日経にっけい平均へいきん株価かぶかなどの指数しすうに連動れんどうした値動ねうごきをめざすインデックス投資とうし信託しんたくは、手数料てすうりょう（信託しんたく報酬ほうしゅう）が商品しょうひん選えらびのポイントです。その信託しんたく報酬ほうしゅうの引ひき下さげ競争きょうそうを勝かち抜ぬき、低ていコスト投信とうしんとして知しられるのが、三菱みつびしUFJアセットマネジメントが開発かいはつした「eMAXIS　Slim」（イーマクシススリム、以下いかSlim）です。ただ、金融きんゆう機関きかんに資産しさん運用うんようの助言じょげんをする日本にっぽん資産しさん運用うんよう基盤きばんグループ社長しゃちょうの大原おおはら啓一けいいち氏しは、行いき過すぎた価格かかく競争きょうそうの弊害へいがいを指摘してきします。

　――Slimなどの低ていコスト投信とうしんの広ひろがりをどのように見みていますか。

　「1月がつに新しんNISA（少額しょうがく投資とうし非課税ひかぜい制度せいど）が始はじまり、日米にちべいの株価かぶかが過去かこ最さい高値たかねを更新こうしんするなど、生活せいかつ者しゃに資産しさん形成けいせいの意識いしきが根付ねつき始はじめ、熱気ねっきが高たかまっています。個人こじん投資とうし家かにとって手数料てすうりょうが低ひくい投信とうしんの存在そんざいは重宝ちょうほうされ、それを後押あとおししていると思おもいます」

　「ただ、資産しさん運用うんよう会社かいしゃをはじめとする金融きんゆう機関きかんが本当ほんとうにそれで良よいかといえば、必かならずしもそうではないと思おもいます。数すう年ねん前まえから投信とうしんの手数料てすうりょうはどんどん下さがってきています。商品しょうひんが乱立らんりつする中なかで、似にた商品しょうひんも多おおいので価格かかくの下落げらく圧力あつりょくは仕方しかたない面めんもあります。残念ざんねんなのは、資産しさん運用うんよう会社かいしゃが過度かどな手数料てすうりょう引ひき下さげ競争きょうそうに走はしったことです」

　――何なにが問題もんだいなのでしょうか。

　「金融きんゆう機関きかん側がわが『顧客こきゃく本位ほんい』…