部なんぶラファでは最近さいきん、そんな声こえが目立めだち始はじめた。これまでになかったことだ。

　2週間しゅうかんほど前まえ、ラファの東ひがしの方ほうで爆撃ばくげき音おんがして、私わたしは現場げんばに向むかった。飛とび散ちったミサイルの破片はへん、がれきにこびりついた大量たいりょうの血痕けっこん……。もう、嫌いやと言いうほど見みてきた光景こうけいがあった。巻まき込こまれた小ちいさな女おんなの子こが病院びょういんに運はこばれた。追おいかけていくと、まもなくその子こが亡なくなったと聞きかされた。

　「自分じぶんの家いえが爆撃ばくげきされ、自分じぶん…