Re:Ron連載れんさい「みたらし加奈かなの　味方みかたでありたい」第だい7回かい

　【現在げんざい、同性どうせいの方ほうとお付つき合あいをしています。

　パートナーのことは心しんの底そこから愛あいしています。だけど、病院びょういんや役所やくしょで自分じぶんたちの間柄あいだがらを聞きかれた時ときに、家族かぞくだと言いえないことがつらい時ときもあり、このまま家族かぞくとして最期さいごを迎むかえられなくなるのは、孤独こどく感かんさえ感かんじます。

　私わたしは、異性いせいの方ほうとお付つき合あいができませんが、ふとした時ときに、無理むりやり異性いせいの方ほうと家族かぞくを作つくらなければならないのかもしれないと追おい込こむ時ときがあります。同性どうせい婚こんへの実現じつげんへ向むけて、何なにをすればいいでしょうか？】（相談そうだん者しゃ・白しろ飯めし）

　2019年ねんの2月がつ14日にち、私わたしの目めに一ひとつの記事きじが飛とび込こんできました。

　「好すきな人ひとと一緒いっしょにいたいだけ」　同性どうせい婚こん提訴ていそ　仲間なかまの苦くるしみ代弁だいべん――。

　同性どうせい婚こんができないことの違憲いけん性せいを問とう初はつの裁判さいばんが4地裁ちさいで始はじまることになり、当時とうじの原告げんこくの方ほうの記者きしゃ会見かいけんの様子ようすも報道ほうどうされていました。

　仕事しごと帰かえり、疲つかれながらスマホに目めを落おとしていた私わたしは、すぐには記事きじの見出みだしの文字もじを認識にんしきできず、しばらくぼうぜんと立たち尽つくしていました。まだ体からだが冷ひえる時期じき、自分じぶんの手てが震ふるえているのが寒さむさなのか、それとも心しんから湧わき上あがるものなのか、見当けんとうもつきませんでした。

　記事きじを読よみ、すぐに当時とうじの彼女かのじょに連絡れんらくをしました。そのあと直接ちょくせつ会あったとき、「信しんじられない、もうあきらめなくていい未来みらいがくるかもしれないんだ」とつぶやいた彼女かのじょの顔かおを、私わたしは忘わすれられません。だってその言葉ことばを聞きいて、はじめて「あきらめてきた」大切たいせつな人ひとたちの顔かおが浮うかんだのですから。

　彼女かのじょと付つき合あうまで、私わたしはずっと異性愛者いせいあいしゃとして生いきてきました。当時とうじは漠然ばくぜんと「社会しゃかいは変かわってきているし、同性どうせい婚こんも早はやくできて、世よの中なかがハッピーになればいいのにな」なんてのんきに考かんがえていたんです。でも現実げんじつはそんな悠長ゆうちょうな話はなしではなかった。

　カミングアウトができずに大だい…