厚生こうせい労働省ろうどうしょうは10日とおか、望のぞまない妊娠にんしんを防ふせぐ緊急きんきゅう避妊ひにん薬やくを医師いしの処方箋しょほうせん（せん）なしで試験しけん販売はんばいする研究けんきゅう事業じぎょうの結果けっか報告ほうこく書しょを公表こうひょうした。緊急きんきゅう避妊ひにん薬やくの販売はんばい実績じっせきは、事業じぎょう開始かいし後ごの2023年ねん11月がつ下旬げじゅんからの2カ月かげつ間あいだで2181件けん。利用りよう者しゃへの事後じごアンケートでは、82%の人ひとが今後こんごも処方箋しょほうせんなしで服用ふくようしたいと回答かいとうした。

　緊急きんきゅう避妊ひにん薬やくは排卵はいらんを遅おくらせる薬くすりで、性交せいこう後ご72時間じかん以内いないにのむと8割わりの確かく率りつで避妊ひにんできるとされる。購入こうにゅうするには医師いしの処方箋しょほうせんが必要ひつようで、近ちかくに受診じゅしんできる医療いりょう機関きかんがなかったり、受診じゅしんに心理しんり的てきな負担ふたんを感かんじたりする人ひとが薬くすりを使つかいづらいことが課題かだいになっていた。

　事業じぎょうは、処方箋しょほうせんが不要ふような「OTC医薬品いやくひん」にするためのもので、厚労省こうろうしょうからの委託いたくで日本にっぽん薬剤師やくざいし会かいが実施じっししている。全国ぜんこく145の薬局やっきょくで試験しけん販売はんばいし、購入こうにゅう者しゃへのアンケートを通とおして、薬局やっきょくで適正てきせいに販売はんばいできるのかを検討けんとうする。

　報告ほうこく書しょによると、利用りよう者しゃの27%が土日どにちに利用りようした。午後ごご9時じ台だい～午前ごぜん7時じ台だいに利用りようした人ひとは全体ぜんたいの1・5%だった。

　薬剤師やくざいしが販売はんばい可能かのうと判断はんだんした人ひとは92・6%で、販売はんばいするが避妊ひにん指導しどうが求もとめられたり性せい感染かんせん症しょうの可能かのう性せいがあったりするなどして受診じゅしんが必要ひつようと判断はんだんした人ひとは6%だった。妊娠にんしんの可能かのう性せいがあるなどして販売はんばいできなかった人ひとは1・4%。

　服用ふくよう後ごの状況じょうきょうを把握はあくするため…